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冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
「エグザイル/絆」で、その完成度の高さからジョン・ウー監督に続く香港の巨匠として全世界で賞賛を受けたジョニー・トー監督が傑作「ザ・ミッション 非情の掟」、「エグザイル/絆」に続いて投じた、渾身の”男“エンタテインメント。血脈よりも固い<絆>で結ばれる男達の心揺さぶる銃撃戦が今、幕を開ける。
2010年5月15日(土)より、新宿武蔵野館他全国公開
マカオで暮らす裕福な一家が、何者かに襲われるという事件が発生した。それを聞きつけ、フランスからやってきた初老の男・コステロ。病院を訪れた彼の前には家族で唯一、死を免れながらも、重体中の愛娘・アイリーンの姿があった。右も左も分からない異国の地ながら、地元警察の捜査に頼ることはできない。犯人への復讐を心に強く誓ったコステロは、3人の殺し屋に偶然出会ったことを機に、巨大組織に立ち向かっていく。だが、彼の脳には過去の戦いによって負った、大きな傷跡が残っていた……。
『ザ・ミッション/非情の掟』『エグザイル/絆』など、スタイリッシュな映像美と斬新なガン・アクションから、ジョン・ウーに続く香港ノワールの巨匠として、全世界から注目を浴びるジョニー・トー監督。常に香港映画界を引率しながら、今やカンヌやベルリン国際映画祭の常連でもある彼が、フィルム・ノワールの本場である、フランス映画界と強力タッグを組んだ、至高のハードボイルド・エンタテインメントが『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』である。
今回、トー監督の才能に惚れ込み、熱烈なラブコールを送ったのは、『TAXi』シリーズのほか、ジャン=ピエール・メルヴィル監督作『ギャング』をリメイクした『マルセイユの決着』で知られる名プロデューサー、ミシェル・ペタンとロラン・ペタン。そして、それに賛同したのは、フランスを代表する国民的歌手としてはもちろん、『ゴダールの探偵』『列車に乗った男』などの個性派俳優としても知られる、ジョニー・アリディ。日本でも“フランスのプレスリー”として知られる彼が、深い悲しみから復讐の鬼と化す、主人公・コステロを演じ、円熟味溢れる演技を披露する。そんな彼の復讐に協力する殺し屋を演じるのは、『エグザイル/絆』でも殺し屋役を演じたアンソニー・ウォン、ラム・カートン、ラム・シュの3人。また、犯罪組織のボスを演じるサイモン・ヤムや、殺し屋の一人を演じるチョン・シウファイ、さらに事件を追う女刑事を演じるマギー・シュウなど、トー監督作の常連俳優が集結している。一方、コステロらに武器を提供するトニーを演じる『五福星』シリーズのフォン・ツイファンや、ビッグママを演じるミス国際華僑出身のミシェル・イエなど、初参加組の好演も見逃せない。また、物語の発端となるアイリーンを演じるのは、『サガン -悲しみよ こんにちは-』『エディット・ピアフ/愛の讃歌』の名女優シルヴィー・テステュー。実生活でも一児の母である彼女が、わが子を守るために自ら銃を握るという母親役に果敢に挑んでいる。
『フルタイム・キラー』『マッスルモンク』などで、トーと共同監督を務めたワイ・カーファイが脚本を担当した本作は、香港・マカオで長期ロケーションを敢行。男たちの熱い友情と別れを描き、『ザ・ミッション/非情の掟』『エグザイル/絆』に続く、【ノワール・アクション3部作・完結編】として、観る者の心に永遠に焼き付けることだろう。
2010年5月15日(土)より、新宿武蔵野館他全国公開
マカオの高級住宅地で、料理をしながら中国人の夫と2人の子供の帰りを持つ、フランス人女性・アイリーン(シルヴィー・テステュー)。3人が帰宅した瞬間、玄関のドアベルはやがて銃声へと変わり、幸せな家庭は血の惨劇の場と化した……。
病院を訪れた、帽子にコート姿の初老の男・コステロ(ジョニー・アリディ)。フランスでレストランを経営する彼は病室で、全身包帯を巻かれ、喉を切開された愛娘・アイリーンと再会する。コステロは新聞記事を使い、口がきけない彼女から、彼女が発したい言葉を見つけ出す。家族を殺害した犯人は見知らぬ3人。そのうちの1人の耳を彼女が銃で打ち抜いたこと。そして、夫と愛児の仇を討ってほしいというものだった。その後、地元警察のウォン刑事(マギー・シュウ)から見せられた現場写真を盗み出したコステロは、そこにマジックで「Vengeance(復讐)」と書いていった。
一方、クワイ(アンソニー・ウォン)、チュウ(ラム・カートン)、フェイロク(ラム・シュ)の3人は、組織のボスであるフォン(サイモン・ヤム)から、殺しの依頼を受けていた。ホテルの一室でターゲットを仕留めた3人だったが、偶然に廊下ですれ違ったコステロに、ロクが手にしていた銃を見られてしまう。その瞬間、緊迫した空気が張り詰めるが、彼らは何も言わずにすれ違う。やがて、ホテルで男女の死体が発見され、ウォン刑事からマジックミラー越しに並ぶ容疑者から真犯人を見つけるよう依頼されるコステロ。そのなかにチュウの姿を見つけた彼だったが、「ここにいない」と証言し、釈放されたチュウを尾行する。そして、彼と合流したクワイらに「仕事を頼みたい」と告げるのだった。悲惨な状況が生々しいアイリーンの自宅を訪れたコステロたちは、独自の感覚から事件の様子と、犯人たちの特徴、さらに使用された銃の種類を見極めていく。その後、ゴミ捨て場で銃の調達や改造を請け負うトニー(フォン・ツイファン)から、香港の海鮮街で店を営む男の情報を聞きつける。食卓を囲み、銃の腕を競い合った彼らは、いつの間にか友情という絆で結ばれていたのだった。
香港にやってきた4人は、耳を負傷した男ら3人を探し出し、夜の森林を舞台に激しい銃撃戦を展開する。しかし、敵を目の前にしたコステロは、なぜか茫然と立ち尽くしてしまう。結果、肩を負傷してしまった彼だったが、自らの秘密をクワイたちに明かすことになる。彼は20年前まで、彼らと同じ殺し屋稼業をしており、過去の銃撃戦により、脳に銃弾が残っているというのだ。そのため、定期的に記憶を失くしてしまう難病を患っており、自分がいつまで生きるかも、わからないという。一方、クワイの元にはフォンから、自分の部下たちが白人1人を含む、4人の男に襲撃されたという情報が入っていた……。
果たして、コステロはすべての記憶が消えてしまう前に、復讐を遂げられるだろうか?
監督:ジョニー・トー 「エグザイル/絆 」「ブレイキング・ニュース」「エレクション/黒社会」
脚本:ワイ・カーファイ 「フルタイム・キラー」
出演:ジョニー・アリディ「列車に乗った男」 アンソニー・ウォン「インファナル・アフェア」
ラム・カートン「エグザイル/絆 」 ラム・シュー「エグザイル/絆」 サイモン・ヤム「エグザイル/絆」
シルヴィー・テステュー「サガン -悲しみよ こんにちは-」
(原題: Vengeance 復仇 / 108分 / フランス、香港 / シネスコープ)
提供:ファントム・フィルム アスミック・エース エンタテインメント 配給:ファントム・フィルム 宣伝:スキップ
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http://judan-movie.com/
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