縄田かのん(女優)&中神円(女優)画像

縄田 かのん(女優)& 中神 円(女優)
映画『空の瞳とカタツムリ』について【2/3】

2019年2月23日(土)池袋シネマ・ロサほか全国順次公開

公式サイト公式twitter公式Facebook (取材:わたなべりんたろう)

中神円画像1中神円 『空の瞳とカタツムリ』場面画像1
――二人が公園で対峙すると強風が吹く、ある意味で決闘のようなシーンがありますが、そのシーンを振り返ってどう感じていますか?

中神 とても悲しかったですね。夢鹿に対して「あなたは神様じゃない!」と言うシーンがあるのですが、言うことだけではなく言った後にずっと強気だった夢鹿が泣きそうになるのが辛かったです。自分を傷付けるセックスによっても傷付かなかった夢鹿が、自分の言葉によって傷付いたのを見たことが辛かったというか……撮影も終盤の段階で役と自分自身が自分の中で同居していて、どちらの立場でも辛かったです。

縄田 十百子に「あなたは神様なんかじゃない!」と言われるところが夢鹿の悲しみのクライマックスなのですが、実はそれよりも前に、十百子がやって来て、潔癖症で以前まで絶対に座れなかったすべり台に、いきなり十百子が「ぼん!」と座るのを見てショックで死んでしまうかと思いました。以前までの十百子だったらあんな汚いところは絶対に座れなかった場所なのに。それだけでとてつもなく悲しかった。わたしも泣きそうでした。明らかに別物がいる、という感じで……。

中神 あのシーンで泣きそうになったというのは初めて知りました。

――それぐらいのシーンだったんですね……ところでお互いに仲良しですか?

中神縄田 仲良しですね。

――現場でも?

縄田 仲良しです。ボートから池に落ちるシーンの後に一緒にお風呂に入ったのですが、そこで完全に越えたねと言っていました(笑)。

中神 そうでしたね!(笑)。

――この映画はイングマール・ベルイマンの『仮面/ペルソナ』やデヴィッド・フィンチャーの『ファイトクラブ』のような構造もありますよね。斎藤監督は「『ファイトクラブ』のようなラストにはしていない」旨を前述の映画芸術で言っていましたが、そのことも踏まえたうえでお二人は相性が良かったとのことですが、その点についてはどうでしたか?

中神 自分は人の匂いに敏感で匂いがダメだと思うとこの人とは性格が合わないのではないかと思ってしまうのですが匂いの相性はばっちりでした(笑)。

――では、役はどうやって自分の中から引っ張り出したのですか?

縄田 どんな人の中にも、その役の種はあると思うのですが夢鹿は自分の中にある種が芽吹いてしまったというような印象を持っています。種のある人というのは、種ができる土壌にいる人だと思うのですが夢鹿には種が育つ土壌があって、そこに水やいろんなものを与えられて芽吹いてしまった人なのではないか?と思っています。自分自身は普段の生活の中で芽が出ないようにしています。でも、夢鹿は芽吹いた芽にがんじがらめになっている人なのではないかと感じていて。夢鹿は自分と共通点があるなと思いました。

――中神さんはどうですか?

中神 自分も十百子と共通点があると思いました。中学から大学まで女子校で生活してきて男の人に対しての免疫もなかったので夢鹿だけ触ることを許して男の人を汚いものだと思って拒絶するというのはわかる部分があるな、と。

1 2 3脚本家・荒井美早さんインタビュー

空の瞳とカタツムリ (2018年/日本/カラー/DCP/5.1ch/120分)
出演:縄田かのん,中神円,三浦貴大,藤原隆介,利重剛,内田春菊,クノ真季子,柄本明
監督:斎藤久志 脚本:荒井美早 企画:荒井晴彦 タイトル:相米慎二
プロデューサー:成田尚哉 製作:橋本直樹,松枝佳紀 撮影:石井勲 音楽:阿藤芳史 照明:大坂章夫
録音:島津未来介 美術:福澤裕二 編集:細野優理子 衣装:江頭三枝 ヘアメイク:宮本真奈美
整音:竹田直樹 音響効果:井上奈津子 助監督:岸塚祐季 制作担当:三浦義信
製作:ウィルコ/アクターズ・ヴィジョン 配給:太秦 © そらひとフィルムパートナーズ
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2019年2月23日(土)池袋シネマ・ロサほか全国順次公開

2019/02/24/20:05 | トラックバック (0)
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