ピンク映画がマニアの手から解放されるとき
文:島田 慎一
はっきりいってぼくはピンク映画マニアではない。
近頃は成人館にも行かなくなったし、女優さんより監督で観る作品を選ぶことが多いし、このところ徹夜がつらくて、ピンク大賞さえ見送っているし。興行側から見れば、お前なんかお呼びでないと言われてもしかたのない観客だ。
でも、いい映画を見逃したくないという気持ちがあれば、どうしてもピンク映画を観なければならなくなる。半世紀に及ぼうとするその歴史のなかで、厳しい制約と同時に、ある意味では奇跡のような創造の自由を与えられてきた、この日本独自の制作・興行形態のなかには、メインストリームの映画にはありえない名作・奇作・重要作がひしめいているのだから。
今回の "WE ARE THE PINK SCHOOL!" では、映画好きの誰もが異論を挟めないだろう、ピンク映画を代表する42本が一挙に上映される。作品の重要性だけでなく、フィルムの状態や近年の上映状況にまで、周到な配慮がなされた絶妙のプログラムだ。
マニアの語り草にするにはあまりにも惜しすぎる傑作の数々を、この千載一遇の機会に、あなたの映画史のなかにも解放してほしい。
▶ 加藤義一監督特別インタビュー
特別寄稿:池島ゆたか、小松公典、サーモン鮭山(中村公彦)
▶各作品レビュー / 執筆者島田慎一、モルモット吉田、佐藤洋笑、オギミユキ、小林泰賢、とくしん九郎、柴晶子、鈴木由理子、港岳彦
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2月28日(土)より3月20日(金)まで、
シアターイメージフォーラムにて開催!
▶ 各作品レビュー
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