インタビュー
梅田誠弘(俳優)/『かぞくへ』

梅田 誠弘 (俳優)
映画『かぞくへ』について【1/6】

公式サイト 公式twitter 公式Facebook

2018年7月15日(日)~21日(土)15:00より、深谷シネマにて上映。※7月15日(日)のみ上映後に春本雄二郎監督の舞台挨拶あり
※7月17日(火)休館

結婚を間近に控える中、無二の親友を詐欺被害に遭わせてしまった青年が、婚約者と親友の間で葛藤するというシンプルで身近なドラマを力強く描き、小品の佇まいながら熱を帯びた支持を受けている春本雄二郎監督の『かぞくへ』。主演の松浦慎一郎の実体験をもとにした嘘のないストーリーと俳優たちの素晴らしい演技に、観客は映画を観ていることも忘れて彼らの行動を見守る。特に旭と洋人の名コンビは観た人の心の中にいつまでも生き続けることだろう。優柔不断な主人公の旭とは対照的におおらかで一本気な洋人を演じたのは梅田誠弘さん。ごく自然に五島弁を話し、漁師の兄ちゃんふうの風貌も板に付いているので、本物の親友が演じているのでは……?と思い込む観客もいるぐらいだが、実際は温和で大人びた雰囲気を醸す方であり、役と本人のギャップも話題になっている。そんな梅田さんに、本作の公開より3ヶ月を経たころインタビューを行い、撮影時のエピソードや公開後の反響について、俳優としての想いなどをうかがった。都内や関西などでのロングラン上映を経て、7月15日からは埼玉・深谷シネマで公開される本作が、これからも上映を待つ各地に届けられていくことを願いながら、ぜひお読みいただきたい。 (取材:深谷直子)
梅田 誠弘 1983年生まれ。鳥取県出身。22歳から役者活動を始め、小劇場などの舞台で経験を重ねた後、映像作品でも活動を広げる。近年では内田英治監督『獣道』(17)のほか、TVドラマなど出演の幅を増やしている。趣味は卓球でインターハイ経験も持つ。2018年公開待機作多数。 公式twitter
STORY 家族の温かさを知らず生きてきた旭は、同棲中の佳織と結婚を目前にしながら、よかれと思って紹介した仕事で親友の洋人を詐欺の被害に合わせてしまう。養護施設で家族同然に育ってきた唯一無二の親友と、認知症が進む祖母のために結婚式を急ぐ婚約者の間で、次第に旭は追いつめられていき……。
梅田誠弘1
――『かぞくへ』が息の長いヒットになり、おめでとうございます。この作品で初めて梅田さんを知った方も多いと思うんですが、10年以上の俳優歴をお持ちなんですね。

梅田 今35歳で、22歳から俳優活動をやっています。専門学校を出て就職したんですが半年ぐらいで辞めて、バイトをしながら役者を始めました。エキストラをする機会があって、やったらめちゃくちゃ面白いなと思って。親父が映画が好きで、小さいころから映画をいっぱい観ていたんです。ファンタジーが好きで、小さいころは『ネバーエンディング・ストーリー』(84)と『スタンド・バイ・ミー』(86)と『グーニーズ』(85)がめっちゃ好きでした。「そういう世界の中で生きてみたいな」という想いがあって、それが仕事になる役者っていいなと思って。それで関西から上京して養成所に通い、23歳ぐらいのときに劇団に入りました。そこで4年ぐらいやって、他の劇団の作品にも客演で出たりもして。20代は舞台ばっかりやっていましたね。

――『かぞくへ』の洋人役はオーディションで決まったんですよね。

梅田 はい、洋人役だけ決まっていないということでオーディションの話が来ました。台本が素晴らしくて、ぜひやりたいなと思いました。そのころ僕も31歳ぐらいで、彼女と別れたり、夢を追いかけたり、すごく重なるところがあって。親友を選ぶか?彼女を選ぶか?みたいな葛藤も20代のころ結構あったんです。

――洋人役は自分に合っていると思いましたか?

梅田 はい。性格的にはどっちかと言うと旭のほうが近いですけど。僕は洋人みたいにしっかりと「これはこうだ」という考えは持っていないです。でも小さいとき、僕が旭だとして洋人みたいな友達がいたんです。あと、僕も港町の出身なので、洋人がどんな人物なのかはイメージしやすかったです。

――オーディションのときに、梅田さんの中ではすでに洋人役が結構できていたようですよね。まず五島弁がかなり話せるようになっていたとのことですが。

梅田 そうですね、五島が舞台になっている『悪人』(10)のDVDを部屋でずっと流していて。重たい話なので気分も重たくなりながら、がんばって覚えました。

――オーディションで松浦慎一郎さんと一緒に冒頭のシーンを演じたときに、梅田さんだけが松浦さんが持っていたフライドポテトを食べて、それが春本雄二郎監督や松浦さんの心を掴んだそうですね。

梅田 そうそう。なんか松浦さんがポテトをちょっとこっちに出したように感じたんですよ。で、友達同士だから勝手に食べるだろうって思って食べました。何が心を掴むかわからない(笑)。

――(笑)。洋人役を演じるために髪を染めたりしていますが、外見から作り込むような役作りをよくされるんでしょうか?

梅田 そうでもないですね。舞台でも外見から入るということはなかったです。演出家に「こういうふうにしてくれ」と言われたらそうしますけど、そういうのがなかったら基本的にそのままで。『かぞくへ』は脚本が違和感なくスッと入れる脚本で、心情とかもあえて読み込むことをしなくても読んだらわかるものだったので、それに身を委ねたという感じです。

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かぞくへ ( DCP/シネスコ/5.1ch/カラー/2016/日本/117分 )
出演:松浦慎一郎,梅田誠弘,遠藤祐美,三溝浩二,おのさなえ,下垣まみ,瀧マキ,森本のぶ
監督・脚本・編集:春本雄二郎
撮影:野口健司 照明:中西克之 録音・整音:小黒健太郎 制作:福田智穂 助監督:浅見佳史
音楽:高木聡 プロデューサー:深谷好隆,春本雄二郎,南 陽 海外セールス:植山英美(ARTicleFilms)
配給:『かぞくへ』製作委員会 配給協力:コトプロダクション ©『かぞくへ』製作委員会
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2018年7月15日(日)~21日(土)15:00より、深谷シネマにて上映。
※7月15日(日)のみ上映後に春本雄二郎監督の舞台挨拶あり
※7月17日(火)休館

2018/07/09/22:31 | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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