インタビュー
入江甚儀/『流れ星が消えないうちに』

入江 甚儀 (俳優)
映画『流れ星が消えないうちに』について【1/4】

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2015年11月21日(土)より角川シネマ新宿ほか全国ロードショー

高校時代からの恋人を突然喪い、時を止めたように生きる女子大生が、同じ心の傷を持つ彼の親友との新しい恋や、家族との生活を通して少しずつ前を向いていく。橋本紡の同名のベストセラー小説を、『君の好きなうた』(11)の柴山健次監督が映画化した『流れ星が消えないうちに』は、心に響く上質の恋愛ドラマだ。実力ある若手俳優たちのアンサンブルが光る中、主人公・奈緒子とともに「不在」という大きな存在と向き合う新しい恋人の巧役を演じたのは入江甚儀さん。伸びやかな身体を活かして舞台やアクション映画でも活躍し、現在22歳にして器の大きさを感じさせる彼だが、このおだやかな作品での演技も、そしてインタビューでのしっかりとした発言も、その印象を一層深めるものとなった。かけがえのない日常の素晴らしさを描く映画『流れ星が消えないうちに』と、躍進めざましい入江甚儀さんの魅力を、ぜひ劇場でご覧になってほしい。
(取材:深谷直子)
入江 甚儀(いりえ じんぎ) 1993年5月18日生まれ、東京都出身。08年「絶対彼氏~完全無欠の恋人ロボット~」(CX)でTVドラマ初出演。以降、ドラマ、映画、舞台へと活躍の場を拡げる。舞台では、ニール・サイモン作の「ロスト・イン・ヨンカーズ」(13/三谷幸喜演出)、また「【第一章】學蘭歌劇『帝一の國』」(14)に出演、映画では、14年『キカイダー REBOOT』(下山天監督)にて初主演を果たす。主な映画出演作は、『神様の言うとおり』(14/三池崇史監督)、『ストロボ・エッジ』(15/廣木隆一監督)など。今年の7月には、舞台「【第二章】學蘭歌劇『帝一の國』-決戦のマイムマイム-」に出演。また、16年1月には『ピンクとグレー』(行定勲監督)、『さらば あぶない刑事』(村川透監督)の公開が決定している。
オフィシャルブログ「甚儀」
Story 本山奈緒子(波瑠)は21歳の女子大生。突然の事故死により無二の存在だったかつての恋人・加地(葉山奨之)を失って以来、彼のことをいつまでも忘れられず、ことあるごとに思い出してしまう幻影に苦しみ、心の整理が出来ないまま日々を過ごしていた。「過去」に立ち止ったままでいた奈緒子だが、同じ傷をもつ恋人・巧(入江甚儀)、そして家族との関わりにより、やがて少しずつ「今」を取り戻していく。流れ星に願いをこめて……。
入江甚儀1――若手の俳優さんの中でも演技派として活躍の場を広げてきた入江さんですが、今回の繊細な恋愛ドラマである『流れ星が消えないうちに』の巧役は、これまで演じたことのない役柄であり、特別な想いで臨まれたのではないかと思います。「川嶋巧」という役に出会って、まずどんなことを考えましたか?

入江 人間のいい部分って、「優しさ」を持っているという部分だと思うんですよね。寄り添えるとか、感情があるとか。「川嶋巧」という人間は、そういう優しさであふれた人間だなと思いました。多分、気が付いたら自分のことは考えていなくて、自分のまわりの人のことで頭がいっぱいになっていた、っていう人間だと思うんです。この映画の中でも「奈緒子や加地くんのために、自分に今、何ができるか?」っていうことだけを考えている存在だと思うんですよね。いい意味で言ったら優しくて人に寄り添える人間だけれども、抱え込み過ぎちゃってまわりが見えなくなる人間でもあるなって思いました。

――そんな巧と入江さんご自身に共通点はあるのでしょうか?

入江 いっぱいあるなと思ったし、結構自分に近いなって思いました。いろんな意味で。僕も「深く狭く」のタイプで、大勢の人にというよりも身近な存在のひとりひとりに重きを置くタイプなんですよ。巧もきっとそういう人間だと思います。人が困っていたら「あ、そうなんだ」って流せるタイプじゃなくて、それが身近な人だったら一緒になって考える人間だと思います。

――入江さんも困っている友達がいたら、見過ごせずに相談に乗ってあげたりするんですね。

入江 そうですね。悪い意味で言うと巻き込まれていくタイプだと思うんですよ、自分でも(苦笑)。

――(笑)。この映画はヒロインの奈緒子と、奈緒子の死んでしまった元の恋人の加地と、今の恋人である巧という3人の男女のかなり苦しい恋愛を描く作品です。巧は自分自身も大いに悩みながら、入江さんが今おっしゃったように、奈緒子のことも回想シーンでの加地のことも支えるような存在となっていました。演じる上ではどんなことを大切にしましたか?

入江 この映画はド派手なことが起こる映画ではなくて、でも実は、日常生活で自分たちがいちばん大事にしていることが詰まった映画だと思うんですよ。人のことを想うとか、あきらめずに前を向くとか。そういう部分が大事だなと思ったので、自分よりも相手に集中して、相手の役と向き合って常に現場にいられればいいなと思って役を演じていました。波瑠ちゃんも(葉山)奨之も、ちゃんと役として現場にいたし、一緒にいるだけで安心感を覚えるような人たちだったので、お互い役としてちゃんと向き合おうっていう気持ちに重きを置いて現場にいたし、役に臨んでいましたね。

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流れ星が消えないうちに 2015 年/日本/カラー/ヴィスタ/5.1ch/124 分
出演:波瑠 入江甚儀 葉山奨之 黒島結菜 西原亜希 岸井ゆきの 八木将康 渡辺早織 古舘寛治 石田えり 小市慢太郎 原作:橋本紡『流れ星が消えないうちに』(新潮文庫刊) 監督・脚本:柴山健次
主題歌:塩ノ谷早耶香「流れ星」(キングレコード)
挿入歌:桐嶋ノドカ「柔らかな物体(piano ver.)」(A-Sketch)
配給:アークエンタテインメント 協力:武蔵野市 三鷹市 © 2015 映画「流れ星が消えないうちに」製作委員会
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2015年11月21日(土)より角川シネマ新宿ほか全国ロードショー

2015/11/18/10:51 | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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