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第60回カンヌ国際映画祭コンペティション公式選定作品、全米初登場第3位

アンダーカヴァー

お正月第一弾2008年12月27日渋谷東急他全国順次公開!!

INTRODUCTION

1988年、ニューヨーク
兄弟の運命は、一発の銃声で動いた。

アンダーカヴァー1やアカデミー賞ノミネート俳優としてだけでなく、プロデューサーとしても注目されるホアキン・フェニックスマーク・ウォールバーグ。次世代ハリウッドを担う2つの才能が、犯罪サスペンスの傑作『裏切り者』のジェームズ・グレイ監督と再びチームを組んで、最高にエキサイティングなアクション映画を生み出した!

1988年、ニューヨーク――
警察官の家系に生まれながらも、家業に背を向け、ロシアンマフィアと通じる裏社会を生きてきた弟。一方、父の後を継ぎエリートコースを歩んできた警官の兄。別々の道を進み、対立していた兄弟の運命が、父の死をきっかけに動き出す……。
ドラッグが流行し、犯罪率が急上昇した80年代のニューヨークを舞台に、NY市警史上最も危険といわれた息詰まる潜入捜査を、スリリングかつドラマティックに描き出す『アンダーカヴァー』。激しい雨の中の壮絶なカーチェイス、敵のアジトでのスリル溢れる銃撃シーンなど、緊迫感に満ちたアクションシーンの連続、スタイリッシュな映像と、重厚なドラマを文句なしに楽しめる本格派リベンジ・アクション映画だ。

に闇を抱えたエキセントリックな弟ボビーを演じるのは、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』のジョニー・キャッシュ役でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたホアキン・フェニックス。育ての親ともいえるロシア人への義理と、家族への愛情との狭間で葛藤し、今にも爆発しそうな内面の揺れを、奥深い演技で見事に表現している。アンダーカヴァー2一方、エリート街道を歩く実直な兄、ジョセフ役には『ディパーテッド』でアカデミー賞とゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネートされたマーク・ウォールバーグ。自由に生きる弟を羨みながら、生真面目に生きてきた兄の苦悩をリアルに演じきっている。それぞれの持ち味を活かした息詰まる競演、さらに、兄弟を見守る父親でありながら伝説の警視監バートを、6度のアカデミー賞ノミネートを誇る名優ロバート・デュヴァルが演じ、圧倒的な存在感で重厚なドラマを盛り上げる。そして、ボビーのガールフレンド役に、『最後の恋のはじめ方』『ゴースト・ライダー』のエヴァ・メンデス。どんな犠牲を払ってもボビーを愛し続ける献身的な女性を、持ち前のセクシーな色気を存分に漂わせながら演じ、男たちのドラマに花を添えている。
監督は、デビュー作『リトル・オデッサ』がヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞し、本作と同じく80年代のニューヨークを舞台にした犯罪サスペンス『裏切り者』でも高い評価を受けたジェームズ・グレイホアキン・フェニックスマーク・ウォールバーグを再び主演に迎えた三作目『アンダーカヴァー』は、グレイ自ら綿密な取材のもと脚本を手がけ、そのリアルなアクション描写と、エモーショナルなドラマで、非凡なセンスを見せ付けている。
彼の才能に惚れ込んだホアキンとマークは、本作にプロデューサーとしても名を連ねているほどで、グレイが今後のハリウッドを牽引する監督のひとりであることは間違いないだろう。

Story

エリート警官として日の当たる道を行く兄、アウトローとして裏社会に生きる弟。
一発の銃弾がその運命を変えていく……。

アンダーカヴァー31988年、ニューヨーク。警官一家に生まれたボビー(ホアキン・フェニックス)は、家業に背を向け、名字を変え、ロシアンマフィアと繋がるナイトクラブでマネージャーとして働いていた。
オーナーのマラットからの信頼も厚く、美しい恋人アマダ(エヴァ・メンデス)と共に、その生活は順風満帆と思われた。
クラブにやって来る凶暴なロシアンマフィアたちともうまくやっていたボビーだったが、一方で、ニューヨーク市警のエリート警官である兄ジョセフ(マーク・ウォールバーグ)と、二人の父親のバート警視監(ロバート・デュヴァル)は、そのマフィアに目をつけていた。
ジョセフの昇進パーティーに招かれたボビーは、ロシアンマフィア撲滅のための新しい麻薬取締班ができると聞かされる。標的は、マラットの甥であり、クラブに入り浸っているニジンスキーだ。捜査への協力を断ったボビーに、父は「いつかお前は、警察か麻薬組織かどちらかの味方につく。これは戦争だ」と告げるのだった。

遂に、ジョセフによる一斉検挙がボビーのクラブに入った。
ニジンスキーを取り逃がしたものの、麻薬を所持していた手下のロシア人を逮捕したジョセフだったが、手下は自殺し、麻薬の入手経路を知る術を失ってしまう。しかも、その場にいたボビーまでも麻薬の不法所持で捕まってしまった。ジョセフの計らいで釈放されたボビーだったが、自分の店に踏み込んだ兄との溝は埋まることはなかった……。
しかしその夜、ジョセフが何者かに襲撃され、瀕死の重傷を負って病院に担ぎ込まれる。捜査に協力しなかった自分を責めるボビーの前に、ニジンスキーが現れた。これを機に勢力を強め、麻薬取引を独占する計画を進めるニジンスキーは、人脈とネットワークのあるボビーを麻薬の売人に仕立てようと企んでいたのだ。
ニジンスキーとの会話から、ジョセフ襲撃の黒幕がニジンスキーだったことと、次の標的が父のバートであることを知ったボビーは、その組織をつぶすため、警察の囮として、アメリカ人が足を踏み入れたことのないといわれるロシアンマフィアの麻薬工場に潜入する。
アンダーカヴァー4しかし、落ち着きのないボビーに不信感を抱いたニジンスキーにより、持っていた盗聴器が発見された。間一髪で踏み込んだ警官隊によりニジンスキーは逮捕されたが、ボビーは重傷を負い、警察の囮だったことも、警察一家の息子であることもマフィアに知られ、アマダと共に保護プログラム下での生活を強いられる。

ニジンスキーの裁判を控え、ジョセフが退院したある日、平和を取り戻したかと思われた中、突然、ニジンスキーが脱走したとの報せが入った。ボビーとアマダの危機を察知したバートは、すぐさま二人の身柄を確保したが、追撃するマフィアの放った一発の銃弾が、ボビーの眼前で、その体を貫いた……。
父の死を目の前で目撃し、泣き崩れるボビー、そして、それを抱きとめるジョセフ。
遂に、別々の道を歩んでいた兄弟の運命が一つになった。
兄と共に父の仇を打つことを決意する弟、ボビー。父の意思を継いでマフィアとの対決を急ぐ兄、ジョセフ。果たして、愛する父親を失った兄弟の復讐は遂げられるのか……。

Production Note

ハリウッド新時代を担う2つの才能が放つ
最も危険な<潜入捜査(アンダーカヴァー)>

ジェームズ・グレイ:ホアキン&ウォールバーグが惚れ込んだ才能

アンダーカヴァー6アンダーカヴァー/マーク・ウォールバーグ+ロバート・デュヴァル『裏切り者』で一緒に仕事をして以来、ジェームズ・グレイ監督と再度チームを組みたいと熱望していたホアキン・フェニックスマーク・ウォールバーグは、プロデューサーとして携わる本作で、満を持してグレイとの2度目のコラボレーションに挑んだ。
ホアキンは「ジェームズは、瞬間ごとの真実を明らかにするために、顕微鏡を覗き込むように丹念に調べ上げる。彼のチームに戻り、この警察一家の情感豊かな世界を探究したくてたまらなかったよ」と語る。一方、ウォールバーグは「『裏切り者』で彼とホアキンと一緒に仕事をした経験はすばらしいものだった。今回、ジョセフ役を僕のために書いてくれたことは本当に嬉しい」と語る。さらに、『ゴッドファーザー』など6度のアカデミー賞ノミネートを誇る名優ロバート・デュヴァルは語る。「グレイは、今まで一緒に仕事をしてきた監督たちの誰にも引けを取らない、最高の監督の一人だ。この役を演じられることを光栄に思ったよ。ホアキンやマークも本当に才能豊かな俳優だしね」
グレイに影響を与えた映画には、歴史や階級や政治を扱った70年代のアメリカ映画が多い。「私は特に、『ゴッドファーザー』『チャイナタウン』『フレンチ・コネクション』に影響を受けている」とグレイは告白する。「だが、60年代のヨーロッパ映画、特にヴィスコンティ作品や、50年代の日本映画にも影響を受けた。歴史や運命がどう人間の宿命に影響するのかということに焦点を当てた作品だ。だからもちろんスタッフ全員を集めて、こういった映画すべてを夜遅くまで鑑賞してもらったんだ」
「ヴィスコンティ作品では『若者のすべて』と『山猫』の2作品が、私のお気に入りなんだ」とグレイは説明する。「彼の作品には人間性がある。それが私のやりたいことだ。皮肉を交えず、観客とキャラクターの間に距離感のない、冷笑することも見下すこともない映画を作ること。私は誠実な映画を作りたいんだ」

時代をリアルに切り取ったオリジナル脚本

アンダーカヴァー5アンダーカヴァー/ボビー+ジョセフ本作は、ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された、ある警官の葬儀の写真に着想を得ている。
「その写真には、職務中に殺された仲間の一人を埋葬したのち、制服に身を包んだ男たちが抱き合い、涙を流すところが写っていた」とグレイが振り返る。「その写真からは、感情が溢れ出していたんだ」
1988年のニューヨークは、コカインが流行し、殺人件数の急上昇に伴い、犯罪率はアメリカの平均を73%も上回った。そして同時にディスコやナイトクラブが全盛期を迎え、特にブルックリンのブライトンビーチ近辺は活況を呈していた。その強烈な時代をグレイは捉えたいと考えた。
「脚本を執筆中、私はローカルニュースの出来事を基にした要素や、警官とパトカーで一緒に回った経験から知った事柄を活用した。現在置かれた状況から、警察と関わる家族であることを隠す人たちの話もたくさん知った。この映画の中に描かれるすべてが本当の出来事を基にしている」
こうして『アンダーカヴァー』の原題“We own the night”は、1980年代のNYPD犯罪捜査班の標語から名付けられたのだ。
「だが同時に、これはとても私的な映画でもあるんだ」とグレイは続ける。
「これはポリス・ムービーに端を発した映画だが、通常のポリス・ムービーは、悪党を見つけ出す手順にフォーカスを当てる。私はもっとキャラクターや感情にフォーカスを当てた映画を作りたかった。宿命や避けられない運命に捕まった男の物語という視点で始まるところはポリス・ムービーのジャンルにのっとるが、その後、愛、喪失感、裏切りといった複雑で内面的な葛藤が描かれていく、そこには私の父親や兄弟との関係も織り交ぜている。つまり、自分の経歴からもたくさん引用したんだ」

もうひとつの主役80年代ニューヨーク

アンダーカヴァー7グレイ監督にとって最優先事項だったのは、ニューヨークでの撮影だ。
製作のマーク・バタンは、「ニューヨークはこの映画に必要な信憑性とリアリズムをもたらしてくれる場所だ」と語る。「人の波、エキストラ、建物の様相に至るまで、リアルでざらついた雰囲気や、ほかの映画やTV番組の多くとは異なる印象を与える必要があった。この映画の脇役の俳優たちやエキストラは、まさに本物のニューヨーカーたちだ」
1980年代のニューヨークを象徴する質感とイメージを捉える仕事は、グレイの前2作品でセットデコレーターを務めた美術デザイナーのフォード・ホイーラーに託された。
「ジェームズは常にハッキリしたスタイルを望んでいる」とホイーラーは語る。「控えめで、絵画的な要素を持つ色調が好きなんだ。撮影前、スタッフが全員揃ってメトロポリタン美術館を訪れた。そこで古典絵画を見て回り、そういった古典的だが、美しい要素をこの映画に取り込む方法について話し合ったのさ」
さらに、80年代の空気を伝えるために重要な役割を果たしたのは、音楽だった。
グレイと音楽スーパーバイザーのダナは、クラブのシーンで使うディスコ音楽によって80年代を想起させようと、ブロンディ、デヴィッド・ボウイ、ザ・クラッシュなどの楽曲を多用する一方で、ニューヨーク警察の家族たちとのパーティ・シーン用にルイ・プリマからティト・プエンテに至るまでの古典的楽曲を選んだのだ。
さらに、本作の重厚なドラマを明確に示すため、『ドラキュラ』『戦場のピアニスト』『ある貴婦人の肖像』など、35本以上の映画音楽を作曲しているポーランドの偉大な伝説的音楽家ヴォイチェフ・キラールの助力を求めた。
こうして、本作の音楽は、80年代ニューヨークという時代背景を見事に演出した上で、スケールの大きなドラマとしてのトーンを構築する重要な役割を果たすこととなった。

    

映画史に残る雨中のカーチェイス

アンダーカヴァー/ホアキン・フェニックス+ロバート・デュヴァル本作のアクションシーンの中に、スリル満点のカーチェイスがある。ボビーとバートがロシアンマフィアに待ち伏せされるシーンだ。このシーンの最中、ボビーの車の前でトレーラートラックがくの字型に折れ曲がり、近づいてくる。「ボビーには選択肢がない」と本作のスタント・コーディネーターのマニー・シヴェリオは説明する。「トレーラートラックに体当たりするか、中央分離帯を越えて対向車線に入るか」。轟音と共に迫るトレーラートラックに向かって突っ込んでいくカメラ搭載車を送り込むこのシーンでは、2台のスタントカーが猛スピードで疾走した。「そのショットは全て映画に入っている」とグレイ監督は振り返る。「まさに最初から、トレーラーが体当たりする最後のフレームまでね。とても強烈だったからだ。車が全部カメラに向かって突進してくる。気が変になりそうだったよ」。グレイ監督は、そのトレーラートラックのスタントの脅威と緊迫感は、ウィリアム・フリードキン監督の『L.A.大捜査線 狼たちの街』にインスパイアされたものであると認める。「彼の映画が大好きだからね。だが同様に、少しうろたえた感じでカーチェイス・シーンを作りたかった。それが主観的なものだからだ。ほとんどすべてがボビーの視点で撮影されている。そのおかげで、撮影時の恐怖感が伝わり、観客にとっても見ているのが恐ろしいシーンとなる」。
そのシーンをさらにサスペンスタッチで恐ろしいものにするために、デジタル・ドメイン社が暴風雨を付け加えた。「ボビーの運命を邪魔する大きな力を示すために、強烈な雨が必要だったんだ」とグレイ監督。「だが、物理的に、大々的なカーチェイス・シーンを暴風雨の中で撮影することはできない。危険すぎる。しかし今はテクノロジーによって天候を加えることができるようになった。これほどの映像は見たことがない。デジタル・ドメイン社は私のビジョンに見合う、驚くべき仕事をしてくれた」と語る。

C R E D I T

監督・脚本:ジェームズ・グレイ (『裏切り者』、『リトル・オデッサ』)
製作:ニック・ウェクスラー
撮影:ホアキン・バカ=アセイ 美術:フォード・ホイーラー
衣装:マイケル・クランシー 編集:ジョン・アクセルラッド

出演:ホアキン・フェニックス (『グラディエーター』) マーク・ウォールバーグ (『ディパーテッド』)
ロバート・デュヴァル『ゴッドファーザー』シリーズ) エヴァ・メンデス (『ゴースト・ライダー』)

配給:ムービーアイ
(c) 2007 2929 Productions LLC. All rights reserved
http://www.undercover-movie.jp/

お正月第一弾2008年12月27日渋谷東急他全国順次公開!!

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監督:ジェームズ・グレイ
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2008/12/11/20:14 | トラックバック (0)
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