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第44回 ハワイ国際映画祭 最優秀メイド・イン・ハワイ長編劇映画賞
& カウ・カ・ホク賞(新人監督賞) W受賞
第2回 Cinema at Sea 沖縄環太平洋国際映画祭 太平洋島嶼特別賞 受賞 ほか

モロカイ・バウンド

ネイティブ・ハワイアンの監督が描く
親子の“繋がり”を取り戻すハワイ映画

『モロカイ・バウンド』画像

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2025年10月17日(金)より東京、恵比寿ガーデンシネマ ほか全国劇場公開

INTRODUCTION

不器用で、努力家の父親たちへ捧ぐ
人生は、やり直せる。
“観光地”ハワイで生きる、壊れかけた家族の物語。

ハワイの中でも観光地化されておらず、手つかずの自然が残るモロカイ島。島を出て、オアフ島で暮らすネイティブ・ハワイアンのカイノアは、とある事情で服役後、仮釈放される。「前科者」というレッテルに苦しみながら、カイノアは疎遠になっていた息子のジョナサンとの繋がりを取り戻すため、険しい道を歩み始める。

優しさ故に不器用で、空回りしてしまう主人公カイノアの和解と贖罪、そして自己発見を描いた『モロカイ・バウンド』。ネイティブ・ハワイアンで、沖縄にルーツを持つアリカ・テンガン監督による長編第2作となる本作は、第44回ハワイ国際映画祭にてメイド・イン・ハワイ映画賞と、注目の新人監督に贈られるカウ・カ・ホク賞をW受賞し話題となった。
カイノアを演じたホールデン・マンドリアル=サントスをはじめ、監督と共にハワイで育った友人をキャストに起用。現代ハワイを生きるネイティブ・ハワイアンだからこそ描くことが出来る、ハワイの現在と、時代を越えて繋がってきたハワイアンの魂を見事に描き出したハワイ・ニューウェーブの傑作が誕生した。

『モロカイ・バウンド』場面画像1 『モロカイ・バウンド』場面画像2
コメント*敬称略・順不同
  • 看過する事のできない内容に気がつけば静かに引き込まれてしまう
    長いトンネルの暗闇の中で、もがき苦しみながら、かすかに手に触れた心に残る懐かしい記憶
    文化や風習が誇りとなり、微かな光をつかむキッカケにもになり得る事に深く共感しました
    何世代をも縛り付けてしまう取り巻く環境、負の連鎖から抜け出すには…
    未だ解決の糸口さえ見えない、沖縄が抱える問題と何ら変わらない後味と余韻
    朝が来ても
    光の届かない暗闇があること
    届かない声が、歌になる――キヨサク(MONGOL800)
  • 私達は失われたものも数えられなくなるのだろうか。
    そんな危機感を抱きながら、現代社会でマイノリティだと区分される言葉や文化が音も立てず消えていくのを感じている。私達それぞれの違いというものは、どうしても人を隔ててしまうが、同時に理解しようとする姿勢 を生み出すきっかけにもなる。その時にあなたに届いた言葉というのは、とても強い繋がりを示すだろう。 困難な現実を突きつけながらも、自分のルーツを愛していいのだと抱きしめられるような映画に出会えた。
    ――東盛あいか(俳優/映画監督/ドゥナンラッパー)
『モロカイ・バウンド』場面画像3 『モロカイ・バウンド』場面画像4
  • 今から15年ほど前のことになるが、私はハワイに1年間滞在していたことがある。当時はリーマン・ショックの直後であり、地元の友人たちは、アメリカ本土からやってくるホームレスが増えて困っていると不満を口にしていた。この映画を観て、当時のハワイでの暮らしの記憶がよみがえってきた。
    ハワイには、日本のメディアで取り上げられるような「ロコ」の姿とは異なる人びとの暮らしがあった。もちろん、私が触れることができたのは、ハワイの人びとの暮らしのごく断片にすぎない。そのなかで私が強く印象づけられたのは、世界でもっとも「混血化」が進んでいるとされるハワイ社会における「人種」や「民族」と「格差」の交差性であった。この映画は、そうした私の記憶を鮮やかによみがえらせてくれた。 ――原 知章(早稲田大学 人間科学学術院 教授)
  • 美しい自然と華やかなリゾートの影で、長い間ハワイ人は存在を認められることなく生きてきた。今でこそ、ハワイ人の中にはハワイ語などの伝統文化に積極的にかかわろうとする人も多いが、一方で日々の生活を維持することで精いっぱいの家庭も少なくない。
    この作品を観ていると、そんなハワイのありふれた日常を体験しているような錯覚に陥る。現地の人々が見ている風景、現地の人々が話す言葉。そして貧困、犯罪、家庭崩壊、失われたハワイ人の誇り――。演じるキャストが映像に自然に溶け込んでいるのは、彼/彼女らが実際にそこに暮らす人々だからであろう。
    『モロカイ・バウンド』は、観光客の目には映らないもうひとつのハワイの姿、そしてハワイ人の心の中を描き出している。
    ――四條真也(関東学院大学 国際文化学部 准教授)
『モロカイ・バウンド』場面画像5 『モロカイ・バウンド』場面画像6
  • 生きながらにして、人は生まれ変われるのか。
    ガイドブックに載らないローカルなハワイの息遣い。
    更生への道は果てしなく、甘い誘惑と落とし穴に満ちている。
    幼い息子と過ごせなかった日々。失われゆく祖先の島のあり方、遠ざかるハワイの言葉。
    それでも、途切れた絆を取り戻すために、生まれ変わろうともがき続ける男の姿に心が締め付けられる。
    コオラウ山脈の静謐な影を背に交差する”楽園”の光と闇。
    ――MEISO(ラッパー)
  • オアフ島は美しい。
    だが自然が剥き出しのまま海風に吹かれるモロカイ島はもっと美しい。
    夢のように壮観で心地良い風景の中で綴られるのは、ネイティブ・ハワイアンの“父と息子”にまつわる原型的な物語だ。
    壊れた絆の再構築。それは先住民の尊厳、また(元)受刑者の社会復帰といった主題も含めて、複雑にねじれてしまった世界の裂け目を縫い合わせようとする象徴的な試みでもある。
    ハリウッドの『リロ&スティッチ』は素敵な作品だが、あの人気作になかったものが、『モロカイ・バウンド』にはすべて描かれているように思える。
    ――森 直人(映画評論家)
『モロカイ・バウンド』場面画像7 『モロカイ・バウンド』場面画像8
  • 社会から拒絶されることと、自らのルーツが失われていくこと。
    それらがどれほどの痛みを伴うものなのか自分には想像もつかない。
    この物語は一度罪を犯した者が再び悪道に足を取られる社会構造の矛盾に触れると共に、植民地主義と資本主義が踏み躙ってきたものを奪われてきた側の目線から明らかにする。同化が進み、観光地と化したハワイを物憂げに眺める主人公の眼差しに、我々が沖縄や北海道で何をしてきたのかを問われている気がした。――ISO(映画ライター)
  • ハワイ、モロカイ島。まるでタイムスリップしたかのような、オールドハワイの街並みと、手付かずのダイナミックな大自然が残っている島。私も何度も行ってる大好きなモロカイ島が、主人公の生まれた島。
    この作品は、出所したばかりの不器用なお父さんと、息子、家族との交流を通して、ネイティブ・ハワイアンとしての古代からの風習、ルーツや言葉、文化を大切にして、次世代に伝えていく模様が描かれている。楽園のイメージが強いハワイの奥にも、様々な問題と向き合い、ネイティブ・ハワイアンにとって現代での生きづらさを感じる生活があるということが垣間見れた。モロカイ島をまた訪れる際には、この映画を思い浮かべたい。――田中律子(女優/タレント)
  • 刑務所を後にした主人公カイノアは、〈失った/剥奪されたルーツ〉を、必死で手繰り寄せようとする。息子との関係、妹からの信頼、父親の記憶、ハワイの言語、母親が暮らすモロカイ島……。
    空回りする現実と、美しい歌や自然とのコントラストに、胸がかきむしられる112分だったが、エンディングでは不思議な安堵感に包まれた。
    ――坂上香(映画『プリズン・サークル』監督)
『モロカイ・バウンド』場面画像9 『モロカイ・バウンド』場面画像10
CREDIT
監督・脚本:アリカ・テンガン
出演:ホールデン・マンドリアル=サントス,アキレス・ホルト,カマラニ・カペリエラ,
カレナ・シャーリーン,アーイナ・パイカイ,レイシー=リー・カヘアラニ・モラレ,
ハレ・ナトア,モキハナ・パレカ=ジャクソン,カヴィカ・カヒアポ
音楽:ロジャー・スエン 衣装デザイン:ジェイド・アレクシス・リュウサキ 編集:カリ・カサシマ
プロダクションデザイン:モアナ・ホム 撮影監督:チャピン・ホール
プロデューサー:ジェシー・オディオ,アリカ・テンガン,チャピン・ホール,
ニーナ・ヤン・ボンジョヴィ,フォレスト・ウィテカー
共同プロデューサー:マシュー・デクニーフ,サラ・ヒサエ,ミキアラ・ペスカイア,ジャスティン・ア・チョン
2024/112分/アメリカ/英語、ピジン語、ハワイ語/原題:Molokaʻi Bound/PG12
配給・宣伝:ムーリンプロダクション
©2024 MOLOKAI BOUND, LLC, ALL RIGHTS RESERVED

【受賞歴】
第44回ハワイ国際映画祭W受賞
最優秀メイド・イン・ハワイ劇映画賞(審査員大賞)/ カウ・カ・ホク賞(新人監督賞)
第2回Cinema at Sea 沖縄環太平洋国際映画祭 太平洋島嶼特別賞受賞
第50回シアトル国際映画祭 GOLDEN SPACE NEEDLE AWARD BEST PERFORMANCE 3位入賞
(ホールデン・マンドリアル=サントス)
DisOrient Asian American Film Festival of Oregon 2025 最優秀長編劇映画賞
デッド・センター映画祭2024 最優秀先住民長編映画賞

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2025年10月17日(金)より東京、恵比寿ガーデンシネマ ほか全国劇場公開

2025/10/14/17:44 | トラックバック (0)
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