インタビュー
朝倉加葉子監督/『女の子よ死体と踊れ』

朝倉加葉子 (監督)
映画『女の子よ死体と踊れ』について【1/6】

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2015年10月31日(土)よりシネマート新宿、
11月14日(土)よりシネマート心斎橋、名古屋シネマスコーレ、12月5日(土)より仙台・桜井薬局セントラルホール、12月12日(土)より広島・横川シネマ、12月19日(土)より福岡・中洲大洋映画劇場ほか全国順次公開!

脱力系のキャラとコアな音楽性で幅広いファンを掴む6人組のアイドルグループ、ゆるめるモ!と、ホラー映画界の若き旗手である朝倉加葉子監督がタッグを組んで作った『女の子よ死体と踊れ』。普通のアイドル映画になるはずがないと予想はしていた。だが、こんなにも純粋で、重く、凛々しい「女の子」然とした青春映画になっているとは。死体をめぐるホラー・ファンタジーの中に、つまらない日常がこのまま続いていくことに怯えて自分を痛めつけてしまう少女たちの現実の鬱屈を描き、一方で痛みを知る反逆のアイドルたちは、出口はうまく見つけられるか分からないけど、つらいときには逃げていいんだよ……とやさしく呼びかけてもくれる。オフビートな笑いや、美しい音楽とダンスでトリップするひとときを味わったあとは、誰もが生きる勇気をもらえているはずだ。前作の『クソすばらしいこの世界』(13)でもスラッシャー・ムービーを人間味豊かに描き、今回型破りな魅力を持つゆるめるモ!との出会いで大胆な脚本と神経の行き届いた演出に一層磨きをかけた朝倉監督に、本作について伺った。(取材:深谷直子)
朝倉加葉子 東京造形大学卒業後、TV制作会社勤務を経て映画美学校を修了。2010年、TVドラマ「怪談新耳袋 百物語」の一篇「空き家」で商業デビュー。2013年に初長編となる全編アメリカ撮影のスラッシャーホラー『クソすばらしいこの世界』が全国各地で公開された。また同年の短編『HIDE and SEEK』が現在も各国の映画祭で上映中。2014年にドラマ「スマホラー劇場 悪魔召喚」、また2015年にドラマ「リアル鬼ごっこライジング 佐藤さんの正体」などを監督。
Story 清掃会社YMMクリーニングでバイトをする、“もね”、“けちょん”、“しふぉん”、“ようなぴ”、“ちーぼう”の何処にでもいる5人の女の子たち。鬼の様なブラック女社長に恫喝されながら、嫌々だけど他にやりたいこともないから何となくつまらない毎日を過ごす日々…。そんなある日、森の中の清掃現場で彼女たちが発見したのは透き通るように美しい少女の“死体”。ノルウェーのブラックメタルバンドの儀式を使って“死体”を蘇らせることに成功した5人だったが、その死体“あの”には知ってはならないヤバすぎる秘密が隠されていた。
朝倉加葉子監督 『女の子よ死体と踊れ』『女の子よ死体と踊れ』――『女の子よ死体と踊れ』は、(サブカル雑誌の)「TRASH-UP!!」さんからの、ゆるめるモ!と朝倉監督とで組んでホラー映画を作ってほしいという企画から始まったとのことですね。両方にとって意外なお話だったようなのですが、朝倉監督はお話を受けてどんなことを思いましたか?

朝倉 変な話、自分がアイドル・ホラーを作ることになるなんてことは考えたことはなかったんですよね。そういう仕事のお話が来ることは不思議なことではないと思うんですが、ただ本当にまったく考えたことはなくて、まずは「えっ?」という感じでしたね。女の子たちの映画、しかもゆるめるモ!ってメンバーが6人いて、「6人もいるアイドル映画かあ~」って。本当に何をどうしようとかいうのは思い付かずにゼロベースで、何もないところからスタートさせました。

――新たなチャレンジですが、面白そうだなというのもありました?

朝倉 はい、それはとても思いました。あとはゆるめるモ!を知れば知るほど味わい深いというか(笑)。やっぱり面白い子たちで、変わった活動をいっぱいしてて。

――そうですよね。私もライブを見たことがあるんですよ。ギターウルフとの対バンで。

朝倉 ああ、そのギターウルフとのライブも、私は行かなかったんですけど映像で見ました。すごく楽しそうにやっているなと思って。音楽的にすごい攻めの姿勢というのが面白いなあと思いました。

――それでいてゆるめるモ!って「脱力支援アイドル」っていうキャッチフレーズなだけあって、そんなにポジティブに「行こう!」みたいな感じではないですよね。本当に「ゆるめてあげよう」っていう感じで。

朝倉 だから初めてライブを見に行ったときは衝撃でしたよ。テレビで見るアイドルのライブみたいな「よろしくお願いします! 一生懸命歌います!」みたいなノリではないんですよね。もちろんそういう気持ちでやっているとは思うんですけど、でもなんか全然、放送事故みたいなMCになっちゃったりして(笑)。すごい野性味を感じて、これはちょっと面白いかなと思いました。

――そんなゆるめるモ!から、どうやって「死体」が中心となるストーリーが生まれたんですか?

朝倉 どういうホラー・アプローチにしようかなあと考えていたときに、「死体もの」っていうジャンルがこぢんまりとありまして。

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女の子よ死体と踊れ 2015 / カラー / 2ch / ビスタ / 70 分 / 日本
監督・脚本:朝倉加葉子
主演:ゆるめるモ!〈もね、けちょん、しふぉん、ようなぴ、あの、ちーぼう〉
出演:松田優、原扶貴子、尾本卓也、国分崇、川連廣明、信國輝彦、古内啓子 音楽:ゲイリー芦屋
企画・制作:TRASH-UP!! 配給:日本出版販売 ©2015 YOU’LL MELT MORE ! Film Partners
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2015年10月31日(土)よりシネマート新宿、
11月14日(土)よりシネマート心斎橋、名古屋シネマスコーレ、
12月5日(土)より仙台・桜井薬局セントラルホール、
12月12日(土)より広島・横川シネマ、
12月19日(土)より福岡・中洲大洋映画劇場ほか全国順次公開!

2015/11/08/18:41 | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー

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