パオロ・ジェノヴェーゼ (監督) 公式インタビュー
映画『おとなの事情』について【2/2】
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2017年3月18日(土)、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
――月食の終わりとともにそれぞれの関係が元に戻るエンディングが来て、観客はそこで衝撃を受けます。この展開に監督が込めたメッセージとしては?
P・ジェノヴェーゼ監督 この作品で語られているのは、もしゲームが実際に行われていたらどんなことが起きていただろうということなのですが、あのテーブルを囲んだ人物たちは、誰もゲームを受け入れなかったのでゲームは実際には行われませんでした。ただ、最後には登場人物たちはそれぞれ自分の秘密を抱えながら友人の家から帰っていく、お互いに自分のパートナーのことはよく知っているつもりで、そのまま人生落ち着いていくのだけれども、実は相手のことをあまり分かっていない、相手にも実は秘密があるのだということを、エンディングで伝えています。
――参考にした国内外の映画作品や小説などありますか?
P・ジェノヴェーゼ監督 ありません。
――今回の映画で大きなチャレンジは?
P・ジェノヴェーゼ監督 この作品での一番のチャレンジは、作品のほとんどが1シーンで96分間続いているということ。ですから、どういったリズムでそれがきちんとうまく働いているかどうかということを、撮影の途中でしっかり把握していくことが必要でした。今撮っているシーンはどこの部分なのか、この部分でどういった感動や思いを観客の中に呼び起こそうとしているのか、そういったところを把握して撮影を進めなければいけないというのが、一番難しかったと言えます。
――日本で映画の公開を待っている映画ファンに一言お願いします。
P・ジェノヴェーゼ監督 この映画がイタリアで受け入れられたように、日本でも現実にこういう話があるなという風に受け入れてもらえれば嬉しく思います。この作品で、スマートフォンという物が私たちの生活を大きく変えている、とくにその中でも人間関係というものを大きく変えていってしまっている、そういった問題を日本の方々にもイタリアの方々と同じように近しく感じてもらい、自分たちのストーリーとして楽しんで頂ければ幸いです。
( 1月20日 新高輪プリンスホテルにて 通訳:小池美納さん )
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監督・脚本:パオロ・ジェノヴェーゼ
脚本:フィリッポ・ボローニャ、パオロ・コステラ、パオロ・ジェノヴェーゼ、パオラ・マミーニ、
ロランド・ラヴェッロ 撮影:ファブリツィオ・ルッチ 編集:コンスェロ・カトゥッチ
出演:ジュゼッペ・バッティストン、アルバ・ロルヴァケル、ヴァレリオ・マスタンドレア、アンナ・フォッリエッタ、マルコ・ジャリー二、エドアルド・レオ、カシア・スムトゥニアク
配給:アンプラグド ©Medusa Film 2015
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