梅田 誠弘 (俳優) 映画『かぞくへ』について【4/6】
2018年7月15日(日)~21日(土)15:00より、深谷シネマにて上映。
※7月15日(日)のみ上映後に春本雄二郎監督の舞台挨拶あり
※7月17日(火)休館
公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子)
――喜多役の森本のぶさんは、梅田さんが当時所属していた事務所の社長さんでもあるので、やっぱり関係がこなれているなという感じがしますよね。レストランのシーンはリラックスしている感じで、アドリブの会話も自然に続いていきますね。
梅田 のぶさんの演技はずっと見ていましたし、松浦さんとも普段よく喋っているのでああいう演技をやっても大丈夫。安心して演じられました。
――喜多との格闘シーンでは一変して洋人の怖い一面があらわになりますね。免許証をコピーしたりする洋人の周到な制裁方法もリアルでした。
梅田 僕もそういうのは知らなかったですね。本当はやっと見つけて追い詰めたから「この野郎!」ってボコボコにやりたいですけど、そうじゃないんだなって。手を出したらダメになると計算してやっているんです。
――洋人の豹変ぶりが見事でした。スッと冷たい感じになって。洋人のために奔走していた旭にとってもショックが大きいですよね。
梅田 「怖い系の人」って優しいときと怖いときの切り替えがすごいイメージがあるので、それができたらいいなあと思っていました。喜多との対決は、洋人はやろうと思ったらひとりでできるのかもしれないんです。でもやっぱりあれは二人の問題だったし、旭と一緒に解決まで収めたいという気持ちはあったと思います。
――完成した映画を観たときはどんなことを思いましたか?
梅田 台本がまず素晴らしくて、それを映像作品にするには台本をさらに超えていかなくてはいけないなと思っていたので、そういうものができているだろうか?と思っていたんですけど、観たらさらによくなっていたので「すごい」って。それが第一印象でした。自分が出演していない場面はそこで初めて観たので、こういうふうに表現するんだなあと。佳織と旭のやりとりがあそこまでシリアスになっているとは思っていなくて、遠藤さんの演技力はすごいなあと思いました。この作品をリアルなものにしているのは遠藤さんの演技によるところが大きい。リアルにビシッと締めています。あとは佳織一家のところで下垣(まみ)さんと遠藤さんが姉妹に見えるし……、お客さんみたいなこと言ってますけど(笑)。
――(笑)。でも本当にドキュメンタリーのようなんですよね。梅田さんもお客さんから洋人に重ねられることが多いのではないですか?
梅田 そうですね、映画を観たあとは洋人みたいな人だと思って話しかけてくるお客さんもいるんですけど、実際こうなので(苦笑)。「ありがとうございます」って素で返して「あれっ?」みたいな。
――(笑)。『かぞくへ』への出演を経て、あらためて感じたことはありますか?
梅田 松浦さんとだからああいう演技ができましたし、春本さんの脚本も何の疑問もなく役に入っていけるものだったし、作品作りの中でもその後もいろんなことが重なって、こうして映画はできていくんだなあと噛み締めています。しかも瞬間的に重なることはあったりしますけど、長期的にこんなに重なることもあるんだなって驚きもあります。
出演:松浦慎一郎,梅田誠弘,遠藤祐美,三溝浩二,おのさなえ,下垣まみ,瀧マキ,森本のぶ
監督・脚本・編集:春本雄二郎
撮影:野口健司 照明:中西克之 録音・整音:小黒健太郎 制作:福田智穂 助監督:浅見佳史
音楽:高木聡 プロデューサー:深谷好隆,春本雄二郎,南 陽 海外セールス:植山英美(ARTicleFilms)
配給:『かぞくへ』製作委員会 配給協力:コトプロダクション ©『かぞくへ』製作委員会
公式サイト 公式twitter 公式Facebook