インタビュー
ヤナ・ノヴィコヴァ/『ザ・トライブ』

ヤナ・ノヴィコヴァ (女優)
映画『ザ・トライブ』について【1/3】

公式サイト 公式twitter 公式Facebook

2015年4月18日(土)よりユーロスペース、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー

ウクライナのミロスラヴ・スラボシュピツキー監督の破格のデビュー作『ザ・トライブ』が、いよいよ日本でも公開を迎える。寄宿学校という閉ざされた社会での若者たちの生態を全編手話だけで描くというアイディアが生んだ、激しくリアルな現代の無声映画。困難な企画を見事に形にしたことを心から称えたい奇跡のような傑作だ。映画を支えた要素のひとつに、主演女優であるヤナ・ノヴィコヴァの情熱と信念もあると思う。ろう者でも女優になるという決意を揺るがせず、『ザ・トライブ』のオーディションに受かってチャンスを掴むと「カンヌ国際映画祭に行く!」を目標にして取り組んだというエピソードに、ただならぬ女優魂を感じてまた新しい感動が湧いた。作品が世界から高い評価を受け、自信に輝きながら来日したヤナさんにお話を伺った。(取材:深谷直子)
ヤナ・ノヴィコヴァ 1993年11月8日、ベラルーシの小さな町ホメリに程近い村落に生まれる。生後2週目で病気のため聴力を失う。聴覚障害児のための全寮制の学校を卒業後、ホメリに出て工業学校に入ったが、1年学んだ後、これは自分が進むべき道ではないと気づく。幼い頃からの夢である女優になるため、学校をやめてウクライナのキエフ・シアター・アカデミーのろうの役者のオーディションを受け、『ザ・トライブ』(14)の役者を探しにオーディション会場に来ていたミロスラヴ・シュラボツピツキー監督の目にとまって、本作にて主演デビューを果たす。2015年にヨーロッパの品格と名声高き映画と映画人のアソシエーションであるEFA(ヨーロピアン・フィルム・アカデミー)に、ベラルーシ人女性として初めて選出され、新進女優として活躍が期待される。
【STORY】 ろう者の寄宿学校に入学したセルゲイ。そこでは犯罪や売春などを行う悪の組織=族(トライブ)によるヒエラルキーが形成されており、入学早々彼らの洗礼を受ける。何回かの犯罪に関わりながら、組織の中で徐々に頭角を現していったセルゲイは、リーダーの愛人で、イタリア行きのために売春でお金を貯めているアナを好きになってしまう。アナと関係を持つうちにアナを自分だけのものにしたくなったセルゲイは、組織のタブーを破り、押さえきれない激しい感情の波に流されていく…。
ヤナ・ノヴィコヴァ――『ザ・トライブ』は大変驚きに満ちた作品で、昨年のカンヌ国際映画祭の批評家週間でグランプリを受賞して以来、快進撃を続けていますね。私はカンヌで拝見したのですが、現地が興奮に包まれ空気が一変するほどだったこともものすごく印象に残っています。ヤナさんは監督も驚かれるほどの情熱をこの映画に注がれていたそうですが、今の状況に対してお気持ちはいかがですか?

ヤナ すごく嬉しいです。自分が確信していたことがそのとおりに実現し、自分がやったことに対して誇りを抱いています。最高に満足していますね。

――この映画の魅力はどんなところにあると思いますか?

ヤナ まず素晴らしいと思うのは映像の美しさです。例えば、ろう学校で男子生徒たちが集まって殴り合いをし、その後男の子が自転車で走り去り、木の葉が落ちるところを連続で捉えたシーンは絵画的で非常にきれいだと思います。そういうきれいな場面とは対照的に、中絶のように痛ましいシーンもあって、それは生半可ではなく徹底的に描写されています。美しさと冷酷さというアンバランスな二つの要素の対比が映画の中に出ている、そこが非常にいいところだと思います。(パンフレットをめくり、ヤナさん演じるアナと主人公のセルゲイが全裸で向き合う写真を指差して)このシーンも非常に大切なシーンだと思います。アダムとイヴのイメージなんですね。とても絵画的な美しいシーンですが、背景は決して優しいイメージではないんです。廃墟のようにダークなイメージで、こういう描写がとても優れたものだと思います。

『ザ・トライブ』場面2
――そうですね、アクション映画のように荒々しい動的なシーンと、静かで絵画的なシーンが交錯する作品でした。演じる上では肉体的な部分と内面とを作り込んでいくことが求められて大変だったのではないかと思います。ヤナさんは役作りとしてダイエットやジムでのトレーニングをかなりされたということですね。

ヤナ アナは売春をする役なので、プロポーションが非常に大事です。ですからダイエットをがんばってしました。また、アナのキャラクターになり切るというのも大変なことでした。アナは私とは全然違い、恥ずかしがったりすることのない非常に行動的な人です。自分自身を捨てて彼女になり切るためにとても努力しました。

――役が決まってから撮影に入るまでの準備期間と撮影期間はそれぞれどれぐらいあったんですか?

ヤナ 2013年9月にクランクインをし、それと同時にダイエットを始めました。撮影の最初のころはまだ脱ぐシーンがなく、また遠くから撮ることが多かったので、やせていなくても大丈夫だったんです。9月から11月ぐらいまでの間に撮りながらがんばってやせて、12月ごろには目標の体型を作り上げ、脱ぐシーンを撮りました。すべての撮影が終わったのは翌年の3月です。半年間かけてやせるのと同時進行で撮りました。

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ザ・トライブ
監督・脚本:ミロスラヴ・スラボシュピツキー 撮影・編集:ヴァレンチヌ・ヴァシャノヴィチ
プロデューサー:ヴァレンチヌ・ヴァシャノヴィチ、イヤ・ミスリツカ
出演:グレゴリー・フェセンコ、ヤナ・ノヴィコヴァ
2014年/ウクライナ/カラー/132分/HD/1:2.39/ドルビー5.1ch/字幕無/手話のみ/R18+
原題:ΠЛEM’Я(PLEMYA) 英題:the tribe 提供:ミモザフィルムズ/彩プロ
配給:彩プロ/ミモザフィルムズ 宣伝:ミモザフィルムズ  宣伝協力:テレザとサニー
後援:ウクライナ大使館
© GARMATA FILM PRODUCTION LLC, 2014 © UKRAINIAN STATE FILM AGENCY, 2014
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2015年4月18日(土)よりユーロスペース、
新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー

2015/04/08/21:26 | BBS | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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