未来の記録
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2011年12月24日(土)~30日(金)まで、渋谷UPLINK Xにてリバイバル上映
『脳裏に様々な疑問を投射する作品』――映画評論家・ボスカロールマテオ
映画を見終わった後、私の心の中には「インランド・エンパイア」を観た時と同じような印象が残りました。『未来の記録』は、脳裏に様々な疑問を投射する作品です。:罪とは何か、運命はあるのか、記憶とは何か、主体とは何か…。
『優しさと強さを兼ね備えた、視覚的なパフォーマンス』
――トリノ国際映画祭《WAVES部門》ディレクター Massimo Causo
「未来の記録」は、過去と未来の関係を強烈に映し出す。過去が持つモラルや実存的効果が、現在に対していかに影響を及ぼすのかということが描かれている。物語の現在においては、過去に起こった出来事《一つの事件》が次第に暴かれてゆくが、「異なる時間同士」が互いに共鳴し合う様は注目に値する。その時、過去と未来は同時に露出されて、その理想的な形を展開するのだ。
登場人物たちは過去の呪縛に囚われているように見えるが、回想や想像を含めた幾重にも折り重なる現実から枝分かれして、おのおのの〈未来〉へと〈フラッシュフォワード〉するかのようでもある。まるでホラー映画から「ホラー(恐怖)」を取り除いたような映画だ。
監督の岸建太朗が編み上げたこの驚くべき映画は、人が起こす行動と、その行動が持つ道徳的な意味と、それらの相互関係を著しく述べたエッセーである。それは試験的な瞑想のようなものであると言えるし、あるいは優しさと強さを兼ね備えた、視聴覚的で重厚なパフォーマンスと呼べるだろう。
この世界は、繋がっている。私はここで、一人ではない
「SKIPシティDシネマプロジェクト第一弾支援作品」として選出され、2011年5月から全国で劇場公開された新感覚デジャブ映画『未来の記録』。俳優の岸建太朗が、魂の救済を求めて撮影した膨大な記録=記憶を独特の映像美と時間感覚で綴った本作は、全国各地で数多くのリピーターを作り出した。同プロジェクトによる公開終了後もその勢いは止まらず、デンバー国際映画祭、トリノ国際映画祭《WAVES》部門など海外映画祭でも多数上映され、惜しみない賛辞の声を受けている。
2011年12月24日(土)~30日(金)まで、渋谷UPLINK Xにてリバイバル上映
リバイバル上映について――監督 岸建太朗
今回の上映では、英語、フランス語など多言語での字幕上映、
そして視覚、聴覚障害者や視覚障害者を持つ鑑賞者に対応した日本語字幕と副音声を付けたバリアフリー上映、
また「未来の記録」で音楽を担当した衝動物によるライブ演奏を企画しています。
私たちには、一生懸命作り上げた映画をできる限り多くの人に「伝えたい」という当然の思いがあります。
今、まさに字幕や副音声を製作する作業の真っ最中なのですが、「伝えること」の難しさを実感しています。
一方でそれは、作り手の私たちにとって新鮮な経験でもあり、「伝えること」の大切さを実感する良い機会にもなっています。
まるで新たな映画を産み出そうとしているかのようです。
「伝えようとすること」の果てに、「映画と世界」の新たな関係を、観客の方達と一緒に紡ぎ出すことができればと願っています。
『Immigration』
イスラエル×パレスチナ×そして日本。嘆きの壁の前に立った私は、味わったことのない衝撃に包まれていた。1つの壁に向かって、《三つの宗教》の信者達が一斉に祈りを捧げていたからだ。……想像力は壁を越え《この世界》を接続する。「未来の記録」の原型とも呼べる、《驚愕の白昼夢》。至極の映像短編詩。
『未来の記録』
理想の学校を始めようと、幸と治は一軒の古い家屋に住み始める。そこはかつてフリースクールだった場所で、机や椅子、遊具までもがそのままの状態で残されていた。幸はそれらに触れ、デジャブに似た感覚に襲われながら「いつか、ここに来たことがある気がする」と、治に訴えるもあっさりと否定されてしまう。釈然としないまま片付けを続ける幸は、不意に一冊の古いノートとカセットテープを発見する。ノートには「思い出を残そう」という言葉。やがて時空は捻れ、時間が思わぬ方向に進み始める。封印した過去、かつてその家で起こった「ある事件」が再現されてゆく。あたかも「過去」が息を吹き返したかのように……。
12月24日(土)~12月30日(金) 連日12:40/16:50 ※30日(金)12:40の回休映
12月24日(土) | 12:40~※上映前舞台挨拶有り《英語字幕》 16:50~※上映後舞台挨拶有り《英語字幕》 |
12月25日(日) | 12:40~フランス語字幕 16:50~※上映前に「衝動物」によるライブパフォーマンス《RECORD OF THE FUTURE at 『PLAY』》 |
12月26日(月) | 12:40~英語字幕 16:50~※バリアフリー上映(手話挨拶有り) |
12月27日(火) | 12:40~フランス語字幕 16:50~Q&A |
12月28日(水) | 12:40~英語字幕 16:50~Q&A |
12月29日(木) | 12:40~※バリアフリー上映(手話挨拶有り) 16:50~※イベント無し |
12月30日(金) | 16:50~Q&A |
■料金■ 前売券1000円 当日券1300円 学生割引※要学生証提示1000円
身障者割引(ご本人+付添いの方2名まで割引適応)※要手帳提示 1000円
リピーター割引※半券チケット持参1000円 水曜サービスデー一律1000円
音楽:大杉大輔,後藤健,相川隆司 照明:尾崎智治 撮影:大竹正悟 美術:市川愛奈
脚本協力:稲泉広平,大地康仁 制作進行:宮川祥恵 プロデューサー:清水徹也
出演:上村聡,あんじ,鈴木宏侑,町田水城,杉浦千鶴子,小林ユウキチ,高橋周平,鈴木雄大,吉田真理子,川上友里
第7回skip city Dシネマ国際映画祭ノミネート/第11回TAMA NEW WAVE コンペティション グランプリ
第12回ハンブルグ日本映画祭2011/デンバー国際映画祭(正式名Starz Denver Film Festival)正式招待/トリノ映画祭出品
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2011年12月24日(土)~30日(金)まで、渋谷UPLINK Xにてリバイバル上映
- 監督:栗村実
- 出演:佐久間麻由, 上村聡, 田中里枝, 菊池透, 岡村多加江
- 発売日:2011/12/02
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- 監督:古澤健
- 出演:牧田哲也, 鈴之助, 水崎綾女, 武田梨奈, 岸建太朗
- 発売日:2011/12/21
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