映画『恋するマドリ』舞台挨拶レポ
去る8月2日(木)、新垣結衣初主演映画として注目を集めている映画『恋するマドリ』の一般完成披露試写会が、新宿バルト9にて行われた。
本作は初めての一人暮らしすることになった美大生ユイ(新垣結衣)が、引っ越しによって運命的に出逢った男女との人間模様を描いたファンタジックなラブストーリー。タイトルの「マドリ」はいわゆる「間取り」のことだが、「引っ越し」というテーマだけでなく「人間関係の位置/配置」といった意味も込められているよう。ユイが憧れようになる年上の女性アツコ(菊池凛子)とユイが引っ越してきた部屋の階上の住人でアツコの元彼?らしいタカシ(松田龍平)との、切なく揺れる三角関係が見どころの作品だ。
この日の上映に先立ち、新垣結衣と菊池凛子、大九明子監督が登壇し、撮影中のエピソードなどを披露した。初対面から間もない頃、新垣結衣が大九監督と菊池凛子双方に「自分と似ている」と伝えていたことが判明、左右に立つ姐さん達から「どっちなの?」と鋭く突っ込まれてアワアワする場面もあったが、そんないじりいじられの掛け合いも信頼関係があったればこそ。和気藹々とした現場の雰囲気が垣間見えるような舞台挨拶に、会場全体がにっこりしていた。
取材:仙道勇人
8月18日(土)より、渋谷シネクイント、新宿バルト9他
全国順次ロードショー!
左から大九明子監督、新垣結衣、菊池凛子 |
■挨拶を
大九監督:今日は梅雨も明けた暑い中、足をお運びいただきありがとうございました。私にって長編初監督作品になりました。スタッフ全員の顔合わせのときに、カメラもにっこり、現場もにっこりであれば、良い映画が撮れるんじゃないかという話をさせてもいました。観た方が、映画館を出るときににっこりしてくれれば嬉しいと思います。
新垣:とてもにっこりな現場で、私もにっこりで撮れた作品です。楽しんでもらえれば嬉しいです。
菊地:多くの方に集まっていただいて嬉しいです。現場も楽しい現場で、仲良く、あったかい、そんな雰囲気がでている映画だと思います結衣ちゃんもかわいらしくて。映画を楽しんでいただいて、気に入っていただけたらお友達やご家族の方に勧めていただけると嬉しいです。
■映画初主演ですが、その感想は?
新垣:そんなに主演ということを考えずにやりました。主演だろうとそうでなかろうと、良い演技をしてみてもらう。やることは一緒だ!と。特に考えないようにしていました。
■歌手にも挑戦されましたね。
新垣:すごく恥ずかしいんですけど、スクリーンで自分で観てみて、映画の雰囲気に合っているなぁと思ったので、そこは満足しています。レコーディングは最初あまり楽しめず、エンディングとは違うもう1曲のほうで うまくいかず、エンディングの曲に入る前に泣いてしまって。。泣いてすっきりした後に歌ったらうまくいきました。歌って、ほんとにそのときの心情が表れるんですね。
■(菊池さんに)主人公ユイにとって憧れの女性を演じられましたが?
菊地:少女性が残っているような役柄だったんですが、強がったり虚勢をはってみたり、女性ならではのことだと思うんですね。ユイにとって憧れの女性でもありますが、ユイちゃんに救われた役でもあると思います。年下に教えてもらうこともあるし、彼女の無邪気さをみて自分らしさってなんだろう?と考えることってあると思います。
■自身の考え方と似ている部分は?
菊地:誰にでもどこかちゃんとしなきゃいけないな、と思うことってありますよね。ここだけはちゃんとしなきゃ、というような。そういったところは私にもあるし、みんなにもあると思いますよ。
■お互いに会う前・後での印象は?
新垣:菊地さんにお会いする前、朝のワイドショーで毎日お見かけしていたので、話せるかなぁとかすごく心配していました。でも実際にお会いすると全く違っていて、いつでも窓を開いてくれている方で。私わりと人見知りなんですけど、自分から話しかけたりして、それをいつでも笑って聞いてくれる。自分にとって素敵な方、憧れの方という設定ですが、全然芝居しなくてもできるな、と思いました。
菊地:聞いてて鳥肌立っちゃったんですけど……(笑)。素直に嬉しいです。私は結衣ちゃんと言えばかわいらしい笑顔が印象でした。実際にお会いするとありえないくらい美しい子です。気持ちもピュアで。一緒にいると、かわいらしくあるということ=女性ってそうあるべきだな、ということを学びました。本当にすごーく ピュアなんです。話していても気持ちが良いんですよ。こちらが学ぶことが大かったですね。
新垣:私が最初に聞いたのは「双子座ですよね?」でしたよ……。
菊地:(笑)何か似てるところがあるって言ってたよね。
大九監督:あれ?私も言われたわよ。どっちなの??
新垣:監督は考え方かな……。菊地さんは雰囲気です。別に気に入られようとかそんなんじゃないですよ。ほんとにそう思ってます!
■引越しが恋のきかっけになる映画ですね。もしご自身がこのようなシチュエーションになったら?
大九監督:もう結婚してるんであれですけど……。一度だけ一人暮らしをしたことがあるんですけど、周りは女子ばっかりだったので、、そのあたりの妄想も、この映画に盛り込んでいます(笑)。私は引越しそばは持っていけませんね。わりとシャイなので。。
新垣:私も引越しそばはもっていけないなぁ……。気になっても、自分で特別動くことはないと思います。待つ、待って過ぎていく……ですかね。
菊地:私も引越しそばはもっていかないって言ったら無難ですよね。えー、ピンポンダッシュでもしましょうか(笑)!
(2007.8.2 新宿バルト9にて)
『恋するマドリ』
監督・脚本:大九明子 撮影:山崎祐 美術:古積弘二
出演:新垣結衣,松田龍平,菊地凛子,中西学,ピエール瀧,江口のりこ,矢部太郎,
廣田朋菜,
マリエ,アブドーラ小林,関本大介,伊東竜二,谷口裕一,マンモス佐々木,内海桂子,世良公則 ほか
配給:シネカノン、オフィス・シロウズ
8月18日(土)より、渋谷シネクイント、新宿バルト9他
全国順次ロードショー!
主なキャスト / スタッフ
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