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第10回東京フィルメックス開催!

http://www.filmex.net/

11月21日(土)から開催される東京フィルメックスは、今年で10回目を数える。今回は「映画の未来へ」をテーマに、アジアの注目作10本を紹介する「コンペティション」や世界中から選りすぐった気鋭の監督たちの新作10本を紹介する「特別招待作品」以外にも、特集上映、10周年記念イベントなど、盛りだくさんの9日間になっている。

)「ヴィザージュ」* オープニング作品
「ヴィザージュ」<特別招待作品>オープニング作品
「サースト~渇き~(仮題)」* クロージング作品
「サースト~渇き~(仮題)」<特別招待作品>クロージング作品

日本と世界を結ぶ、特集上映も充実

日本の優れたクラシック作品を英語字幕付きで上映する「ニッポン★モダン1930 もうひとつの映画黄金期」(共催:松竹)では、島津保次郎を中心に、名匠たちの作品を27作品上映。また、今年は田中絹代の生誕100周年にあたることを記念して代表作も併せて上映する。

島津 保次郎 監督作品 『上陸第一歩』『隣の八重ちゃん』『春琴抄 お琴と佐助』『浅草の灯』『婚約三羽烏』『愛より愛へ』『お加代の覚悟』
五所 平之助 監督作品『マダムと女房』『人生のお荷物』『朧夜の女』
清水 宏 監督作品『恋も忘れて』『花形選手』『親』『團栗と椎の實』
小津 安二郎 監督作品『東京の女』『鏡獅子』『突貫小僧』
衣笠 貞之助 監督作品『雪之丞変化』
溝口 健二 監督作品『残菊物語』
田中 絹代 出演作品 『愛染かつら(総集編)』『おぼろ駕籠』『西鶴一代女』『春琴抄 お琴と佐助』 『お加代の覚悟』 『マダムと女房』『人生のお荷物』 『東京の女』
<ニッポン★モダン1930>)「隣の八重ちゃん」
「隣の八重ちゃん」(C) 1934 Shochiku Co.,Ltd. All rights reserved.
<ジャン=ピエール・メルヴィル監督特集>)「この手紙を読むときは」
<ジャン=ピエール・メルヴィル監督特集>)「この手紙を読むときは」

もう一つはヌーヴェル・ヴァーグの先駆者、フランス犯罪映画(フィルム・ノワール)の巨匠として知られるジャン=ピエール・メルヴィル監督に光をあてた「ジャン=ピエール・メルヴィル監督特集 コードネームはメルヴィル」(共催:東京日仏学院)。日本で初めての本格的な特集となる今回の企画では、メルヴィルが生涯に残した全14作品のうち、日本初上映の3本を含む13作品、さらにメルヴィルについてのドキュメンタリー作品「コードネームはメルヴィル」(監督:オリヴィエ・ボレール)を加えて上映する。

水曜シネマ塾 –映画の冒険 - 第10回東京フィルメックスを愉しもう!

2006年より多くのゲストを迎えてトークイベントを開催してきた丸の内カフェを会場に、今年も様々な切り口から映画祭を愉しむイベントが企画されている。
今年は「水曜シネマ塾」と題して、10月28日から毎週水曜日の夜を舞台に、映画人や文化人、クリエイターなど幅広い分野で活躍中のゲストを招き、それぞれの視点から”映画と映画祭の新しい愉しみ方”を語ってもらう。(全5回開催予定)

韓国映画ショーケース2009

韓国映画振興委員会(KOFIC)主催で、最新の韓国映画を紹介する「韓国映画ショーケース2009」を、11月21日~30日の会期で有楽町スバル座にて開催。(チャン・ドンゴン主演最新作 『グッド・モーニング・プレジデント』 など、全10作品を予定)

11月21日(土)~11月29日(日)まで、
有楽町朝日ホール、東劇他にて開催!

上映タイトル一覧

東京フィルメックス・コンペティション

『天国の七分間』 監督:オムリ・ギヴォン ( イスラエル/2009/94分 )
1年前の自爆テロにより負傷してその瞬間の記憶を失った女性のもとに、事件時に着けていたネックレスが届けられるが…。テロが市民に与える傷跡という重厚なテーマを、リアリズムとファンタジーを交え新鮮に描く。

『ペルシャ猫を誰も知らない』 監督:バフマン・ゴバディ ( イラン/2009/106分 )
ポップ・ミュージック演奏が禁止されているイランで、ヨーロッパ公演の夢を目指すミュージシャンたちの鮮烈な青春群像ドラマ。ゴバディがテヘランでの撮影に初挑戦し、新境地を見せる。カンヌ映画祭「ある視点」部門で特別賞を受賞。

『グリーン・デイズ』 監督:ハナ・マフマルバフ ( イラン/2009/72分 )
6月のイラン大統領選下で苦悩する若い女性を軸にドキュメンタリーとドラマを融合させ、テヘランの現状に迫る。改革派ムサヴィを支持する民衆のエネルギーや警官隊との衝突など、衝撃的映像に圧倒される。ヴェネチア映画祭で上映。

『2つの世界の間で』 監督:ヴィムクティ・ジャヤスンダラ ( スリランカ/2009/83分 )
スリランカの海辺・都市・山間部の絶景を舞台に、ある若者を軸として、時空を超えたかのような寓話的世界が展開される。神秘的な映像が豊かなイメージを喚起する。新鋭監督による2作目で、ヴェネチア映画祭コンペ部門で上映。

『ニンフ』 監督:ペンエーグ・ラッタナルアーン ( タイ/2009/94分 )
ビジネス・ウーマンのメイは、冷えた関係となっているカメラマンの夫にキャンプへ連れて来られるが、夫は姿を消してしまう…。神秘的な深い森を背景に、不条理なドラマが展開される。カンヌ映画祭「ある視点」で上映。

『セルアウト!』 監督:ヨ・ジュンハン ( マレーシア/2008/110分 )
系列企業で働いている女性TVレポーターと家電開発者、職場に限界を感じる2人が出会い、波乱万丈の物語が繰り広げられる。ポップなミュージカル・シーンを織り交ぜ、マレーシア社会を鋭く捉えたブラック・コメディ。

『お父さん、元気?』 監督:チャン・ツォーチ ( 台湾/2009/107分 )
『最愛の夏』のチャン・ツォーチによる、様々な父親像を描いた10短編のオムニバス映画。ノスタルジックな街並や海辺など台湾の風景を美しく捉え、子を想う父の優しさや老父への慈しみといった家族の情愛を淡々と見つめる。

『意外』 監督:ソイ・チェン ( 香港/2009/89分 )
異色なやり方の殺し屋(ルイス・クー)が絡め取られてゆく極上の心理サスペンス。ジョニー・トーが製作を手がけ、香港のロケ撮影も冴えて抑制のきいた静かな不穏さの奥に真実が潜む。ヴェネチア映画祭コンペティション部門で上映。

『息もできない』 監督:ヤン・イクチュン
( 韓国/2008/130分/提供:スターサンズ/配給:ビターズ・エンド )
逃れられないしがらみの中で生きてきた主人公と勝気な女子高生の純愛を息苦しいまでにパワフルに描く。俳優経験を積んだヤン・イクチュン自身が主演した鮮烈な初監督作。ロッテルダムなど多くの映画祭で絶賛され、韓国でも大ヒット。

『堀川中立売』 監督:柴田剛 ( 日本/2009/130分/配給:シマ・フィルム )
『おそいひと』(04)の柴田監督が、京都を舞台に大胆なパラレルワールドを描く。ヒモ生活を送る信介はホームレスのツトムと出会って奇妙な展開に巻き込まれ、式神と妖怪の闘いが勃発する。現代の混沌を投射する刺激的な作品。

特別招待作品

オープニング作品
『ヴィザージュ』 監督:ツァイ・ミンリャン ( フランス、台湾/2009/141分 )
ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)の最新作『ヴィザージュ』は、パリ・ルーブル美術館からの働きかけで実現した作品だ。映画は、フランスで「サロメ」をモチーフとする映画を撮ることになった台湾の映画監督を主人公として展開される。この”映画内映画”の製作の過程は物語として語られるというよりは、それぞれが一枚の名画に匹敵する夢幻的で美しいシーンの連続として示される。人気モデルのレティシア・カスタをはじめとするキャスト陣も豪華絢爛だ。ツァイ・ミンリャンが敬愛するトリュフォー作品の俳優が多く出演し、プロデューサー役のファニー・アルダンがジャンヌ・モロー、ナタリー・バイとテーブルを囲むという信じ難い場面も用意されている。とりわけ素晴らしいのがジャン=ピエール・レオで、監督役のリー・カンション(李康生)と言葉の壁を越えて語り合うシーンはこの映画で最も感動的な瞬間の一つだ。ツァイ・ミンリャンのこれまでの集大成と言っていいゴージャスな作品である。カンヌ映画祭コンペティションで上映。

クロージング作品
『サースト ~渇き~(仮題)』 監督:パク・チャヌク
( 韓国/2009/133分/配給:ファントム・フィルム )
真面目な神父(ソン・ガンホ)が輸血がもとで体に異変を生じ、隠されていた欲望に目覚めていく。そして、親友の妻と後戻りできない関係に陥るが……。崇高な愛のドラマを独特の美学で描き、カンヌ映画祭で審査員賞を受賞した。

『フローズン・リバー』 監督:コートニー・ハント
( アメリカ/2008/97分/提供:シネマライズ/配給:アステア )
家族のため、凍結した川に車を走らせカナダから米国へ移民の違法入国に関わる2人の母親の壮絶なドラマ。米国の社会問題に迫り、サンダンス映画祭審査員特別賞を受賞し、アカデミー賞脚本賞と主演女優賞にノミネートされた力作。

『エクスプローディング・ガール』 監督:ブラッドリー・ラスト・グレイ ( アメリカ/2009/79分 )
女子大生アイヴィは離れた恋人を想いながら、幼なじみの男友達と春休みを過ごしているが……。普遍的な感情を繊細に描いたフレッシュな青春映画。『木のない山』のソヨン・キムが製作に参加。ベルリン映画祭フォーラム部門で上映。

『悲しみのミルク』 監督:クラウディア・リョサ ( ペルー/2009/94分 )
1976年生まれの女性監督による2作目で、ベルリン映画祭で金熊賞を受賞した。メイドとして働き始めた若い女性の日常を通して、1980~2000年にペルー農村部を襲ったゲリラによるテロがもたらしたトラウマを静かに描いた秀作。

『春風沈酔の夜』 監督:ロウ・イエ ( 中国/2009/115分 )
現代の南京を舞台に、中国ではいまだタブー視されがちなホモセクシャルを重要な要素として、5人の男女の錯綜する関係を物語る。スリリングな心理サスペンスが仕掛けられ、カンヌ映画祭コンペティションで脚本賞受賞。 ※ 第10回 東京フィルメックス・コンペティション審査員

『北京陳情村の人々』 監督:チャオ・リャン ( 中国/2009/124分 )
地方政府への不満を中央に直訴する窓口に集まり、北京に長期滞在する人々の96年から北京五輪前までを捉えたドキュメンタリー。経済発展の裏側に潜む社会問題を浮き彫りにし、力強いバイタリティーを描く。カンヌ映画祭で上映。

『蘇りの血』 監督:豊田利晃 ( 日本/2009/83分/配給:ファントム・フィルム )
人間が全世界を支配する以前の時代を舞台に、現世と冥界をさ迷う男の姿を通して、人間の再生と気高い愛を描いた生命力溢れる物語。『青い春』(01) 『空中庭園』(05)の豊田利晃監督待望の新作。出演は中村達也、草刈麻有ほか。

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』 監督:大森立嗣
( 日本/2009/131分/配給:リトルモア )
解体現場で働くケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)は過酷な日常から旅立つが……現代の苛立ちと希望を体現する演技が出色。『ゲルマニウムの夜』(05)の大森監督の2作目にして、オフビート感あふれるロードムービー。

11月21日(土)~11月29日(日)まで、
有楽町朝日ホール、東劇他にて開催!

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2009/11/03/22:08 | トラックバック (0)
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