第32回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門出品&東京ジェムストーン賞受賞
タイトル、拒絶
2020年11月13日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
それぞれの事情を抱えながら
セックスワーカーとして生きる女たちの物語
第32回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門でワールドプレミア上映され、主演の伊藤沙莉が宝石の原石のような輝きを放つ若手俳優に与えられる「東京ジェムストーン賞」を受賞した映画『タイトル、拒絶』は、2013年に山田佳奈監督自身によって初演された同名舞台の映画化で、長編初監督作品となる。
本作で主人公・カノウを演じたのは、若手実力派女優の伊藤沙莉。カノウは、以前に体験入店で店に来たものの、いざ行為の段階になって怖気づいてホテルの外に助けを求めて逃げ出した女という役どころで、伊藤自身「誰にも渡したくなかった」と話すほど意欲的に臨んだという。癖の強いデリヘル嬢役を恒松祐里、佐津川愛美、森田想、円井わん、行平あい佳、野崎智子、大川原歩、そして片岡礼子ら個性豊かな女優陣が演じて脇を固めている。ほか、モトーラ世理奈、池田大、田中俊介、般若、でんでんなども出演。
ワタシの人生に、タイトルなんて必要なんでしょうか――?
雑居ビルにあるデリヘルの事務所。バブルを彷彿させるような内装が痛々しく残っている部屋で、華美な化粧と香水のにおいをさせながら喋くっているオンナたち。カノウ(伊藤沙莉)は、この店でデリヘル嬢たちの世話係をしていた。オンナたちは冷蔵庫に飲み物がないとか、あの客は体臭がキツイとか、さまざまな文句を言い始め、その対応に右往左往するカノウ。店で一番人気の嬢・マヒル(恒松祐里)が仕事を終えて店へ戻ってくる。マヒルがいると部屋の空気が一変する。何があっても楽しそうに笑う彼女を見ながら、カノウは小学生の頃にクラス会でやった『カチカチ山』を思い出す。「みんながやりたくて取り合いになるウサギの役。マヒルちゃんはウサギの役だ。みんな賢くて可愛らしいウサギにばかり夢中になる。性悪で嫌われ者のタヌキの役になんて目もくれないのに……。」ある時、若くてモデルのような体系のオンナが入店してきた。彼女が入店したことにより、店の人気嬢は一変していった。その不満は他のオンナたちに火をつけ、店の中での人間関係や、それぞれの人生背景がガタガタと崩れていくのだった……。
森田想,円井わん,行平あい佳,野崎智子,大川原歩,モトーラ世理奈,池田大,田中俊介,般若
監督・脚本:山田佳奈
劇中歌:女王蜂「燃える海」(Sony Music Labels Inc.)
プロデューサー:内田英治,藤井宏二 キャスティングプロデューサー:伊藤尚哉
企画:DirectorsBox 制作:Libertas製作:DirectorsBox / Libertas / move / ボダパカ
配給:アークエンタテインメント © DirectorsBox
2019年/ 日本/ カラー/98分/シネマスコープ/5.1chレイティング:R15+