不二子 (女優) 映画『赤い玉、』について【5/6】
2015年9月12日(土)よりテアトル新宿他にて全国ロードショー
公式サイト 公式twitter (取材:深谷直子)
――今回の村上さんや土居さんの演技を見て不二子さんも頼もしく思われているのじゃないかと思います。不二子さんの経歴についてもお伺いしたいのですが、不二子さんも最初から体当たりでお芝居をされてきていますよね。デビュー作が三池崇史監督の『ビジターQ』(00)で、映画自体がかなり過激なんですが、そこで負けじと可憐な美少女が大胆にヌードになっていて。あれも衝撃だったなと思います。
不二子 もうあそこからです、私の脱ぎ人生(苦笑)。実はいちばん最初に撮ったのは辻仁成監督の『ほとけ』(01)という作品だったんですよ。公開の順番が『ビジターQ』のほうが先になってしまったので、こちらがデビュー作ということになっているんですけど。で、『ほとけ』でもベッドシーンはあったんですが、監督が「脱がせるのはやめよう」って言ってくれてホッとしていたんです。まだ19歳ぐらいだったから。でも『ビジターQ』で……。「あれっ、私こんなことしちゃった」って(苦笑)。
――出演を決めたときに脱ぐのを承知していたというわけではなかったんですか?
不二子 『ビジターQ』もベッドシーンは「シーツをかけて撮りますから」と言われていたんですけど、撮影が始まったら「シーツ邪魔だよね」ということになって。確かに邪魔って思ったので「いいですよ」ってつい言っちゃったんです。
――そうだったんですか。不二子さんのプロフィールを見ると、最初は普通のファッション雑誌のモデルをされていて、そこからいきなり『ビジターQ』というのが意外なんですが、その後一貫して骨太な感じのエロス作品に出ていらっしゃるので、不二子さんご自身がこういう映画だとか、エロティックな世界に関心を持たれていたのかなと思っていました。
不二子 そういうことはないです。もうちょっと大事にしようと思っていたのに(笑)。
――でも映画の世界に入っていったのは、ご自分で望まれたことですか?
不二子 そうです、それは本当に。最初の現場が楽しかったんです。それまでは台詞をしゃべるとか、なんでそんな恥ずかしいことをしなきゃいけないの?と思っていたんですが、スタッフが集まって、みんなで一生懸命やっているというのがなんだか学校の文化祭っぽいな、すごいなあと思って。そこから「やりたい!」と思いました。
――いいですね。最初の現場というのは『ほとけ』ですか?
不二子 いちばん最初はやっぱり三池さんなんです。WOWOWのドラマ(「多重人格探偵サイコ/雨宮一彦の帰還」・00)だったんですが、そこからすごく楽しくて女優をやりたいと思いました。