プレゼント

重い病気により長らく創作活動が途絶えていたイタリアの巨匠・ベルナルド・ベルトルッチ監督の最新作にして監督デビュー50周年を飾る本作は、長らく会っていなかった腹違いの姉と地下室で再会した少年が体験する、生涯忘れることのできない7日間を描いた青春映画だ。本作『孤独な天使たち』の一般試写会に10組20名様をご招待します。

『孤独な天使たち』
◆日時:4月12日(金) 18:30開場、19:00開映
◆会場:なかのZERO大ホール(中野区中野2-9-7)
◆『孤独な天使たち試写』(メールでご応募の場合は件名)と、「お名前・ご住所・電話番号 ・年齢」を明記の上、こちらのアドレスか、メールフォームからご応募下さい。
◆応募締め切り:2013年4月4日(木)応募受付分※応募者多数の場合は抽選となります。
◆公式サイト:
http://kodoku-tenshi.com/
註)ご提供いただいた個人情報は、本プレゼント以外の目的では一切使用いたしません。また、個人情報そのものも招待状発送後一週間で破棄します。当選者の発表は、招待状の発送をもってかえさせていただきます。なお、当選に関するお問合せへの回答はいたしかねます。予めご了承下さい。

孤独な天使たち

http://kodoku-tenshi.com/

2013年4月20日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー!

INTRODUCTION

巨匠ベルナルド・ベルトルッチの完全復活を告げ、
監督デビュー50周年を飾るメモリアルな青春映画。

『孤独な天使たち』場面1過激なテーマ性とめくるめく魔術的な映像美学に貫かれた『暗殺の森』(70)、『ラストタンゴ・イン・パリ』(72)などで映画史上特筆すべき衝撃と陶酔を観る者にもたらし、壮麗なる歴史大作『ラストエンペラー』(87)ではアカデミー賞10部門を制したベルナルド・ベルトルッチ監督。『ドリーマーズ』(03)以来、長らく創作活動が途絶えていたこのイタリアの巨匠が、ついに映画界への完全復帰を果たした。
『ドリーマーズ』発表後、重い病に苦しむはめになったベルトルッチは、一時は引退さえ覚悟したが、車椅子とともに生きる自らの現実を受け入れたことで映画作りへの意欲が再燃。そんなときガブリエレ・サルヴァトレス監督作品『ぼくは怖くない』(03)の原作者でもあるニッコロ・アンマニーティの小説に触れ、「読んで、たちまち恋に落ちた」というベルトルッチは、迷うことなくその映画化を決意した。かくして完成した10年ぶりの新作『孤独な天使たち』は、ベルトルッチが30年ぶりに母国のイタリア語で撮った映画であり、くしくも監督デビュー作『殺し』(62)から50周年の節目を飾るメモリアル作品となった。

うるさい母親や学校に問題児扱いされているロレンツォは、単独行動を好む14歳の少年だ。あらゆる世間のしがらみから解き放たれたいと願う彼は、秘密の計画を実行に移す。学校のスキー合宿に参加すると母親に嘘をつき、自宅のあるアパートメントの地下室にこもって一週間を過ごすつもりなのだ。食料も寝床も暖房も確保されたその空間には、ロレンツォの大好きな本と音楽、そして誰にも邪魔されることのない静寂が完璧に揃っていた。ところがロレンツォの至福の時間は、2日目にして意外な闖入者にかき乱されてしまう。美しくも奔放な異母姉オリヴィアが転がり込んできたのだ。こうして波乱含みで始まった孤独な姉弟の“共同生活”は、ロレンツォの内に潜む思いがけない無垢な感情を呼び覚ましていくのだった……。

大人への一歩を踏み出す少年と、心に傷を負った腹違いの姉。
地下室で再会した“孤独な天使たち”の生涯忘れえぬ7日間。

2012年カンヌ国際映画祭で大きな反響を呼んだ『孤独な天使たち』は、思春期まっただ中の少年と腹違いの姉がふたりきりで過ごす7日間の物語だ。『魅せられて』(96)、『ドリーマーズ』といった青春映画の作り手としても知られるベルトルッチは、キャリアの初期にも若い世代の感情に触発された映画を撮っている。登場人物の数も、舞台となる空間も、そこに流れる時間もすべてが限定された本作は、いつ暴発するかわからない不安定なエモーションが全編にみずみずしく揺らめき、齢70を超えたベルトルッチの新境地にして“らしさ”も全開の一作に仕上がった。
誰にも本当の自分を理解してもらえず母親への反抗を繰り返し、どんどん現実逃避していくロレンツォの孤立と苦悩。そんな彼が大人びた“50%の姉”に向ける、憧れと憎しみが入り混じった眼差し。尊大な女王のように振る舞っていたオリヴィアが、はからずも弟の前でさらけ出す心身の残酷な痛み。ベルトルッチ監督は夢と現実の狭間にぽっかりと空いたような地下室で、若いふたりの孤独な魂を出会わせ、そこで起こるスリリングな化学反応を親密な視線で見つめていく。外界から隔絶された空間で生涯忘れえぬ一週間を経験することになる姉弟は、そこで何を失い、何を得るのか。原作小説の悲劇的な結末をあえて変更し、まっさらな可能性を秘めた若者たちの再生と成長を描こうと試みたベルトルッチの切なる思いは、感動的な夜明けのラスト・シーンに凝縮されている。
『孤独な天使たち』場面2かつて『魅せられて』でリヴ・タイラーを見出し、『ドリーマーズ』でエヴァ・グリーンを羽ばたかせたベルトルッチは、入念なオーディションを実施したうえで、ヤコポ・オルモ・アンティノーリ、テア・ファルコという新人俳優ふたりを主役に抜擢。実際に撮影現場で目覚ましく変化、成長を遂げていった彼らの姿をカメラに収め、あらかじめ物語が用意されていたとは思えないほどリアルで剥き出しの存在感、演技を引き出すことに成功した。
陰鬱な地下室をシーンごとに魅惑の空間へと変容させた撮影&美術スタッフの見事な仕事もさることながら、観る者に鮮烈なインパクトを与えるのはベルトルッチの驚くべき選曲のセンスである。ロレンツォが精神科医のオフィスから街へ飛び出すオープニングに鳴り響くのは、ザ・キュア-の名曲「ボーイズ・ドント・クライ」。さらにデヴィッド・ボウイが歌う「スペイス・オディティ」のイタリア語ヴァージョン「ロンリー・ボーイ、ロンリー・ガール」(2010年リリースの『スペイス・オディティ/40周年記念エディション』収録)がダンス・シーンに挿入され、まるでこのナンバーが本作の主人公たる“孤独な天使たち”のために生み出されたかのような印象を残す。

Production Note

ベルナルド・ベルトルッチ監督の言葉
失意からの新たな出発

自分が(病気のせいで)動けなくなったとき、映画監督としての日々は終わりを告げたと思った。もう映画を作らないという思いは、ひとつの章が幕を閉じ、別の章が幕を開けたことを意味する。だが私にはそれが何かわからなかった。自分が動き回るのに車椅子が必要だという事実を納得して受け入れるために、私は苦悶した。そして少しずつ自分の状態を受け入れる“方法”を学んでいった。だがその瞬間から、いつもとは違う位置から映画を撮ることは可能ではないかと思い始めた。立っているのではなく座ったままで、この映画を撮影した私は、また自分が走り出したことを、そして早急に次の映画を作るための準備ができていることを感じている。

企画の始まりと、映画のマジック

『孤独な天使たち』場面3 2年前、ニッコロ・アンマニーティが刷り上がったばかりの小説「Io e Te」を私のところに持ってきた。私がイタリア語で映画を作るのは30年ぶりになる。自分の映画で話されるイタリア語を聞きたくてたまらなかった。その映画はイタリアで撮影され、イタリア人の俳優たちが出演する。その小説の最初の数ページを読みながら、私は必然的に映画になるべき新しい作品の火花を感じた。その小説のストーリー展開はいくぶん変えなくてはならないし、何度か変遷をたどらねばならなかった。だから私は、ウンベルト・コンタレッロとフランチェスカ・マルチャーノとともに脚本を書く私の横に、アンマニーティにもいてほしかった。だが小説と映画の最も大きな違いのいくつかは、脚本の中にはなかった。それらは撮影中に起こったのだ。まさに映画のマジックだった。
私は、小さくて、息詰まるような地下室の明らかな“閉塞感”を、“閉所嗜好症”の形に変換するというアイデアに魅了された。密閉された空間の中に監禁された愛。この映画では、ひとつだけの地下室がどのシーンでも異なる様相を見せることにこだわった。この地下貯蔵室は、ロレンツォ少年と、そして照明によって形を変えていくようにデザインされている。常に異なる感覚をもつ空間がほしかった。そうすれば物語が進んでいくときに、何か新しいものが見えるだろう。

キャスティングとテーマ

ロレンツォとオリヴィアのキャスティングでは、リサーチに数ヵ月を要した。実質的に、この女性主人公の年齢に見合ったイタリア人女優全員と会った。とても有名な女優もいたし、まったく無名の女優もいた。だが私は、無名の新人ふたりを見つけるというアイデアを気に入っていたのだ。ロレンツォに関しては、数えられないくらいの少年と会った。これほど近しく思春期の青年たちと交流したのは、かなり昔のことだ。私にはロレンツォの顔を想像することができなかった。だが、ヤコポ・オルモ・アンティノーリの大きな目を見たとき確信した。彼の髪はザ・キュアーのロバート・スミスのようだし、その小さな顔は若き日のマルコム・マクダウェルを少し思い出させ、同時に謎めいたパゾリーニのキャラクターのようでもあった。
この映画はふたりの若者の憧れ、失望、苦悩、そして夢を描いている。私の映画の多くで、若者や彼ら特有の感情的問題やその心の状態を扱ってきたと思う。最も顕著なのは、『ドリーマーズ』や『魅せられて』のような映画だが、『1900年』『ラストエンペラー』『リトル・ブッダ』のような映画も当てはまる。今、私は70歳を超えたが、今も若いキャラクターや彼らの生命力や好奇心を捉える難しさに魅了され続けている。私はヤコポ・オルモが10週間の撮影期間中に、カメラの前で成長する姿を見た。おそらく私は発育遅滞なのかもしれない!

音楽

ずいぶん昔に、ロサンゼルスのストリートを行くあてもなしに車を走らせていたとき、ラジオから流れてきた「ロンリー・ボーイ、ロンリー・ガール」を初めて聴いた。デヴィッド・ボウイが英語のアクセントを封じ込めようとしながら、イタリア語で歌っていた。それは彼の「スペイス・オディティ」のイタリア語バージョンだ。彼は英語では「管制官よりトム少佐へ、こちらトム少佐より管制官へ」と歌うが、イタリア語では「孤独な少年よ、教えてくれ、どこに行こうとしているのか、あまりに痛みが大きすぎるから…」となる。ボウイのSFの歌がロマンチックなイタリア語の歌に変化するのだ。イタリア語の歌詞は、私が敬愛するモゴールが担当している。彼はすばらしい作詞家だ。そのイタリア語バージョンの曲が、この映画の特定のシーンのために書かれたように思えた。私の映画では、常にミュージカル・シーンを入れるのが好きだ。アメリカのすばらしいミュージカルの伝統が我々に教えてくれたように、音楽は何もかも可能となるユニークな瞬間を創り出す。

テクノロジーの選択

私が10年間留守をしていた間に進化した、新しいテクノロジーをいくつか試せることに興奮を覚えた。もともとはこの映画を3Dで撮影しようとさえ思っていたのだ。チネチッタでいくつかテストをしてみたが、全体的なプロセスが私にはとてもスローに感じられた。私の映画は個々のショットが次のショットを、次のショットがその次のショットを生み出していく。3Dの2台のカメラを動かしたり、単純にレンズを変えたりする面倒なテクニックにかける時間はない。たぶん、あと数年の内には、私もデジタルで映画を撮影することを考えるだろう。だが、あの制御不能の鮮明さに私は耐えられなかった。それまでは35ミリが、あれほど印象派の郷愁を呼び覚ます映像媒体だとは思いもしなかった。だから、なじみ深き親愛なる“ペリコラ”フィルムで仕事を続けることに決めたのだ。

C R E D I T

監督:ベルナルド・ベルトルッチ
出演:ヤコポ・オルモ・アンティノーリ,テア・ファルコ,ソニア・ベルガマスコ,
ヴェロニカ・ラザール,トマーゾ・ラーニョ,ピッポ・デルボーノ
脚本:ニコロ・アンマニーティ,ウンベルト・コンタレッロ,
フランチェスカ・マルチャーノ,ベルナルド・ベルトルッチ
原作(「IO E TE」):ニッコロ・アンマニーティ
撮影:ファビオ・チャンケッティ 編集:ヤコポ・クアドリ 美術:ジャン・ラバッセ
衣装:メトカ・コジャク 音楽:フランコ・ピエルサンティ
音響:レモ・ウゴリネッリ,アレッサンドロ・パルメリーニ
キャスティング&アシスタント・マネージャー:バルバラ・メレガ
プロダクション・マネージャー:フルヴィオ・ロッシ
ライン・プロデューサー:オリヴィア・スレイター 製作:マリオ・ジャナーニ
2012年/イタリア/原題:IO E TE/97分/カラー/シネマスコープ/ドルビーデジタル/字幕翻訳:岡本太郎
配給:ブロードメディア・スタジオ ©2012 Fiction - Wildside
http://kodoku-tenshi.com/

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2013/03/23/16:43 | トラックバック (0)
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