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川崎市市民ミュージアム 特集上映
ATG特集 役者の引力!

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2015年11月1日(日)~11月29日(日)まで、
川崎市市民ミュージアムにて開催

川崎市市民ミュージアム特集上映<ATG特集 役者の引力!>川崎市市民ミュージアムでは11月より、時代を象徴する青春映画の傑作群を送り出したことで知られるATG(日本アート・シアター・ギルド)映画の世界を振り返る特集上映が開催される。
ATGは、1961年に日本で紹介される機会の少ない良質な海外芸術映画を上映するため発足した映画会社で、次第に独立プロと提携して低予算ながらも作家性の強い日本映画を製作するようになっていった。大手映画会社の枠内に収まりきらない意欲的な監督や、ドキュメンタリー、テレビ制作、実験演劇、アンダーグラウンド映画、学生映画、ピンク映画といった他ジャンルで頭角を現していた若手監督の積極登用により、それまでとは一線を画した表現を凝らした作品は一世を風靡し、現在に到るまで大きな影響を与えており、日本の映画史を語る上で外すことの出来ない特異な存在と言える。
今回の特集では、川崎市市民ミュージアムに所蔵されているフィルムを中心に、原田芳雄、桃井かおり、原田美枝子、水谷豊、宇崎竜童、永島敏行、石橋蓮司といった、今では大物として名前の通った俳優・女優たちの若い時代の魅力に迫るプログラムが組まれている。
また、11月8日(日)と11月15日(日)の両日には、気鋭の映画人である三宅唱監督や冨永昌敬監督ほかがATG映画について語るトークショーも開催される。是非この機会にATG映画の魅力に触れてみて欲しい。

トークショーイベント
11月8日(日)14:00 ミスター・ミセス・ミス・ロンリー 上映後
ゲスト:三宅唱(映画監督『 Playback』)、松井宏(『 Playback』プロデューサー)
11月15日(日)14:00 祭りの準備 上映後
ゲスト:冨永昌敬(映画監督)、松浦祐也(俳優)

■料金 一般 600 円、大学・高校生・65歳以上 500 円、小中学生・友の会会員 400 円、
スカラチケット4800 円、未就学児・障害者手帳をお持ちの方及びその介助者 1 名無料

上映作品一覧

11月1日(日)11:00『あらかじめ失われた恋人たちよ』
1971年/モノクロ/スタンダード/35mm/122分/製作:ポール・ヴォールト・プロダクション、ATG
監督:清水邦夫、田原総一朗/出演:石橋蓮司、桃井かおり、加納典明、緑魔子、カルメンマキ

北陸の田舎町を放浪する哮(石橋蓮司)はドロップアウトした元・棒高跳び選手だ。ある町でカップル(桃井かおり、加納典明)と出会い、彼らがろうあ者で駆け落ち中だと知り、3人であてのない旅を続ける。ヒロインにまだ10代だった桃井かおりが起用され、初々しく色っぽい体当たり演技で本格的な女優デビュー作となった。

11月1日(日)14:00『もう頬杖はつかない』
1979年/カラー/ビスタ・サイズ/35mm/113分/製作:あんぐる、ATG
監督:東陽一/出演:桃井かおり、奥田瑛二、森本レオ、伊丹十三、加茂さくら

女子大生のドライな愛と性をリアルに描き、同世代の女性に支持された青春映画。まり子(桃井かおり)はアルバイト先で知り合った同じ大学の橋本(奥田瑛二)と同棲中だが、30代の売れないライターの恒雄(森本レオ)とも別れられないでいた。桃井かおりはタイプの異なる男の間で揺れ動くヒロインをしなやかに演じ、数多くの賞を受賞した。

11月7日(土)11:00『風の歌を聴け』
1981年/カラー/ビスタ・サイズ/35mm/100分/製作:シネマ・ハウト、ATG
監督:大森一樹/出演:小林薫、真行寺君枝、坂田明、巻上公一、古尾谷雅人、阿藤海、室井滋

村上春樹の小説の映画化。神戸に帰省した“僕”(小林薫)は旧友の“鼠”(巻上公一)と再会し、女の子(真行寺君枝)と出会う。小説とは異なる独自の世界を目ざした監督の意欲に応じ、フレッシュに演じている。ミュージシャンの巻上公一や坂田明を起用し、自主映画の看板女優として活躍していた室井滋の劇場映画デビュー作となった。

11月7日(土)14:00『青春の殺人者』
1976年/カラー/ビスタ・サイズ/35mm/132分/製作:今村プロ、綜映社、ATG
監督:長谷川和彦/出演:水谷豊、内田良平、市原悦子、原田美枝子、白川和子、江藤潤、桃井かおり

親殺し事件の実話を下敷きにした中上健次の短編『蛇淫』を原作に、絶望的な青春像を描く。千葉郊外で父からスナック経営を任されている順(水谷豊)の恋人は、店で働く幼なじみのケイ子(原田美枝子)だ。2人を別れさせようとする父(内田良平)と口論のすえ殺してしまった順は、母(市原悦子)に見つかり、破滅に向かって突き進む。

11月8日(日)11:00『PLAYBACK』
2012年/モノクロ/ビスタ・サイズ/35mm/113分/製作:PIGDOM、DECADE
監督:三宅唱/出演:村上淳、渋川清彦、三浦誠己、渡辺真起子、河井青葉

※特別上映※三宅唱監督(『ミスター・ミセス・ミス・ロンリー』トークゲスト)作品。現代においてインディペンデントで作家性の強い作品を送り出すATG的なアプローチを実践した。40歳を手前に人生に行き詰まった映画俳優の再生の物語を描いた異色の青春映画。村上淳の出色の主演と俳優陣のアンサンブルが魅力的。

11月8日(日)14:00『ミスター・ミセス・ミス・ロンリー』
1980年/カラー/ビスタ・サイズ/35mm/139分/製作:市山パースル、ATG
監督:神代辰巳/出演:原田美枝子、宇崎竜童、原田芳雄、名古屋章、草野大悟、天本英世、三國連太郎

当時21歳の原田美枝子が自ら原案・共同脚本・製作・主演を手がけ、独自の存在感を発揮した作品。オカマバーのマスター市雄(宇崎竜童)は、電柱に手錠でつながれた女・千里(原田美枝子)を拾い、奇妙な共同生活を始める。そして15億円強奪を企む三崎(原田芳雄)と3人で、相場師の宗像(三國連太郎)をだまそうとするが……。
※上映後トークショー有り。ゲスト:三宅唱(映画監督)、松井宏(プロデューサー)

11月14日(土)11:00『竜馬暗殺』
1974年/モノクロ/スタンダード/35mm/118分/製作:ATG、映画同人社
監督:黒木和雄/出演:原田芳雄、石橋蓮司、中川梨絵、松田優作、桃井かおり

坂本竜馬の暗殺直前の3日間を描き、学園紛争の内ゲバなどの時代背景が反映された異色の時代劇。佐幕派と勤皇派から狙われる竜馬(原田芳雄)に隠れ家を用意した中岡慎太郎(石橋蓮司)は、自身も竜馬暗殺の任務を負い、三角関係の妙(桃井かおり)に詰問されるが……。原田芳雄が豪快で繊細なアウトローを演じ、従来の竜馬像をくつがえした。

11月14日(土)14:00『ツィゴイネルワイゼン』
1980年/カラー/スタンダード/35mm/145分/製作:シネマ・プラセット
監督:鈴木清順/出演:原田芳雄、大谷直子、藤田敏八、大楠道代、真喜志きさ子、麿赤児、樹木希林

内田百閒の「サラサーテの盤」を原作として、昭和初期を舞台に1枚の奇妙なレコード盤をめぐる2組の男女と1人の女の数奇な物語を描く。青地(藤田敏八)と中砂(原田芳雄)は旅先の宿で小稲(大谷直子)という芸者と出会う。やがて中砂が結婚した相手・園は小稲と瓜二つだったが……。迫真の演技により幻想的で妖艶な世界が展開される。

11月15日(日)11:00『原子力戦争 Lost Love』
1978年/カラー/ビスタ・サイズ/35mm/106分/製作:文化映画プロモーション、ATG
監督:黒木和雄/出演:原田芳雄、風吹ジュン、山口小夜子、佐藤慶、岡田英次

田原総一郎の小説を原作に、原子力発電所をめぐる利権争いを描いたサスペンスドラマ。東北のある港町に失踪した恋人を探しに来たチンピラの坂田(原田芳雄)は、新聞記者・野上(佐藤慶)から原発で何かあったらしいと聞き、10日程前の心中事件について調べるうちに未亡人・明日香(山口小夜子)に出会う。福島第一原発でゲリラ撮影が敢行された。

11月15日(日)14:00『祭りの準備』
1975年/カラー/ビスタ・サイズ/35mm/117分/製作:綜映社、映画同人社、ATG
監督:黒木和雄/出演:江藤潤、馬渕晴子、ハナ肇、浜村純、竹下景子、原田芳雄、桂木梨江

中島丈博の自伝的脚本により地方からの脱出を夢見る青年像を描く。1950年代半ばの高知の漁港で信用金庫に勤める20歳の楯男(江藤潤)は、東京に出て脚本家になることを夢見ている。片思いの涼子(竹下景子)は政治運動に熱心だ。そして隣家のタマミ(桂木梨江)が発狂して帰郷するが……。隣家の利広を演じた原田芳雄が猥雑な人物像を体現。
※上映後トークショー有り。ゲスト:冨永昌敬(映画監督)、松浦祐也(俳優)

11月21日(土)11:00『曽根崎心中』
1978年/カラー/スタンダード/35mm/111分/製作:行動社、木村プロ、ATG
監督:増村保造/出演:梶芽衣子、宇崎竜童、井川比佐志、左幸子、橋本功

近松門左衛門の浄瑠璃を原作として、封建制の中で自我に目覚めた女の誇りと愛を貫き通す町人の意地を描いた時代劇。増村保造監督の唯一のATG作品として、追いつめられた男女の悲劇を凄まじいテンションで演出。梶芽衣子が数多くの賞を受賞した作品であり、ロック・ミュージシャンとして活動していた宇崎竜童の映画初主演作である。

11月21日(土)14:00『TATOO〈刺青〉あり』
1982年/カラー/ビスタ・サイズ/35mm/108分/製作:国際放映、ATG、高橋プロダクション
監督:高橋伴明/出演:宇崎竜童、関根惠子、矢吹二朗、原田芳雄、渡辺美佐子

1979年の銀行強盗事件をモデルに、犯人の生い立ちから事件までの軌跡をたどり、虚栄心の強い小心な青年の破滅的人生を描く。「30歳までにデカイことをしてみせる」と豪語する明夫(宇崎竜童)は、キャバレーのボーイになりナンバーワンの三千代(関根惠子)を口説き落とす。だが、嫌気がさした美千代に逃げられ、焦燥感を募らせていく。

11月22日(日)11:00『サード』
1978年/カラー/ビスタ・サイズ/35mm/102分/製作:幻燈社、ATG
監督:東陽一/出演:永島敏行、吉田次昭、森下愛子、志方亜紀子、島倉千代子、内藤武敏、峰岸徹

寺山修司の脚本により、少年院を舞台に挫折と不屈のバイタリティを描いた青春映画。野球の三塁手だった通称サード(永島敏行)は女子高生売春の客引きをするうち、殺人事件を起こして少年院に入った。単調な日々の中で拠りどころとなるのは、「走ること」だった。高校野球経験のある永島敏行が初主演に起用され、数多くの賞を受賞した。

11月22日(日)14:00『遠雷』
1981年/カラー/スタンダード/35mm/135分/製作:ATG、にっかつ撮影所、ニュー・センチュリー・プロデューサーズ 監督:根岸吉太郎/出演:永島敏行、ジョニー大倉、石田えり、横山リエ、ケーシー高峰、七尾伶子
原作は立松和平の同名小説。宇都宮の近郊農村で都市化の波に揺れる青年の姿を描く。鬱屈した日常を送る満夫(永島敏行)はトマト栽培に励んでいるが、あや子(石田えり)とお見合いした当日にモーテルへ誘った。そして家出した父(ケーシー高峰)が戻り、幼なじみの広次(ジョニー大倉)が人妻と駈け落ちする。監督賞・主演男優賞など多数受賞した作品。

11月23日(月・祝)11:00『ヒポクラテスたち』
1980年/カラー/スタンダード/35mm/127分/製作:シネマハウト、ATG
監督:大森一樹/出演:古尾谷雅人、伊藤蘭、光田昌弘、狩場勉、柄本明、西塚肇、真喜志きさ子、原田芳雄

医大生だった経験を持つ大森一樹監督が、臨床実習を行なう医大最終学年六回生たちの一年間を通じて悩める青春をユーモアたっぷりに描写した群像ドラマ。避妊法の試験は完璧だったが恋人を妊娠させてしまった荻野愛作(古尾谷雅人)は個性豊かな5人の同級生たちと、内科・外科はじめ17の科の実習を経て、モラトリアム期を通過していく。

11月23日(月・祝)14:00『家族ゲーム』
1983年/カラー/スタンダード/35mm/107分/製作:にっかつ撮影所、NCP、ATG
監督:森田芳光/出演:松田優作、伊丹十三、由紀さおり、宮川一朗太、辻田順一、松金よね子、戸川純

アクション映画のスターとして頭角を現していた松田優作が意外な役柄で新境地を見せた、ハードボイルドタッチのホームドラマ。三流大学7年生の吉本(松田優作)は、高校受験を控えた沼田茂之(宮川一郎太)の家庭教師として雇われる。俗物的な沼田夫妻(伊丹十三、由紀さおり)の期待をよそに、吉本は独自のやり方で成果を出すが……。

11月28日(土)11:00『告白的女優論』
1971年/カラー/スタンダード/35mm/124分/製作:現代映画社
監督:吉田喜重/出演:浅丘ルリ子、有馬稲子、岡田茉莉子、木村功、稲野和子、赤座美代子

「女優とは何か?」というテーマをめぐる三者三様のドラマを交錯させて女優論を展開する。映画『告白的女優論』に出演することになった海堂あき(浅丘ルリ子)、伊作万紀子(有馬稲子)一森筐子(岡田茉莉子)の三人の女優それぞれの撮影開始二日前の出来事を描き、秘められた内面が浮き彫りになる三つの物語が同時進行で語られる。

11月28日(土)14:00『黒木太郎の愛と冒険』
1977年/モノクロ/スタンダード/35mm/110分/製作:馬道プロ、ATG
監督:森崎東/出演:田中邦衛、財津一郎、倍賞美津子、伴淳三郎、清川虹子、三國連太郎、緑魔子

松竹を離れた森崎東監督によるフリー第一作。当初から主人公に田中邦衛を念頭に置いて企画され、初の主演映画となった。冒険好きでおせっかいな42歳の映画スタントマン・黒木太郎(田中邦衛)の住む下町では、個性豊かな住民たちが肩寄せあって暮らしている。バイタリティあふれる群像劇を森崎作品の常連俳優らが生き生きと演じる。

11月29日(日)11:00『薔薇の葬列』
1969年/モノクロ/スタンダード/35mm/107分/製作:松本プロダクション、ATG
監督:松本俊夫/出演:ピーター、土屋嘉男、小笠原修、城よしみ、仲村紘一

前衛映画の旗手・松本俊夫の劇映画第一作。オイディプス神話を下敷きに倒錯的な世界をアヴァンギャルドに描く。ゲイ・バー<ジュネ>で働くエディ(ピーター)はオーナーの権田(土屋嘉男)の寵愛を受けるが、雇われママのレダ(小笠原修)は嫉妬に駆られる。評判のゲイ・ボーイだった16歳のピーターが主役に抜擢され、俳優デビューした。

11月29日(日)14:00『ガキ帝国』
監督:井筒和幸/1981年/カラー/ビスタ・サイズ/35mm/116分/製作:プレイガイドジャーナル社、ATG
出演:島田紳助、松本竜介、趙方豪、升毅、夢路いとし、上岡龍太郎

昭和42(1967)年の大阪を舞台に、喧嘩に明け暮れる少年たちを描いた青春映画。少年院帰りのリュウ(島田紳助)は仲間のチャボ(松本竜介)とケン(趙方豪)とともに、二大繁華街を縄張りとするキタの北神同盟とミナミのホープ会に対抗する。地元ゆかりのキャスティングで、威勢のいい大阪弁やコリアンが飛び交うアナーキーな作品。

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2015年11月1日(日)~11月29日(日)まで、
川崎市市民ミュージアムにて開催

2015/10/30/20:02 | トラックバック (0)
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