インタビュー
朝倉加葉子監督/『クソすばらしいこの世界』

朝倉 加葉子 (監督)
映画『クソすばらしいこの世界』について

公式

2013年6月8日(土)より、ポレポレ東中野にて3週間限定レイトショー!
6月8日(土)21:00~初日舞台挨拶、
6月8日(土)は『息もできない』『ムカデ人間』『クソすばらしいこの世界』のオールナイト上映&トークショーも開催

突如として現れる殺人鬼が残忍な手法で人を殺しまくるスラッシャー・ムービー。パターンはシンプルだが、土地の広さや空気感、宗教観もその世界を支える重要な要素となり、アメリカや西洋以外では成立しにくいジャンルと言える。そこに日本映画ならではの傑作が誕生した。新鋭・朝倉加葉子監督がアメリカで撮った『クソすばらしいこの世界』は、スラッシャー・ムービーの伝統を守りながら、異文化の中でも小さい輪から出ようとしない日本人留学生グループが、キム・コッビ演じる韓国人留学生を邪気なく苦しめるさまを織り込んで、うすら寒く何重もの閉塞感を持つものとなった。もうひとつ、インタビュー本文からは省いてしまったサプライズな仕掛けがあり、「女の子“が”バサバサ殺す」ことがやりたかったという監督の狙いが意外な形で現れるのに劇場でぜひ唸ってほしい。アイディア豊かに「ワクワクする映画」を撮りデビューを飾った朝倉監督に、アメリカでの撮影の新鮮な体験やホラー映画の魅力を語っていただいた。(取材:深谷直子)
朝倉 加葉子 1977年生まれ。東京造形大学卒業後、TV番組のADを経て映画美学校に入学する。2010年自主制作した短編『きみをよんでるよ』が東京、名古屋、大阪で劇場公開。同年TVドラマ「怪談新耳袋」(2010年DVD発売)の一編「空き屋」で商業デビュー。他に2010年YouTubeビデオ『風呂上がりの女』(高橋博監督『恐怖』バイラルムービー)、2013年短編『HIDE and SEEK』等。本作は長編デビュー作となる。
朝倉加葉子監督――この映画をとても面白く拝見しました。若者たちが残忍な殺人鬼の餌食になっていくというスラッシャー・ムービーに日本人を登場させてアメリカで本格的に撮っているというだけでも、こんなのすごく観たかったなあと思いましたが、それを女性の新人監督が撮っていることにも驚きました。この作品を撮るきっかけはどういうものだったんですか?

朝倉 BS-TBSの「怪談新耳袋」(10)というホラーのオムニバスドラマの企画がありまして、私はそれで商業デビューというか、初めてお仕事として監督をしたんですけど、そのプロデューサーであるキングレコードの山口(幸彦)さんと雑談をしているときに「女の子がバサバサ人を殺すような映画を撮りたいんですよね」と話をしまして。

――それが見事に採用されて。何かシリーズ的な企画の一環というわけでもなく、単独で長編デビュー作を撮らせてもらう、しかもアメリカで、というのはなかなかないことだと思うんですが、やはり発想のユニークさが光っていたんでしょうね。

朝倉 いえいえ……。山口さんも長年「新耳袋」をやっているくらいホラーが大好きな方なので、「とりあえずがんばってみれば?」みたいな感じで撮らせていただけることになったんです。

――ホワイト・トラッシュのことなど現代のアメリカ像や、日本の留学生の実態も生々しく描いていますが、監督ご自身も留学されたりアメリカに住んだりした経験があるんですか?

朝倉 まったくないです。英語も基本的に話せないです。今回登場させた白人たちの人物像に関しては、映画の中から得たアメリカの知識が元になっている部分が大きいかもしれません。

――元々アメリカの文化に興味があったわけでもなくて、映画を観ている中でアメリカへの興味が湧いてきた感じなんですか?

朝倉 こういう過剰に保守的であったりエキセントリックな人たちが出てくる映画がすごい好きだったんです。それがいわゆるアメリカ産のスラッシャー映画だったりホラー映画だったりするんですけど。アメリカに住んでいたこともないので生でこういう人たちを見たことがあるわけではないですし、リアルにこんな人たちがどれくらいの割合でいるのか分からないですけど。でも私としては「そこそこいるよね?」みたいな(笑)。少なくとも映画の中にはこういう人たちは普通にいる、っていうのが大前提としてあります。

――そこに日本人留学生を組み合わせたのも面白いですよね。彼らはすごい乱痴気を繰り広げますね。

朝倉 日本人の留学生の描写に関しては、「若いうちってだいたいみんな馬鹿」という思いがあります(笑)。自戒を込めて、ですけど。真面目に人生を考えられないうちはみんなこのぐらいチャランポランだっていうのが自分の実感としてあるので、お説教目線で描いているわけではなくて「仕方ないよね」ぐらいの感じですね。

『クソすばらしいこの世界』――ハーモニー・コリン監督の『スプリング・ブレイカーズ』(13)は観られました?それと重なるところがあるなあと思ったんです。

朝倉 まだです。6月公開ですよね?

――ええ、私は試写で観たんですけど、あれにもパーティー・シーンがあって、もちろん規模は全然向こうのほうが大きいですけど、そのあとこの作品を観て、どこも学生って同じだなあと思いましたね。

朝倉 アメリカ映画の中の若者のパーティー・シーンがすごく好きなので、それはやりたいっていうのはありました。今回は短いシーンですし規模も小さいですけど。『スプリング・ブレイカーズ』もすごく楽しみです。

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クソすばらしいこの世界 2013年/日本映画/78分/カラー
監督:朝倉加葉子 出演:キム・コッビ、大畠奈菜子、北村昭博、しじみ
製作:キングレコード 制作:ブースタープロジェクト ©2013 KINGRECORDS
協力:ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、ツユキ紙工株式会社
公式
6月8日(土)21:00~初日舞台挨拶、
6月8日(土)は『息もできない』『ムカデ人間』『クソすばらしいこの世界』をオールナイト上映
23:30からのトークショーでは 朝倉加葉子監督、山口幸彦(プロデューサー)、入江悠 (映画監督)を交えてのトークショーも開催

2013年6月8日(土)より、ポレポレ東中野にて3週間限定レイトショー!

2013/06/08/06:06 | BBS | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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