インタビュー
村上賢司監督

村上賢司 (監督)
著書「ラブホテル・コレクション」について

ムラケンさんこと村上賢司さんが初の著書「ラブホテル・コレクション」を上梓した。インタビューをしてみたら、その幅広すぎる活動の一端が分かった。 (取材:わたなべりんたろう)

村上賢司 1970年生まれ。自主制作映画「夏に生れる」でゆうばり国際ファンタスティック映画祭グランプリ受賞。その後、映画作品として「細菌列島」「ゾンビデオ」などを監督。「怪奇大作戦」「ケータイ刑事」「森達也の『ドキュメンタリーは嘘をつく』」などテレビのフィクション、ノンフィクション多数。ペーパードライバー。

ラブホテル・コレクション [単行本]わたなべ 電話ではありましたが、こうやって二人で会って話すのは初めてですね。ムラケンさんと会う時はたいてい大人数なので。イメリンの忘年会とか。

村上 確かに(笑)。

わたなべ 今回は初の本の発売をおめでとうございます。どういう経緯で発売になったのでしょうか?

村上 「ラブホテル・コレクション―甘い記憶―」というDVDがあって「東日本」「西日本」の2本があって、それが売れているのがきっかけですね。

わたなべ 送ってもらったので見ましたが、淡々と紹介していますよね。

村上 あくまで主役はラブホテルですから。人物は1フレームも登場しません。

わたなべ 少し前のピンク映画というか「昭和」の匂いを濃厚に感じました。

村上 前時代の遺すべきものですからね。本のフォントも凝ってるでしょう?

わたなべ 凝り過ぎなぐらいに凝っています(笑)。

村上 DVDは今はもう無くなってしまったラブホテルもあるんですよ。「今記録しておかないと」との気持ちも強くあったんです。

わたなべ 例えば?

村上 駒込にあったアルパは都心では一番の面白いインテリアのあったホテルでしたが今は取り壊されてマンションになっています。DVDの「東日本」に収録されている客室はわずか2年間で半分無くなりました……。

わたなべ それは貴重だし歴史の狭間だったんですね。ところで著者プロフィールに「ペーパードライバー」とあるのはなぜ?

村上 実際にそうだから(笑)。基本的に電車で行って撮ってくる。バスに乗ったり、観光地でもなんでもない郊外を歩いたり、でもそれが楽しいんだよね。ワクワクする。

わたなべ ムラケンさんは映画に限らず、実に幅広くやっていますよね。

村上 家族を養わねばならないのもあるけど、さっき「ワクワクする」と言ったみたいに撮影に行くことが基本的に好きなんだよね。事前に調べるとはいえ、現地に行く、そのうえ撮影もすることが好き。それは自主映画のときから同じ、というか自主映画と同じ感覚でやっている。映画館で上映される商業映画もDVDの「ラブホテル・コレクション」「ラブドール 抱きしめたい!」「工場萌えな日々」シリーズ、「デコチャリ野郎」「伊勢エロスの館 元祖国際秘宝館」も同じ。

わたなべ 楽しいと。趣味と実益を兼ねてる?

村上 兼ねてる(笑)。幸せなんだと思うよ。

わたなべ そのことは分かってなかったです。

村上賢司監督村上 あまり話さないし、傍から見ていたら確かに自分の活動は分かりにくいかもしれない。去年はAKB東京ドーム公演DVDのCMで田原総一郎さんとか出てくるのも撮っているから、より分かりにくいかも(笑)。

わたなべ かなりのメジャー仕事!(笑)

村上 さっき言ったように自分の中ではスタンスは同じ。関わっている人の多さの違いがある程度。

わたなべ これからもその幅広すぎる活動に期待します!

村上 よろしく!映画も撮るよ!

インタビュー:わたなべりんたろう

ラブホテル・コレクション―甘い記憶―東日本 [DVD]
ラブホテル・コレクション
―甘い記憶―東日本 [DVD]
ラブホテル・コレクション―甘い記憶―西日本 [DVD]
ラブホテル・コレクション
―甘い記憶―西日本 [DVD]
ラブホテル・コレクション [単行本]
ラブホテル・コレクション [単行本]

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