門田宗大

そんな柘植を気遣う職場の後輩の安田役の門田宗大は、演じていて葛藤の大きさに気持ち悪くなるほどだったとのこと。「安田はとても優しい柘植さんの後輩で、今まで柘植さんに意見を言うことなんてなかったのに、仕事のことだとか自分の想いだとかもなんとか伝えて。たくさん葛藤していて、その想いを考えると吐きそうになりました」と振り返り、さらにそうした強烈な体験について「そんなに大きな役ではない安田でさえ演じて気持ち悪くなるぐらい、ひとりひとりのキャラクターの濃厚な背景が見えるのが佐藤監督はやっぱりすごいなと思いました」と監督を絶賛した。

最後に佐藤監督が「もし突然自分が歩けなくなったら、もし大切な人が明日歩けなくなったら、そういうことを1年間ずっと考え続けていて、やっぱり人生はひとりきりでは生きていけないなという普遍的なことにたどり着いたと思います。この映画を観ていただく方と一緒に、そのことについて考え続けることができたらなと思います」と、舞台挨拶を締めくくった。

なお、本作は、海外映画祭への出品に向けて、5月14日（月）までクラウドファンディングで宣伝費の支援を募っている。目標金額の50万円はすでに達成しているが、次の100万円の使いみちを東京と大阪での上映のための費用に設定し、引き続きサポーターとなってくれる方を募集している。本作は短編映画であるため、評価の高い第1作『ガンバレとかうるせぇ』との同時上映の機会も模索しているとのこと。理学療法士の仕事に関心のある方、佐藤快磨監督の作品に関心のある方は、ぜひクラウドファンディング「MotionGallery (モーションギャラリー)」のサイトにアクセスを。