ニューヨーク、LGBTの若者たちの実話をミュージカルタッチで描く、驚きと感動のエンターテインメント

ニューヨークのブロンクスに暮らす青年・ユリシーズは、父親の死をきっかけに、女性のように美しくなりたいという願望を抑えられずにいた。ある夜、ストリートで出会ったトランスジェンダーたちに、“サタデーチャーチ”へと誘われる。そこはLGBTの人々の憩いの場で、ダンスコンテストの練習場でもあった。学校でも家庭でも孤立していたユリシーズは、初めて心安らぐ居場所と、同じ孤独を抱える仲間たちを見つける。ところが、家族にハイヒールを見つけられ、自分の存在そのものを否定されたユリシーズは、家を飛び出しホームレスになってしまう。街をさまようユリシーズに、人生を変える数々の出来事が待ち受けていた──。

“サタデーチャーチ”とは、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)の人々のために実在する支援プログラムのこと。毎週土曜の夜だけ教会が開放され、食事が振る舞われ、悩みごとの相談にも乗ってくれる。さらに、会場を借りて本格的なダンスコンテストを定期的に開催するなど、決して平穏ではない人生を歩む彼らが生き甲斐を見つけるためのサポートも果たしている。
そんな教会の一つでボランティアを務めていた、プロデューサーで俳優のデイモン・カーダシスが、自身の実体験と綿密なリサーチをもとに脚本を書き上げ、自ら初の長編映画監督に挑んだ。今や社会のムーヴメントはもちろん、アートやカルチャーの世界でも、私たちの未来に関わる重要なメッセージを放つLGBTの人々の真実に迫る、今こそ観るべき感動作が完成した。

新鋭監督の長編映画デビュー作＆新進俳優の初主演作にして
海外映画祭で18の賞にノミネートされ14冠に輝く！
溢れる想いを歌とダンスで魅せる、新しい才能の出現

幾度も開かれたオーディションで、大勢の参加者の中から主人公のユリシーズ役に選ばれたのは、ブロードウェイやTVシリーズに出演していた若手俳優のルカ・カイン。その端正で美しいヴィジュアルで、心の奥底に隠していた本当の想いを、歌とダンスで少しずつ解放していく少年を、観る者の心を惹きつけて離さない繊細さとインパクトで演じきった。”サタデーチャーチ”に集う仲間は、ユリシーズを姉のように思いやるエボニーをMJ・ロドリゲス、チャーミングだが芯は強いディジョンをインドゥヤ・ムーアと、トランスジェンダー俳優が演じている。
全米公開当時は、初監督、初主演と、スタッフ、キャスト共に全く無名だったにもかかわらず、いきなり映画サイトRotten Tomatoesで92%(2018.11.1現在)をたたき出し、様々な映画祭で数々の賞に輝いた。同時にカーダシス監督の才能も絶賛され、『シング・ストリート 未来へのうた』のジョン・カーニー監督の登場を思い出させるという声も高まっている。
熱狂の輪はキャストたちの評価も高騰させ、大ヒットTVシリーズ「Glee」のクリエイターであるライアン・マーフィーが新たに手掛けるTVシリーズ「Pose／ポーズ」の主役にMJ・ロドリゲスが、その共演にインドゥヤ・ムーアが大抜擢され、今最も話題の存在となった。
主人公と仲間たち、そして家族の想いが重なりあう時、言葉では伝えきれない熱い感情が、歌やダンスとなって溢れ出す。夢を探し追い求める全ての観客の心に、勇気と感動を刻む魂のエンターテインメント！