原作:寺山修司×菅田将暉×ヤン・イクチュン
あゝ、荒野
2021年 新宿。ネオンの荒野に交錯する二人の青春
かつて、母に捨てられた新次(菅田将暉)は兄のように慕う劉輝と共に詐欺に明け暮れていた。そんなある日、彼らは仲間の裕二らにより襲撃されてしまう。そして2021年新宿。行き場のないエネルギーを抱えた新次は劉輝を半身不随にした裕二への復讐を誓っていた。一方、同じ新宿で吃音(どもり)・赤面対人恐怖症に悩む”バリカン”こと健二(ヤン・イクチュン)はいつも通り床屋のティッシュ配りをしていると、ひょんなことから新次と共に″片目“こと堀口からボクシングジムへと誘われる。言われるがままボクシングジムを訪れた2人は、それぞれの想いを胸にトレーニングを始める。新次はボクシングで裕二への復讐を果たすため。バリカンは内気な自分を捨てるため。試合を重ね、徐々に名を挙げて行く新次に対し特別な感情を抱くようになっていく健二。そのさなか、新次は宿敵・裕二との戦いに挑む。一方、バリカンもまた大きな決断を下し、新次との関係が変わろうとしていた……。
2017年10月7日 前篇/10月21日 後篇
新宿ピカデリー他二部作連続公開
孤独をブチ壊せ――苛烈な青春、運命の競演!
ボクシングを通して現代の孤独に挑む、若者の魂の叫び
1960年代後半、激動の時代において、演劇、映画、文学とマルチに活躍し、今もなおカルチャーアイコンとして注目され続けている寺山修司が、唯一遺した傑作小説「あゝ、荒野」。同作を『二重生活』で高い評価を得た岸善幸監督が、『キセキ ーあの日のソビトー』『帝一の國~学生街の喫茶店~』と大ヒット&話題作で主演を務め、さらにはアーティストとしても多岐に渡り活躍する若手実力派俳優の筆頭格菅田将暉と、韓国映画『息もできない』で世界各国の映画賞を総なめした名優ヤン・イクチュンをダブル主演に迎え、舞台を1960年代から近未来へとおきかえるという大胆な再構築によって映画化した。
菅田将暉が扮するのは、怒りに身を任せ自分自身も持て余すほどのエネルギーを放つ年院上がりの青年・新次。ヤン・イクチュンは、自分の中に抱え込み吃音と赤面対人恐怖症で誰にも打ち明ける術を知らなかったバリカン役を演じている。本作では、この何も持たない二人がボクシングを通して自分とは何かを模索し、人生を変えるために決断をする姿を描く。
また、二人の人生を一転させるキーマンであるボクシングジムのトレーナー通称”片目(かため)”こと堀口役をユースケ・サンタマリア、ヒロインの芳子役にはオーディションで抜擢され演劇界で注目を集める木下あかり、ジムのオーナーの愛人・京子役に木村多江、新次の宿命のライバル・裕二役を山田裕貴、自殺研究会メンバー・恵子役を今野杏南が演じる。さらにでんでん、モロ師岡、高橋和也ら個性豊かな実力派俳優陣が脇を固め、闘うことでしかつながることのできない二人の若者の絆と、彼らを取り巻く人々の苛烈な生き様が、寺山の聖地である”新宿”の荒野に映し出される。
主題歌「今夜」を書き下ろしたのはパンクバンド BRAHMAN。ボクシングへの情熱で心の空白を埋めようとする二人の刹那の青春を、彼らの切なげな楽曲がより一層盛り上げている。
木下あかり,モロ師岡,高橋和也,今野杏南,山田裕貴,でんでん,木村多江,ユースケ・サンタマリア
原作:「あゝ、荒野」寺山修司(角川文庫)
監督:岸 善幸 撮影:夏海光造 脚本:港岳彦,岸善幸 音楽:岩代太郎
制作・配給:スターサンス 制作フロダクション:テレビマンユニオン
©2017『あゝ、荒野』フィルムハートナーズ
2017年10月7日 前篇/10月21日 後篇
新宿ピカデリー他二部作連続公開
- 監督:岸 善幸
- 出演:菅田将暉, ヤン・イクチュン, 木下あかり, モロ師岡, 高橋和也
- 発売日:2017/11/01
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- 映画原作
- (著):寺山 修司
- 発売日:2009/2/25
- おすすめ度:
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