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鉄道運転士の花束

線路は幸せを運んでくる、ごくたまに。
60 歳のイリヤは定年間近の鉄道運転士。現役中に 28 人を殺してしまったという不名誉な記録を持っている。イリヤが養子として迎えた 19 歳になる息子シーマは、家業である義父の仕事の後を継ぐ準備をしている。そんな息子にイリヤは、事故は避けて通れないものだと折に触れて話す。シーマは人殺しになりたくないという恐怖を抱きながらも、初乗務から初殺人に至るまでどれくらいの時間がかかるのか気になって仕方がない。イリヤは「一週間のうちに一瞬で終わる」と励ます。運転士の業務についたシーマは、不安を抱き、汗をかき、夜も眠れなくなる。1 週、2 週、3 週間と過ぎるが、シーマは無事故を続け、ついにはその緊張感に耐えられなくなる。そんなシーマを助けるため、イリヤは自殺志願者の人々を探し出し、高層ビルや橋から飛び降りる代わりに電車に轢かれてほしいと交渉する。「理解してくれ、青年の命がかかってるんだ!」と説得にかかるのだが、ぴったりだと思われた自殺志願者は生きる選択をしてしまう。他に良い方法が見つからないイリヤは、一人息子のために線路に横たわる。定刻よりかなり遅れ、ようやくシーマの運転する列車がやってくる……。

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2019年8月17日(土)より、新宿シネマカリテほか全国順次公開!

INTRODUCTION

限りない悲しみを花束に変え、運転士は誇りをもって引退するはずだった……滑稽でささやかな、愛すべき人生の傑作!

鉄道運転士は現役時代に、故意でなくとも何人もの人を殺してしまうという。実際、電車は少なくとも数百メートルなければ停止することはできない。だから鉄道運転士はどのような責任も負わずにすむ。しかしたとえ無罪でも彼らは特別な心理的プロファイルのグループを形成することになる。本映画は、そうした「無実の殺人者」たちの悲哀と誇りを、深い愛情を持ってユーモラスに描いた珠玉の作品である。

『鉄道運転士の花束』画像

本作は、モスクワ国際映画祭他での 4 つの観客賞、マンハイム‐ハイデルベルグ国際映画祭における映画館主賞を含む 13 の国際映画祭受賞、アカデミー賞外国語映画部門セルビア代表作品としても選出されている。各国の映画祭でも多数受賞している作品だが、特筆すべきは、作品賞や監督賞にとどまらず、いくつもの観客賞、そして映画館主が選ぶ賞を受賞している点で、これはエンタテインメントとしての映画の面白さを端的に物語っている証左と言ってよいだろう。
脚本・監督を務めたのは、カンヌ映画祭短編部門で審査員賞受賞経験もあるミロシュ・ラドヴィッチ。カンヌ映画祭パルムドールを 2 度受賞したエミール・クストリッツア監督作品への出演でも知られるバルカン地域の 2 大スター、ラザル・リストフスキーとミリャナ・カラノヴィッチが共演している注目作だ。

『鉄道運転士の花束』場面画像1 『鉄道運転士の花束』場面画像2

海外コメント

  • とても面白い。
    ジョークは不気味だけど不快ではなく、対立は感情的であっても
    メロドラマのようにはならない。物語はスムーズに進行し、
    愛おしく感動的な結末にたどり着く――レインダンス映画祭
  • 抱腹絶倒のコメディではないはずなのに、私は一度ならず大笑いをしてしまった。――ジェイアード・モバーク(バッファロー映画祭)
  • 最も胸を打ち、最も面白い映画の一つ――The Panoptic
『鉄道運転士の花束』場面画像3 『鉄道運転士の花束』場面画像4 『鉄道運転士の花束』場面画像5 『鉄道運転士の花束』場面画像6
CREDIT
プロデユーサー:ラザル・リストフスキー/ペータル・リストフスキー
監督・脚本:ミロシュ・ラドヴィッチ
出演:ラザル・リストフスキー、ペータル・コラッチ、ミリャナ・カラノヴィッチ、
ヤスナ・デュリチッチ、ムラデン・ネレヴィッチ、ニーナ・ヤンコヴィッチ、ダニカ・リストフスキー
2016 年/セルビア、クロアチア/85 分/2.35:1
配給:オンリー・ハーツ  © ZILLION FILM © INTERFILM

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2019年8月17日(土)より、新宿シネマカリテほか全国順次公開!

2019/08/11/19:16 | トラックバック (0)
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