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第71回ベルリン国際映画祭 パノラマ部門正式出品
第25回釜山国際映画祭 ニューカレンツアワード受賞

由宇子の天秤

『由宇子の天秤』画像 『由宇子の天秤』場面画像1

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2021年9月17日(金)渋谷ユーロスペース他全国順次ロードショー

INTRODUCTION

“正しさ” とは何なのか――?
ドキュメンタリーディレクターの由宇子は、究極の選択を迫られる。

三年前に起きた女子高生いじめ自殺事件を追うドキュメンタリーディレクターの由宇子は、テレビ局の方針と対立を繰返しながらも事件の真相に迫りつつあった。そんな時、学習塾を経営する父から思いもよらぬ“衝撃的な事実”を聞かされる。大切なものを守りたい、しかしそれは同時に自分の「正義」を揺るがすことになる――。果たして「“正しさ”とは何なのか?」常に真実を明らかにしたいという信念に突き動かされてきた由宇子は、究極の選択を迫られる……。

『かぞくへ』で高い評価を得た春本雄二郎渾身の監督最新作
日本公開を前に、すでに世界中の映画祭を席巻中!

超情報化社会を生きる私たちが抱える問題や矛盾を真正面から炙り出した衝撃作は、世界三大映画祭の一つであるベルリン国際映画祭をはじめ、瞬く間に世界中の映画祭を席巻!先の読めない巧みな脚本、観る者を釘付けにする役者陣の熱演、そしてラストに観客が突きつけられる究極の問いかけに驚嘆と絶賛の声が止まらない。監督・脚本は、デビュー作『かぞくへ』が高く評価される春本雄二郎。さらに、長編アニメーション『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の片渕須直がプロデューサーとして参加している。

主演・瀧内公美の圧倒的存在感、日本映画界を支える役者陣の熱演が光る!

主人公の由宇子を演じるのは、『火口のふたり』でキネマ旬報ベスト・テン主演女優賞に輝き、本作でラス・パルマス国際映画祭最優秀女優賞に輝いた瀧内公美。正義感溢れる自立した女性がやがて思わぬ窮地に追い込まれていく様を、圧倒的存在感で見事に演じきった。そして脇を固めるのは『佐々木、イン、マイマイン』の河合優実、『かぞくへ』の梅田誠弘、バイプレイヤー光石研ほか、日本映画界を支える実力派の役者陣が集結した。撮影前に丹念にリハーサルを重ねることで生まれた、様々な立場で生きる人たちの息遣いがスクリーンに焼き付く。記憶に残る熱演の数々を、ぜひ見逃さないでいただきたい。

『由宇子の天秤』場面画像2 『由宇子の天秤』場面画像3
COMMENTARY
  • 『由宇子の天秤』は2作目にして監督が持つ大きなポテンシャルを証明した作品だ。 物語を展開する手法が際立っており、ストーリーも非常に奥深く、特に卓越したクライマックスには圧倒されてしまった。
    ――カトリーナ・シェイ(台北映画祭 プログラミングメンバー)
  • 2020年の最も好きな映画のひとつ!
    緻密な筋書きによって精密かつ赤裸々に描かれる、由宇子が直面する人生のジレンマ。メディア、教育、そして映画に向けて深く探求する問いを投げかけながら、由宇子の葛藤を切れ味鋭い社会派のテーマの中に織り込み出した。
    ――パク・ソニョン(釜山国際映画祭 プログラミングディレクター)
  • 春本監督の映し出す世界は、全てが静かで穏やかである。
    しかしそこにはある種の魔法の力が存在し、我々は無意識のうちに、主人公の内なる世界の奥深くへと導かれ、衝撃を受ける。そこで我々がバランスを保つことは困難だろう――。――ジャ・ジャンクー(映画監督)
  • ここ数年の中で、最もくらった日本映画だ。
    正義とは、社会においての矛盾を解き明かすことか?自分の大切なものを守りぬくことか?自分の在り方を考えさせられ、後に尾を引く。
    ――行定勲(映画監督)
  • 国家や社会がどうしようもない状況だと感じる毎日、実はそれを生み出しているのは私たち自身ではないのか。そして、それを変えられるのも私たち自身なんじゃないのか。この映画に告げられた気がする。
    俳優たちの存在が素晴らしい。それを導き、ともに斬りこんだスタッフの静かな熱量。頭がさがった。――瀬々敬久(映画監督)
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  • 「伝える」仕事に携わる自らを、深く省みずにはいられなかった。
    自浄作用を失ったメディアには、最初から天秤の「軸」などないのかもしれない。人の人生を「素材」として翻弄し、後は背を向けるだけならば。
    ――安田菜津紀(NPO法人Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)
  • 遂に、瀧内公美に真の代表作が生まれた。
    大島渚の名言「キャメラは加害者だ」をここまで具現化した映画があっただろうか。――樋口毅宏(作家)
  • 誰かを信じ続けるために、真実が邪魔になることがある。
    嘘と共に生きるか。真実と共に生きるか。この映画で最も恐ろしいのは、真実を覗き込む瞬間。――望月優大(ライター)
  • 幾重もの真実を剥がした先にあるのは、被害者の救済か、世論の求めるシナリオか、メディアにとって不都合な現実か。そしてもし自身が渦中の人となったなら、由宇子は目を背けずに「正義」を貫けるのか。報道に携わる者として戒めのような作品だった。――ホラン千秋(キャスター・タレント)
  • 取材者が当事者になった瞬間、崇高な“正義”は瓦解する。
    この映画が追及するのは、皆が発信者になった現代の膿そのものだ。
    己が身を焼かれるような痛烈作。一片たりとも、他人事ではない。
    ――SYO(映画ライター)
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CREDIT
出演:瀧内公美,河合優実,梅田誠弘,
松浦祐也,和田光沙,池田良,木村知貴,前原滉,永瀬未留,河野宏紀,根矢涼香,川瀬陽太,丘みつ子,光石研
脚本・監督・編集:春本雄二郎
プロデューサー:春本雄二郎,松島哲也,片渕須直
キャスティング:藤村駿 ラインプロデューサー:深澤知 撮影:野口健司
照明:根本伸一 録音・整音:小黒健太郎 音響効果:松浦大樹 美術:相馬直樹
装飾:中島明日香 小道具:福田弥生 衣裳:星野和美 ヘアメイク:原田ゆかり
製作:映画「由宇子の天秤」製作委員会 製作協力:高崎フィルム・コミッション
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
配給:ビターズ・エンド
2020/日本/152 分/カラー/5.1ch/1:2.35/DCP
© 2020 映画工房春組 合同会社

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2021/09/12/18:20 | トラックバック (0)
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