映画『リアリティのダンス』
アレハンドロ・ホドロフスキー監督記者会見レポート
『ホドロフスキーのDUNE』2014年6月14日(土)より、
『リアリティのダンス』2014年7月12日(土)より、
新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、 渋谷アップリンクほか、全国順次公開
司会者 ホドロフスキー監督、貴重なお時間をありがとうございました。
ホドロフスキー監督と
パスカル・モンタンドン=ホドロフスキーさん(右)ホドロフスキー もう一言いいですか? みなさんの忍耐力に感謝します。なんて静かなんだろう。細やかな行動に感銘しています。みなさんにとっては当たり前のことなのでしょうが、ロサンゼルスのレストランなどに行くとみんなが大声で喋っているので頭がおかしくなってきます(笑)。
司会者 監督、奥様を紹介させていただいてもよろしいでしょうか? ……ではステージに上がっていただきたいと思います。ホドロフスキー監督の元気の秘訣でもいらっしゃいます『リアリティのダンス』で衣装と宣伝写真を担当されたパスカル・モンタンドン=ホドロフスキーさんです。
ホドロフスキー 彼女に何か質問はありますか(笑)?
――ホドロフスキー監督から奥様へどのようなアプローチがあったのか伺いたいです。
パスカル夫人 タロットのおかげです(笑)。私は友達からアレハンドロ・ホドロフスキーの素晴らしさを聞いていました。そこで彼のタロット・リーディングのイベントに行ったのです。世界中からたくさんの人が来ていました。そこでアレハンドロはとても集中してタロットを読んでいました。その人だけを見ていてまるで自分がいないかのようでした。それからアレハンドロは私を見ました。とても不思議な感じで見て、「どうしましたか?」と訊いてきました。声をかけられて初めて見つめられていたことに気付いて、それがとても衝撃的でした。何かがビビッと来たわけです(笑)。彼はタロットのあと、何かしなければと私に言いました。
ホドロフスキー その当時私は別の女性と暮らしていたんです。もう別れる寸前だったんですが。もうすぐ出ていくのでそれまで待とうと言いました。そのとき私たちは確信していたんです、二人は一緒に住むべきだということを。その女性が出て行ったときにようやく私は彼女の両親に結婚のお願いをしに行きました。それはとても古い習慣で、私たちは十分大人だったので必要はなかったのですが、そうしました。©photos Pascale Montandon-Jodorowsky私は伝統に則りたかったのです。伝統には魔術的なところがあります。もしお義父さんが娘を私に嫁がせることを許してくれなかったらそれは無理だ、と思いました。
パスカル夫人 私もそれは人生の中でとても重要な儀式だと思います。両親もアレハンドロのことをとても気に入っていたので、会ったときにはごく当たり前のことのようにうまくいきました。
ホドロフスキー 私はお義父さんよりも若かった! ……1日だけ(笑)。「あなたは私よりも1日だけ若いからいいです」と言っていただけました。後悔はしていません。すでに10年一緒にいます。うまくいっています!
司会者 ありがとうございました。
( 2014年4月24日 スペースSF汐留にて 取材:深谷直子 )
監督:フランク・パヴィッチ
出演:アレハンドロ・ホドロフスキー、ミシェル・セイドゥ、H.R.ギーガー、クリス・フォス、ニコラス・ウィンディング・レフン
配給:アップリンク/パルコ
リアリティのダンス 2013 年/チリ・フランス/130 分/スペイン語/カラー/1:1.85/DCP
監督・脚本:アレハンドロ・ホドロフスキー
出演:ブロンティス・ホドロフスキー(『エル・トポ』)、パメラ・フローレス、クリストバル・ホドロフスキー、アダン・ホドロフスキー 音楽:アダン・ホドロフスキー
原作:アレハンドロ・ホドロフスキー『リアリティのダンス』(文遊社)
配給:アップリンク/パルコ ©“LE SOLEIL FILMS” CHILE・“CAMERA ONE” FRANCE 2013
『ホドロフスキーのDUNE』2014年6月14日(土)より、
『リアリティのダンス』2014年7月12日(土)より、
新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、
渋谷アップリンクほか、全国順次公開
- 映画原作
- (著):アレハンドロ・ホドロフスキー
- 発売日:2012/10/25 おすすめ度:
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