インタビュー
「メモリーズ・コーナー」/オドレイ・フーシェ監督

オドレイ・フーシェ (監督)
映画「メモリーズ・コーナー」について

公式サイト 公式Facebook

シネマート六本木にて
2013年4月29日(月・祝)まで上映、
ほか全国公開中

「メモリーズ・コーナー」は阿部寛さんに続き、監督のオドレイ・フーシェさんにもインタビューした。作品の静謐さとは違って快活な映画好きな女性で今後のプロジェクトも幾つもある楽しみな新しき才能です。 (取材:わたなべりんたろう)

オドレイ・フーシェ 1981年1月17日フランス・ボルドー生まれ。映画学の学士修得及び英文学の修士課程の大学院卒業後、03年フランスの国立映画学校La Femisの映画シナリオ学科に入学。本作は卒業作品となる。10年1月より今作を神戸で撮影。現在はTVシリーズの脚本執筆の傍ら、2作目となる『Bow Quarter』の準備中。

STORY
西島秀俊×阿部寛 豪華キャストで贈る、奇跡のフランス映画――
神戸・淡路島を舞台に綴る、不思議な愛と希望の物語

フランス人ジャーナリストのアダ(デボラ・フランソワ)は、95年に起きた阪神・淡路大震災の式典を取材するために神戸を訪れる。街は復興し、誰もがかつての悲劇と決別し、豊かな暮らしを楽しんでいるかのように見える。通訳の岡部(西島秀俊)を伴い、かつての被災者の家を訪ね歩くアダの前に、いまだに後遺症に悩む寡黙な石田(阿部寛)が現れる。かたくなな態度をとる彼の心を開かせようとする彼女に、岡部は彼が現世の男ではないと忠告する。しかし彼女は不思議な石田に魅せられ、取材にのめり込んでいく。やがて彼が幻であることを悟った彼女は、岡部の故郷、淡路島の美しい風景の中に石田の記憶を見出していく……。


オドレイ・フーシェ監督――素晴らしい作品でした。

フーシェ監督 ありがとう!

――先日、阿部寛さんにインタビューしました。

フーシェ監督 どうでしたか?

――今作をとても気に入っていました。

フーシェ監督 それは良かった!

――始めは幽霊をどう演じていいか分からないと言っていました。監督は幽霊を信じていないと言っていたことにも驚いたとも言っていました。

フーシェ監督 フランス人は幽霊を信じてはいないですね。ただ、日本では幽霊が身近にあるということを映画を見たり本を読んだりして知って興味を持ったんです。母の日本の友人が孤独死したらしいことも今作のインスピレーションになっています。

――阿部さんはフーシェ監督から「雨月物語」「怪談」「二十四時間の情事 ヒロシマ・モナ・ムール」「幽霊と未亡人」を参考に観るように薦められたのことでしたがなぜこの4作だったのでしょうか?

フーシェ監督 どれも私にとって、とても大切な作品だったというのがあります。

――「二十四時間の情事 ヒロシマ・モナ・ムール」以外は幽霊が出てくる作品ですね。

フーシェ監督 「二十四時間の情事 ヒロシマ・モナ・ムール」はフランスではとても有名な作品であり、なおかつ日本を舞台にした作品です。日本人男性とフランス人女性の登場人物が「メモリーズ・コーナー」との共通点があります。「雨月物語」「怪談」は幽霊を扱っているのもありますが、どちらも偉大な作品です。雰囲気が素晴らしく、この雰囲気は「メモリーズ・コーナー」でも参考にしています。

――「幽霊と未亡人」のみ日本ではあまり知られていない作品です。

フーシェ監督 あなたは知っていましたか?

――監督のジョゼフ・F・マンキーウィッツが大好きなので知っていましたが、楽しい作品ですがマンキーウィッツ作品の中でも特に好きではありませんでした。マンキーウィッツはお好きですか?

フーシェ監督 マンキーウィッツは好きです。脚本家としてもとても素晴らしいですよね。

――はい。「イヴの総て」「五本の指」「裸足の伯爵夫人」「探偵スルース」などどれも素晴らしく大好きです。

フーシェ監督 「幽霊と未亡人」もそこに入れてもらえると嬉しいです(笑)。「幽霊と未亡人」はフランスでは知られた作品です。コメディですが幽霊と未亡人のやりとりが面白いですし撮影も素晴らしいです。

――幽霊といえば、黒沢清監督にインタビューしたことを思い出します。「LOFT」という作品でインタビューしたときに「映画における幽霊論」みたいな話しになって「ザ・フォッグ」の話しになったんです。「普通、幽霊というのは人に接触しないもの」との黒沢さんの言葉に「「ザ・フォッグ」は幽霊と人が直接接触しますよね。「LOFT」もですが」みたいに。(「ザ・フォッグ」のアメリカ盤DVDを出して)この映画は知っていますか?

フーシェ監督 知らないけど、タイトルは知っているわ。

オドレイ・フーシェ監督――プレゼントします。

フーシェ監督 いいの?ありがとう! 黒沢清監督は「メモリーズ・コーナー」で相談に乗っていただいた一人で黒沢清さんの推薦で西島秀俊さんに会って出演していただきました。阿部寛さんは「歩いても歩いても」がフランスで公開されて観て是非出演してもらいたくて出演していただきました。撮影で日本に来て、阿部さんがコメディ作品の俳優で有名なのを知り驚きました(笑)。

――日本での撮影は大変だったと思いますがいかがでしたでしょうか?

フーシェ監督 初の長編を日本で撮影することは多くの人に「無謀すぎる」と言われました。でも、私にとってこの映画を作らなければ次に行けないぐらいの思い入れのある脚本だったんです。

――そうだったんですね。

フーシェ監督 日本での撮影は予想以上に大変でしたね。日本語、フランス語、英語の3ヶ国語が飛び交う現場で意志の疎通が大変でしたし、フランスと日本の撮影現場の様子が全く違いました。一時は日本のスタッフから「こんな状況ではこれ以上続けられない」と撮影がストップしそうになりました。

――そんな大変な現場だったんですね。監督の意志が伝わる静謐な映画からは全く分かりませんでした。

フーシェ監督 はい、大変でした(笑)。そのうえ、フランス人のチーフ助監督が英語ができなくて私が助監督の業務もやらなくてはならず本当に大変でした。(通訳の池田さんに)あなたはとても助けてくれたわ。

池田さん(通訳) 確かに大変でしたけど素晴らしい映画になり良かったです。

フーシェ監督 多くのことを学びました(笑)。

――編集もとても良かったです。

フーシェ監督 ありがとうございます。編集は時間をかけましたし、音楽にも細かくこだわりました。

――静謐な奥深さがスクリーンでじっくり観る作品になっていて今作が少しでも多くの方に観てもらえることを願っています。

フーシェ監督 はい、そう願っています。

インタビュー終了後にこちらの監督作「3.11日常」の英語字幕版を渡すと興味深そうだった。「フランスでは日本の3.11を伝える映像があまりないので必ず見て感想を伝えます」とのことでした。

インタビュー:わたなべりんたろう 通訳/池田麻里 撮影:辻岡朔実

メモリーズ・コーナー 2011年/フランス・カナダ/カラー/82分/
監督・脚本:オドレイ・フーシェ
撮影:ニコラス・ゴラン 美術:アンドレ・フォンスニィ 音楽:ザ・べナール・レイクス
編集:ニコラス・ドメゾン 、マキシム・クロード・レキュヤ―
出演:デボラ・フランソワ、西島秀俊、阿部寛、フランソワ・パピニュ、國村隼、塩見三省、倍賞美津子
配給:ディンゴ 配給協力:アンプラグド
©NOODLES PRODUCTION, FILM ZINGARO 2 INC., FRANCE 3 CINEMA, 2011
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シネマート六本木にて2013年4月29日(月・祝)まで上映、ほか全国公開中

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  • 監督:オドレイ・フーシェ
  • 出演:デボラ・フランソワ, 西島秀俊, 阿部寛, フランソワ・パピニュ
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2013/04/27/19:53 | BBS | トラックバック (0)
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