映画祭情報&レポート

第14回 座・高円寺
ドキュメンタリーフェスティバル

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2023年2月8日(水)~12日(日)まで、座・高円寺2にて開催

テレビ・映画・オンラインの枠を超えたドキュメンタリーの祭典が今年も開催!!

「第14回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」画像今年で14回目となる、テレビ・映画・オンラインの枠を超えたドキュメンタリーの祭典「座・ 高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」が開催される。今回のテーマは“教育”。社会、学校、戦争、障害などのテーマを題材にした国内外の作品を一挙上映する。

主な上映作品は、ゲスト・セレクション部門では、是枝裕和監督がディレクター時代に制作した、教科書を使わない総合学習に取り組む小学校を描いた『NONFIXもうひとつの教育~伊那小学校春組の記録~』(無料参考上映/トークは有料)や、「香港人」のアイデンティティとは何かを若き監督が問う『Blue Island 憂鬱之島』(森達也選)。特集部門では、子供の自己決定や個性、体験学習を尊重する山梨の小学校を描いた『夢みる小学校』、慰安婦問題を記述した学校への圧力など、最新の教育事情に迫る『教育と愛国』、ロシアの地方都市にある学校に赴任した新人教師を通してロシアの現在を見つめる『ヘィ! ティーチャーズ!』、アメリカの(CODA)と呼ばれる、耳の聴こえない親から生まれた耳の聴こえる子ども達を描いた『私だけ聴こえる』などが上映される。
全ての上映に制作者・関係者らが登壇して作品に関するトークが行われるので、会場と一体となって作品の理解を深めることができるこの機会を是非お見逃しなく。

ゲスト陣(順不同)
[ゲスト・セレクター]是枝裕和、安田菜津紀、諏訪敦彦、金平茂紀、森達也、柄本佑、大島新
[トークゲスト]東志津、伊勢真一、朴英二、趙寿來、日向史有、章梦奇、秋山珠子、山田裕一郎、杉岡太樹、伊藤詩織、金川雄策、斉加尚代、オオタヴィン、風吹ジュン、ヤン ヨンヒ、荒井カオル、松井至、野田亮、大友良英、ユリア・ヴィシュネヴェッツ、長野智子、原一男

2023年2月8日(水)~12日(日)まで、座・高円寺2にて開催

上映作品紹介

第14回 特集部門テーマ “教育”について
敗戦後 GHQ の指導の下、真新しい教科書で始まった戦後民主主義から既に 70 年が経ち「教育」の姿も時代と共に変貌している。多くのドキュメンタリー作家は“教育”に深い眼差しを向けて来た。そうした作品を考えながら、同時にドキュメンタリー作品そのものが“教育”という特性を本来持っているかもしれないとも思う。今回のロシアのウクライナ侵攻という信じられない事態をうけ、日本も世界も、平和への考え方が揺らぎはじめている。こういう時こそ「教育」について、改めて考える必要があるのではないか。
(プログラムディレクター 山崎 裕)

【特集部門】テーマ「“教育”について」

北のともしび ノイエンガンメ強制収容所とブレンフーザー・ダムの子どもたち(監督:東志津 2022年|108分|カラー)
ゲスト:東志津(本作監督)、伊勢真一(ドキュメンタリー映像作家)
「北のともしび ノイエンガンメ強制収容所とブレンフーザー・ダムの子どもたち」画像第二次世界大戦末期、ドイツ・ハンブルク郊外にある強制収容所で、20 人のユダヤ人の子どもたちがナチスの人体実験に供され犠牲となった。この事実をどう受け止め、語り継ぐことができるのか。殺された少年少女ひとりひとりの肖像や、記念館となった現在行われている継承への取り組みを、カメラは静かにみつめてゆく。©S.A プロダクション
2月9日(木)11:00上映 | 12:50トーク

ニジノキセキ ―「4.24」の未来へ、七色の架け橋―
(監督:朴英二、金功哲 2019年|80分|カラー)
ゲスト:朴英二(本作監督)、趙寿來(本作プロデューサー)
「ニジノキセキ ―「4.24」の未来へ、七色の架け橋―」画像ヘイトスピーチやバッシングの的となり、行政の支援が減るなど取り巻く環境が年々厳しくなっている朝鮮学校にカメラが入る。学生の日常や教師の声から彼らの率直な思いを探るほか、1948 年 GHQ の朝鮮学校閉鎖令に反発し起きた「4.24 阪神教育闘争」にも触れ、在日コリアン民族教育の過去、現在、未来を見据える。©「ニジノキセキ」製作委員会
2月9日(木)13:50上映 | 15:10トーク

◆特集◆Yahoo! 短編ドキュメンタリー選
FULL SWING』『理想の世界』『SUN CATCHERS
他 3 分の短編ドキュメンタリー 3 本を併映
ゲスト:山田裕一郎 (本作監督)、杉岡太樹(本作監督)、伊藤詩織(本作監督)、金川雄策(Yahoo! JAPAN CREATORS Program 短編ドキュメンタリー部門責任者)
「FULL SWING」画像短編ドキュメンタリーの配信フォーム「Yahoo! JAPAN CREATORS Program」よりセレクトされた作品を上映。難病を持つ少女の両親の葛藤や、車椅子でスポーツに励む少年の挑戦などを描く「DOCS for SDGs」の作品群から、SDGs(持続可能な開発)の時代に呼応した「心を動かすドキュメンタリーによる社会課題の解決」を考える。©山田裕一郎
2月10日(金)11:00上映 | 11:50トーク

教育と愛国(監督:斉加尚代 2022年|107分|カラー)
ゲスト:斉加尚代(本作監督)
「教育と愛国」画像教育基本法への「愛国心」条項の盛り込みや「道徳」の教科化など、教育と政治の距離が近づくなか、学校では今、何が起きているのか。2017 年に制作されたテレビ版に新たな取材を加え、慰安婦問題を記述した教科書を使う学校への圧力や保守系教科書執筆者の本音など、様々な実相を引き出しながら、最新の教育事情に迫る。©2022映画「教育と愛国」製作委員会
2月10日(金)13:00上映 | 14:50上映後トーク

夢みる小学校(監督:オオタヴィン 2021年|91分|カラー)
ゲスト:オオタヴィン(本作監督)
「夢みる小学校」画像子どもの自己決定や個性、体験学習を尊重する「きのくに子どもの村学園」が運営する山梨県の小学校に密着、宿題やテストのない世界で「プロジェクト」に取り組む子どもたちの姿を追う。発達障害への言及や、同種の教育を試みる公立学校にも取材を行い、「子どもファースト」な教育のあり方を模索する。©まほろばスタジオ
2月11日(土・祝)11:00上映 | 12:35上映後トーク

ラ・カチャダ(監督:マレン・ビニャヨ 2019年|81分|カラー|エルサルバドル)
ゲスト:風吹ジュン(女優)、山崎裕(本祭プログラムディレクター)
「ラ・カチャダ」画像エルサルバドルの露店で生計を立てる 5 人のシングルマザーが、劇団「ラ・カチャダ」を立ち上げ、実体験を基にした演劇に挑戦する。だがそれは、虐待や性被害といった暴力の連鎖の中で、彼女たちが無意識に負った心の傷と向きあう作業でもあった。陽気に振る舞いながらも、トラウマを乗り越えようとする女性たちの奮闘を描く。
2月11日(土・祝)13:40上映 | 15:05トーク

スープとイデオロギー(監督:ヤン ヨンヒ 2021年|118分|カラー|韓国・日本)
ゲスト:ヤン ヨンヒ(本作監督)、荒井カオル(本作エクゼクティブプロデューサー)
「スープとイデオロギー」画像自身の家族と北朝鮮の関係を描いてきたヤン ヨンヒの最新作。父の死後も「帰国事業」で北に渡った兄たちに仕送りを続ける母だったが、ある日突然、若い頃に遭遇した「済州 4・3 事件」の壮絶な体験を語り始める。病気で記憶の薄れゆく母を、ヨンヒは済州島に連れていくことを決意。本当の母の思いを知る旅が始まる。©PLACE TO BE, Yang Yonghi
2月11日(土・祝)16:00上映 | 18:00トーク

私だけ聴こえる
(監督:松井至 2022年|76分|カラー| バリアフリー字幕上映・UDCastによる音声ガイド対応)
ゲスト:松井至(本作監督) 手話通訳付き
「私だけ聴こえる」画像アメリカの、コーダ(CODA)と呼ばれる、耳の聴こえない親から生まれた耳の聞こえる子どもたち。ろう者の世界も聴者の世界も、どこか居心地が悪い彼女たちにとって、年に一度仲間と集う“CODAサマーキャンプ”だけが、唯一自分を解放できる場所だ。やがて成長し、人生の岐路を迎える中で生じる葛藤。揺れる心にカメラが添う。©TEMJIN / RITORNELLO FILMS
2月12日(日)10:00上映 | 11:20トーク

音の行方(監督:野田亮 2022年|107分|カラー)
ゲスト: 野田亮(本作監督)、大友良英(音楽家)
「音の行方」画像知的な障害のある人と、即興を得意とする音楽家によるアーティスト集団「音遊びの会」。2005 年に神戸で結成され、即興演奏を通して音楽や福祉のあり方を問いながら、17 年間、国内外でワークショップやコンサートを重ねてきた。演奏や活動風景、メンバーの声で知る、彼らの表現とは? 上映後はミニライブを予定。©映画『OTOASOBI』製作委員会
2月12日(日)12:30上映 | 14:20トーク

ヘィ! ティーチャーズ!(監督:ユリア・ヴィシュネヴェッツ 2020年|90分|カラー)
ゲスト:ユリア・ヴィシュネヴェッツ(本作監督/オンライン参加)、長野智子(キャスター・ジャーナリスト)
「ヘィ! ティーチャーズ!」画像ロシアの地方都市にある学校に、モスクワから二人の新米教師が赴任する。理想を掲げ、体当たりで生徒に接するが、話を聞かず勝手な発言を繰り返す子どもたちに困惑するばかり。校長の方針や山積する仕事など、様々な軋轢に苦悩する二人の運命は?学生たちと教師の軽妙なやりとりから、ロシアの“現在”が見えてくる。©OkaReka
2月12日(日)15:30上映 | 17:00トーク

ゲスト・セレクション部門

《是枝裕和セレクション》
NONFIXもうひとつの教育~伊那小学校春組の記録~
(ディレクター:是枝裕和 1991年|47分|カラー|フジテレビ)
ゲスト:是枝裕和(本作ディレクター)
「NONFIXもうひとつの教育~伊那小学校春組の記録~」画像教科書を使わない総合学習に長年取り組む長野県の伊那小学校。3 年春組の子どもたちは、仔牛のローラを飼うことを選び、エサ代やいのちの問題など、様々な学びを得ることに。ローラが持ち主に帰るまでの 3 年間の子どもたちの成長を、是枝自身が通い、ホームビデオで記録した、応援歌のような作品。©テレビマンユニオン
2月8日(水)19:15上映、20:20トーク

《安田菜津紀セレクション》
東京クルド(監督:日向史有 2021年|103分|カラー)
ゲスト:安田菜津紀(フォトジャーナリスト) 、日向史有(本作監督)
「東京クルド」画像小学生のころ迫害を逃れ日本へやってきたクルド人の青年オザンとラマザン。「仮放免許可書」を持つものの、立場は非正規滞在者で、社会の無理解もあり、生活には様々な制約が課されている。入管収容への不安を感じながらも、進路に悩み、もがくふたりの青春を描きながら、この国の差別的な構造を浮き彫りにする。©2021 DOCUMENTARY JAPAN INC.
2月9日(木)16:15上映、18:00トーク

《諏訪敦彦セレクション》
自画像:47KMのおとぎ話(監督:章梦奇(ジャン・モンチー) 2021年|109分|カラー|中国)
ゲスト:諏訪敦彦(映画監督) 、章梦奇(本作監督/オンライン参加) 、秋山珠子(進行・通訳)
「自画像:47KMのおとぎ話」画像中国山間部の小さな村で暮らしながら記録を続けるジャン・モンチーのシリーズ最新作。撮影を開始して10年目、村には子供たちの希望を汲んだ「青い家」が建てられようとしていた。その家に集う、これまで被写体だった少女たちが、カメラを回し村の姿を記録し始める。監督と共に「イマジン」を歌いながら…。
2月9日(木)19:00上映、20:50トーク

《金平茂紀セレクション》
ナワリヌイ(監督:ダニエル・ロアー 2022年|98分|カラー|アメリカ)
ゲスト:金平茂紀(ジャーナリスト)
「ナワリヌイ」画像ロシア反体制派のカリスマ政治活動家、アレクセイ・ナワリヌイに密着したドキュメンタリー。プーチン批判の急先鋒となったが、2020年8月、毒物により航空機内で突然、意識不明の重体に陥る。危うく一命を取り留めた彼は、協力者らと共に自ら調査チームを結成。自分に毒を盛ったのは誰かを驚愕の方法で暴いていく。©2022 Cable News Network, Inc.A WarnerMedia Company All Rights Reserved. Country of first publication United States of America.
2月10日(金)16:00上映、17:40トーク

《森達也セレクション》
Blue Island 憂鬱之島(監督:陳梓桓(チャン・ジーウン)2022年 |97分|カラー|香港・日本)
ゲスト:森達也(映画監督、作家)
「Blue Island 憂鬱之島」画像民主化運動とその弾圧に揺れる香港。文化大革命や天安門事件をはじめ、激動の歴史の中で抵抗し、生き延びてきた人々は過去にも存在していた。現在も香港で暮らしている三人の人物に光を当て、証言と再現ドラマを巧みに融合させながら、「香港人」のアイデンティティとは何かを、若き監督が問う。©2022Blue Island project
2月10日(金)18:50上映、20:30トーク

《柄本佑セレクション》
まひるのほし(監督:佐藤真 1998年|93分|カラー)
ゲスト:柄本佑(俳優) 、山崎裕(本祭プログラムディレクター)
「まひるのほし」画像女性の水着に執着する「シゲちゃん」をはじめ、個性豊かな作品を制作する7人の知的障害を持つアーティストを追う。創作風景だけでなく、作業所職員との会話や日常生活など、彼らのさまざまな断片にカメラを向け、アートとは何か、創作とは何かの根源に迫ろうとする故・佐藤真の視線が印象的な一本。©1998「まひるのほし」製作委員会
2月11日(土・祝)19:15上映、20:50トーク

《大島新セレクション》
極私的エロス・恋歌1974(監督:原一男 1974年|98分|モノクロ)
ゲスト:大島新(ドキュメンタリー監督) 、原一男 (本作監督)
「極私的エロス・恋歌1974」画像子どもを連れて去ったかつての同棲相手・武田美由紀を追って沖縄へと飛んだ原一男。女性と同棲し、コザで米兵相手の商売をする武田は、やがて黒人米兵の子を身篭り、「自力出産をするから撮って欲しい」と原に告げる。70 年代という時代を体当たりで生きる女性の生きざまを記録した、元祖・セルフドキュメンタリー。©疾走プロダクション
2月12日(日)18:10上映、19:50トーク

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2023年2月8日(水)~12日(日)まで、座・高円寺2にて開催

2023/01/25/16:25 | トラックバック (0)
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