村本 天志

秋山の敗北にウチヒシガレている。
版画家ヤマグチノリカズ氏と久しぶりに会い
参戦した代々木、である。
実に見やすい会場であった。
……客入りといい興行内容といいプロレスの未来が
やたらと不安になる夜だった。
会場を出たとこで脚本家足立にはバッタリ会うし
電通プランナー俵青年には会うし、
こんな数千人来てんのに不思議だ。
そのまま原宿付近の安いItalianで
ヤマグチノリカズ&俵青年と早速語り合う。
二人は初対面だがプロレス者に障害はない。
三人とも秋山の勝ちを信じていたのだが……！
タイガー服部のレフリングの空気の読めなさに憤慨する。
レフリーで試合は決まるなと改めて確認。
京平ちゃんの偉大さが浮き彫りである。
深夜、足立とプロレスを嘆く。
何度も裏切られ、総合格闘技の勢いに自虐的な態度をとり、
それでもプロレスを信じている…ノアしかないのか？
今年、ドームの小橋VS健介を生で見ていれば生きていけるのに、
迂濶にもTV観戦してしまった……
しかし、あの試合こそがオレたちの心の支えなのだ。
胸を張り、凄いだろう！と言える試合なのだ。