
福岡アジアフィルムフェスティバル2025

2025年10月9日(木)~10月13日(月・祝)、
福岡アジア美術館8Fあじびホールにて開催
福岡アジアフィルムフェスティバルは、アジア各国の文化を映画を通して紹介することを目的にスタートして今年で28年目、また2016年に改称して10年目を迎える。
本年は福岡アジア美術館とのタイアップで、ベトナム特集を企画。トークイベントの実施のほか、ジャパンプレミアムのフィリピン作品や在スイスの日本人監督作品、昨年に引き続きワン・トン監督の作品など幅広いラインナップで全11作品を上映する。
主催:福岡アジアフィルムフェスティバル実行委員会
支援団体:公益財団法人オイスカ 西日本研修センター
特別協力:福岡アジア美術館
協力:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター/Cinema Drifters/大福、フィルムアーカイヴ/福岡市総合図書館フィルムアーカイブ、イワプロ/球フィルムス、南洋音工作室、六字映画機構、ムービー・アクト・プロジェクト、大宮映像製作所、NIbuko KAto、JULI SANDO、高見澤朋子、松尾美紀、オリオフィルムズ
期間:10月9日(木)〜13日(月・祝) 10:30〜20:50
※初日のみ13:00〜 ※上映作品の時間により異なります。
場所:福岡アジア美術館8F あじびホール
福岡市博多区下川端町3-1リバレインセンタービル8F
(地下鉄)中洲川端駅下車、6番出口直結(西鉄バス)川端町・博多座前バス停下車
鑑賞券:●1作品/当日1,300円、前売り1,100円(メール・電話予約のみ)、
障がい者、学生500円(身分証明書などをご提示下さい。)
●フリーパス券6,000円(全作品をご鑑賞頂けます。)
●ご来場アゲイン券1,000円(本年の本映画祭の半券をお持ち下さい。)
2025年10月9日(木)~10月13日(月・祝)、
福岡アジア美術館8Fあじびホールにて開催
10月10日(金)13:00〜 10月11日(土)16:00〜
『山歌(サンカ)』福岡初上映 公式サイト
監督:笹谷遼平 2022年/日本/77分 配給:六字映画機構 ©六字映画機構 All rights reserved.
かつて日本の山々に実在した放浪民・サンカ。
財産も戸籍も持たず、ときに蔑まれ、ときに自然の恵みを一身にあびた。
混乱の今、これまでを問い、これからを作るわたしたちの物語。
かつて日本の山々に実在した流浪の民・山窩(サンカ)を題材に、孤独な少年とサンカの一家の交流を描く。
高度経済成長期の1965年。東京で暮らす中学生の則夫は、受験勉強のため田舎の祖母の家へやって来る。ある日彼は、山から山へと旅を続けるサンカの家族と出会う。
10月11日(土)17:30〜 10月13日(月・祝)10:30〜
『ヒアリング』 日本初上映
監督:ローレンス・ファハルド 2024年/100分/フィリピン
権力者との法廷闘争に巻き込まれた聴覚障害者の少年は、両親の支援を受けながら話すことはできても自分のために声を上げられない法廷手話通訳者と出会う。
フィリピンの小さな漁村に住むルーカスは耳が聞こえない。
ある日少年は、村の有力者である教区のメホール神父から性的虐待を受ける。事実を知った両親のマドンナとダンテは、多くの障害にぶつかりながらも神父を訴えることを決意する。
正義を求める過程で、彼らは手話通訳者のマヤと出会う。彼女もまた、強者の横暴を目の当たりにするひとりであった。
無関心が蔓延するこの社会で、話すことのできない者を黙殺し、語る者の魂を打ち砕く力に、彼らはどう対抗するのか。
10月9日(木)15:10〜 10月11日(土)13:00〜
『九州大学 彦山生物学実験施設』
監督:児玉公広/日本 ©イワプロ 球フィルムス
英彦山の豊かな自然に囲まれた九州大学の生物学施設を舞台に、 生きものと自然と歴史を4年にわたって記録した珠玉のドキュメンタリー映画!
九州大学 彦山生物学実験施設は福岡県添田町にある英彦山(1199m)の中腹にある九州大学農学部の附属施設。
昭和11年(1936)の開設以来、英彦山に生息する昆虫を中心とした生物の研究に寄与し多くの成果があげられてきた。
英彦山では新種が発見されることも珍しくなく採集の拠点になる施設の存在は重要かつ不可欠なのだ。
4年にわたって撮影を重ねた本作では、施設の利用の様子や施設の開設に尽力した英彦山神宮宮司 高千穂宣麿男爵(1865〜1950)の人物像を追った。
※10月9日(木)、10月13日(月・祝)上映後、児玉公広監督によるトーク(20分)あり
10月11日(土)15:30〜
『珈琲の流れ 薫る時-Coffee’s Flow, Fragrant Moment-』
監督・撮影・構成:石谷崇史 2025年/ドキュメンタリー/62分/ミャンマー・ドイツ ©南洋音工作室
杉本喜章(TOKYO COFFEE MAY FARM)
珈琲は身体を巡る力の水
その流れが確かに薫るのは
大切な人が戻って来た時
Coffee is the water of energy
that flows through the body.
Its fragrance comes alive
when the beloved comes back.
ミャンマーの奥地でコーヒーを作る、ある日本人のドキュメンタリー。
※上映後、石谷崇史氏によるトーク(30分)あり
10月9日(木)13:00〜 10月11日(土)13:15〜
『河の女 The Girl on the River』
監督・脚本:ダン・ニャット・ミン 提供:福岡市総合図書館 1987年/35ミリ/カラー/94分/ベトナム 日本語・英語字幕付き
痛烈な批判性と傑出した映像美!
80年代、世界各国の映画祭で上映された、最高のベトナム映画。
ベトナム戦争中、ベトナム中部の古都フエを流れる川に数多くの舟が浮かんでいた。
その舟には南ベトナム政府軍を相手とする娼婦たちが住んでいた。ニュエもそんな女の一人だが、ある日政府軍に追われた解放戦線のリーダー、リエンがニュエの舟に逃げ込んでくる。
傷ついたリエンを助けたニュエは彼を舟の中に匿うのだった。
※10/11(土)上映前、福岡アジア美術館「ベトナム、記憶の風景」展 担当学芸員によるトーク(15分)あり
10月11日(土)10:30〜
『石川文洋を旅する』公式サイト
監督:大宮浩一 2014年/ベトナム/109分 ©大宮映像製作所 All rights reserved.
戦場カメラマンが見たベトナム、アメリカ、そして沖縄ー。
青年はいかにして戦場カメラマン“石川文洋”になったのか?
石川文洋さんは1938 年沖縄に生まれた。
世界一周無銭旅行を夢みて日本を脱出。
64年から南ベトナム政府軍・米軍に従軍し、戦場カメラマンとしてベトナム戦争を世界に伝えた。
そして68年末に帰国してから今日にいたるまで、ふるさと沖縄の姿を記録し続けている。本作は、75歳になった文洋さんとともにベトナムと沖縄を旅し、その生立ちと青春とを見つめる。
10月10日(金)18:30〜 10月12日(日)15:30〜
『ベトナムを懐(おも)う』公式サイト
監督:グエン・クワン・ユン 2017年/ベトナム/88分 配給:ムービー・アクト・プロジェクト
©HKFilm All rights reserved.
1995年、冬のニューヨーク。
故郷へのおもいを持ち続ける祖父と故郷を知らない孫。
二人の衝突は、やがて一家の歴史の扉を開く……
1995年冬のニューヨーク。雪の中を老人ホームから抜け出してきたトゥーは、息子グエンと孫娘タムのアパートに転がり込むが、ボーイフレンドの誕生日を祝おうとしていたタムは祖父の乱入に困惑を隠せない。
ベトナムの思い出を語るトゥーとアメリカ育ちのタムの溝は深まるばかりで、ついにタムの怒りが爆発、トゥーは家を飛び出す。そこへ帰ってきたグエンは故郷への哀しい思いを語り始めた。
なぜグエンは祖国を捨てたのか。タムはベトナム移民である自分の知られざるルーツと家族の歴史を知ることになる。
10月10日(金)15:00〜 10月12日(日)18:00〜
『赤い柿』<デジタルリマスター版>九州初上映 公式サイト
1995年/台湾/168分/中国語 原題:紅柿子 © Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved.
★第33回金馬奨最優秀美術設計賞受賞、最優秀監督賞・最優秀主演女優賞ノミネート
台湾ニューシネマの傑物ワン・トン監督の自伝的名作『赤い柿』
ユーモアあふれる祖母を中心に、時代に翻弄される大家族を描いたヒューマンドラマ。
1949年。国共内戦に敗れた国民党軍とともに、王将軍一家も台湾への移動の準備を始める。
やがて新天地台湾へやって来た一家は郊外の広い日本家屋に暮らし始めるが、10人の子沢山一家の暮らし向きは父親の退役とともに次第に苦しくなっていく。
そんな中、家族の生活を支えていたのが、孫たちに囲まれたおばあちゃんの知恵とユーモアだった――。
10月10日(金)10:30〜 10月12日(日)13:45〜
『Storming-外は強風』日本初上映 予告編
監督:加戸寛子 2024年/スイス・日本/16分 ©Nobuko kato All rights reserved.
チャンドラー国際映画祭, Chandler International Film Festival, USA - 最優秀新人賞 シアトル映画制作者賞, Seattle Filmmaker Awards, USA - 女性に関する最優秀映画賞 など受賞多数。
現在スイスと日本で活躍中の加戸監督による、注目の初監督作品!
避難した山小屋で、3人の若者が遭遇する。
外で嵐が吹き荒れる中、3人は過去の悪夢を打ち明けて想像しなかった絆が芽生える。それぞれが社会の重圧に押し潰されそうになっていた。とくに女性は差別に満ちた環境からの脱出を図っていた。
しかし、3人の間の平穏は長く続かなかった。
『Fuku Nashi -ふくなし-』日本初上映 予告編
監督:山東寿理 2022年/スイス・日本/44分 ©JULI SANDO SCHWEIZ All rights reserved.
国際コンペティションでの最優秀賞を含む4つの賞を受賞
祖母とふたり向き合い7年間撮影を続けた――。
ミックスアイデンティティと世代間関係のテーマを扱った作品。
数年の不在の後、「ゆきえ」は自分のアイデンティティを求めて、おばあちゃんの家に戻る。この場所で、孤独な2人の魂は出会うが、大きな溝が2人を隔てる。
ざわめきに似たテレビの雑音と廃墟の庭の木々の狭間で、だんだんと緩やかに少しずつ会話が和み、二人の距離が縮まっていく。
10月9日(木)18:00〜 10月12日(日)10:30〜
『余燼』九州初上映
監督:チョン・モンホン(鍾孟宏) 2024年/台湾/162分
協力:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター/Cinema Drifters/大福
字幕:吉川龍生、佐髙春音 ©本地風光電影 All rights reserved.
金馬奨2024 主演男優賞、助演男優賞、美術賞、衣裳デザイン&メイク賞、オリジナル音楽賞
2006年、台北市内で起きた刺殺事件をきっかけに、過去と現代が交差し、台湾現代史の悲劇と共に壮大な復讐計画が浮かび上がる。
『ひとつの太陽』『瀑布』のチョン・モンホン監督が、白色テロを題材に、国家、歴史が絡む壮大なサスペンスに挑んだ問題作。チャン・チェン、モー・ズーイー(『親愛なる君へ』)は、本作で金馬奨主演・助演男優賞にノミネートされた。『ひとつの太陽』『瀑布』にも出演したティファニー・シュー、リウ・グァンティン、チェン・イーウェンのほか、名優チン・シーチェ、マー・ジーシアン(『セデック・バレ』)や、『イケメン友達』(第20回大阪アジアン映画祭)で金馬奨主演男優賞を受賞したチャン・ジーヨンが脇を固めた。
台湾文化センター 台湾映画上映会2025