新作情報
ゆうばりファンタスティック映画祭 フォーラムシアター部門招待作品

哀憑歌~CHI-MANAKO

2008年3月22日~4月11日、
シネマアートン下北沢にてレイトショー公開!

INTRODUCTION

日本映画に新旋風-「アニマル・パニック・ホラー」の傑作出現!

哀憑歌1つて、日本映画界にこのようなジャンルの作品があっただろうか?-「動物モノ」×「怨念」×「社会メッセージ」!
 単なる動物パニック映画でもない、単なる祟りのホラー映画でもない、単なる社会風刺の効いたブラックなテーマを扱ったわけでもない新感覚エンターテインメント。喋れぬはずの動物たちが人間社会に恨みを抱え、夜な夜なとり憑くのだ。一見「平和や温和の象徴」の動物が突如襲って来る「意表」、これが『哀憑歌~CHI-MANAKO』の醍醐味である。

分の身の回りに起こる妄想ともつかない恐怖、予想だにしない動物たちの「祟り」が忍び寄る不気味さ、あり得ぬ動物の襲撃を誰も信じぬ孤独感、非日常と現実の垣根が取り払われる瞬間、――現代社会の歪みが産んだ「負の寓話」を描く傑作がまさに出現した。そして、その「物質社会の現代の歪みへの警鐘」をモチーフに負の連鎖が連なって行く『哀憑歌』シリーズの華々しい第1弾なのである。

のGPミュージアムソフトが送る新機軸のシリーズの原案・脚本・監督の任に当たるのは、本作が劇場用長編映画デビューとなる金丸雄一。新藤兼人・降旗康男・三池崇史・中野裕之・すずきじゅんいち監督らの巨匠・鬼才監督に師事し助監督を十数年務めて来た映画界の叩き上げである。男性アイドルグループ・V6結成11周年記念スペシャルDVD「それぞれの空Drama Short Clip」(06)で監督デビューし、TOYOTA Isis(アイシス)WEB-CM『ルッキン・フォー』でも好評を博し、本作が満を持しての長編初監督作となった。
タッグを組むカメラマンは、『蝉しぐれ』で第29回日本アカデミー撮影賞に輝く釘宮慎治。奇怪な現代の寓話と非現実に引きずり込まれる女性の心理描写を細やかかつ大胆に見事に切り取っている。旋律を見事に書き上げたのは、行定勲監督とのタッグも多い音楽担当のMOKU。映画・CM・テレビから自身の楽曲活動まで多岐に渡る活躍を見せるミュージシャンである。また、本作の冒頭を飾るアヴァン・タイトルには、若き天才画家・更科あかねが本シリーズのために書き下ろした抽象絵画がふんだんに使われ、観客を異空間に見事に誘う。シリーズの特殊造型を日本映画界屈指の松井祐一(『キル・ビル』、『呪怨』シリーズ、『妖怪大戦争』ほか)が担当するのも見ものである。

日本アカデミー賞女優・田畑智子の新たなる開眼

哀憑歌2人公のホステス・美咲を務めるのは、NHK朝の連続テレビ小説ヒロイン出身にして、崔洋一監督『血と骨』で第28回(2004年度) 日本アカデミー賞優秀助演女優賞、同作と山田洋次監督『隠し剣 鬼の爪』で第59回毎日映画コンクール助演女優賞を受賞した、日本映画界が誇る若手屈指の演技派女優・田畑智子。
その田畑が今までの明るく親しみやすいキャラクターを一掃、高飛車でプライドの高い女を見事演じ切り、新境地を開拓している。まさに「新生・田畑智子」開眼である。

また、主人公の彼氏・健哉役には、「轟轟戦隊ボウケンジャー」のボウケンシルバーで一昨年ブレイクした、期待の星・出合正幸。ライバルのホステス役には、本作でワンギャルから華麗なる女優への転進に成功した益子梨恵。主人公・美咲との板ばさみに苦悩する友人ホステス・友里役には、「ウルトラマンメビウス」でお茶の間を席巻した石川紗綾が配してある。

一度観たら止められない
「チェイン・ストーリー&チェイン・キャスティング」

本映画の新分野「アニマル・パニック・ホラー」、その現代社会の歪みが産んだ寓話が互いにクロスオーバーして行くのが『哀憑歌』シリーズのもう一つの醍醐味である。その第1弾の『哀憑歌~CHI-MANAKO』には、第2・第3弾の登場人物も出て来ては去って行く。思わぬところですれ違う交差する登場人物たち、そして接する人間によって接する場所によって思わぬ側面を見せるキャラクターたち-その人間社会の縮図のような様に、観客は夢想に陥り自由に物語を頭の中で紡ぎ出す。まさに「一粒で二度三度美味しい」作りとなっているのである。『哀憑歌』シリーズは、一度観たら見続けねばならなくなる、そして、何度でも観たくなる新機軸のハイブリット・動物ホラーなのである。
 第1弾の本作では、今後のシリーズ展開で出て来る豪華俳優陣が名を連ねる。日本映画の誇る個性派・峰岸徹・池内博之、戸田菜穂らから、実力派の根岸季衣・山田辰夫・石井愃一・水上竜士が脇を固めている。三部作のメインキャストなる木下あゆ美・小松千春・虎牙光揮らが、本作でクロスオーバーしていく様も見所である。

Story

哀憑歌3オン街に華麗に咲く女・八重樫美咲(田畑智子)。夜の街を闊歩するホステス・美咲は店では一番人気の売れっ子だけに毎夜毎夜のアフター三昧。帰宅の途につくのは、いつも夜明け前である。
夜の水商売の世界でチヤホヤされている美咲にとって、男なんて「金・モノ・ご馳走を貰える」利用するだけの存在である。常連客も笑顔を振りまけばいくらでも金を注ぎ込んで来る。表の笑顔とは裏腹に、「貰いモン」人生を標榜する美咲は、「最高級品」以外は眼中に無い。今日も常連に貰ったプレゼントが半端な高級な程度の品だったので、さっさとゴミ箱に放り込む始末。
こんな「貰いモン」人生の美咲だが、もう一つ別の側面、「拾いモン」人生があった。実は美咲には同棲の彼氏・健哉(出合正幸)がいる。いつかは売れることを夢見るストリート・ミュージシャンである。いつもイライラをぶつけてしまうのだが、物欲にまみれた世界で生きる美咲にとっては、唯一本音をさらけ出せる存在なのかもしれない。
美咲にとっては、健哉の気負いの無さと毎日のバスタイムがくつろぎの場。毎晩毎晩、最高級化粧品のシャンプー・石鹸類でシャワーを浴び、日中はそれを買い求めるのが美咲の一番の趣味。日課のように最高の化粧品を探し求めては、日課のように使う。その欲望は「あぶく」のように、ただただひたすらに垂れ流されて行くのだ。
ある夜、常連客の神埼(永倉大輔)にアフターの後、送ってもらう美咲。神崎の執拗なアプローチを軽やかに断り、途中であるにもかかわらず車を降りてしまう。自宅までの暗い夜道をハイヒールの音高らかに闊歩して行く美咲。と、そこで一匹のウサギと出くわす-
「拾いモンと貰いモン」というのが美咲の生き方。思わず「ウサギ」に興味を持ってしまった美咲-それが思わぬ方向に導き込むのだ。

男をむげにして逞しく夜の街を闊歩する美咲。その美咲の悲劇の序章がいよいよ幕を開ける。

Cast/Staff Profile
主演:田畑 智子
 1980年京都生まれ。1992年、相米慎二監督「お引越し」でデビュー。同作品にて毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞はじめ様々な賞を受賞。その後、久世光彦演出の作品で着実なキャリアを積み重ね、2000年にNHK朝の連続テレビ小説「私の青空」でヒロインを演じ、全国的に知名度を高める。 近年の女優としての活躍は目覚しく、2004年には大河ドラマ『新選組!』で近藤勇の妻・つねを好演、映画では崔洋一監督『血と骨』でビートたけしの娘役をつとめ、高い評価を受け、山田洋次監督の『隠し剣 鬼の爪』では、永瀬正敏の親友役の吉岡秀隆の妻役を好演した。 この二作にて第28回(2004年度) 日本アカデミー賞優秀助演女優賞、第59回毎日映画コンクール女優助演賞を受賞した。5月には、内田けんじ監督『アフタースクール』の公開が控えている。日本映画界若手屈指の演技派である。
監督・脚本:金丸 雄一
1970年東京生まれ。開成高校卒業後の早稲田大学在学中に外国映画の配給補助でチラシ配りをしていて すずきじゅんいち監督と出会い制作進行として映画界入り。その後、大学を中退(除籍)し助監督に転進し、様々な映画・テレビ・CM・PV・教育映画の製作現場に携わる。主に20代を東映東京撮影所や近代映画協会、旧三船プロ系の撮影現場で過ごし、新藤兼人・降旗康男・中野裕之・三池崇史・飯田譲二らの巨匠・鬼才監督に助監督として師事する。また、幾本もの香港映画や韓国映画にも演出部として参加(韓国映画『力道山』など)し現場を牽引して来た。 監督デビューは、ジャニーズの男性アイドルグループ・V6のデビュー11周年記念スペシャルDVD『それぞれの空Drama Storyt Clip』(2006年)。本作『哀憑歌~CHI-MANKO~』が劇場用長編映画デビューとなる。ほかCMではTOYOTA Isis(アイシス)WEB-CM『ルッキン・フォー』(出演:菅野美穂・椎名桔平)の演出も手がけている。 撮影の 釘宮慎治とは、デビュー以来タッグを結成し、新作『Baby’s Breath~ママになろうよ~』でも組んでいる。
撮影:釘宮 慎治
1963年生まれ。名キャメラマン安藤庄平、前田米造らの助手を経て、映画『蝉しぐれ』(黒土三男監督)にて劇場公開作デビュー。同作品にて第29回日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞。 映画『無花果の顔』(桃井かおり監督)、『対岸の彼女』(平山秀幸監督)、『ベルナのしっぽ』(山口晃二監督)ほか『MEAT BALL MACHINE』(山口雄大監督)『ホーリーランド』(金子修介総監督、佐藤太監督)などの撮影を担当。近作には、今年1月公開の『子猫の涙』(森岡利行監督)がある。今最も期待される新進気鋭のキャメラマンである。
C R E D I T

製作:コンセプト・フィルム/GPミュージアムソフト 製作協力:メディア・ワークス/ジャパニメーション
制作:ケイズ・ファクトリー/ダックウィード

営業統括:小林正人 企画:佐藤博彦/山本ほうゆう プロデューサー:崎本志穂/辰己佳太/林田昌爵
原案:金丸雄一/釘宮慎治 脚本:金丸雄一/谷口純一郎 アシスタントプロデューサー:六本木冬樹
ポストプロダクション・プロデューサー:加藤幸太 CGIプロデューサー:平興史 キャスティング:金砺賢児

監督:金丸雄一
撮影:釘宮慎治 照明:舘野秀樹 録音:山田幸治 整音:矢野正人
美術:津留啓亮 CGIディレクター:永見康明 音楽:MOKU 特殊造型:松井祐一
題字・アバンアート:更科あかね 助監督:甲斐聖太郎 製作担当:土田守洋 宣伝担当:宮武孝至

出演:田畑 智子,益子梨恵,出合正幸,石川紗彩,永倉大輔,街田しおん,剛州,辰己佳太,
蟹江一平,町田政則,山本修,水上竜士,小松千春,吉野紗香,池内博之(友情出演),
石井愃一(友情出演),山田辰夫,戸田菜穂,根岸季衣,峰岸徹

配給:ダックウィード 劇場:シネマアートン下北沢
上映フォーマット:HD CAM 24P/HD CAM 59.94p/Digital BETACAM /DVCAM
2008年製作 85分

2008年3月22日~4月11日、
シネマアートン下北沢にてレイトショー公開!

血と骨 コレクターズ・エディション
血と骨
コレクターズ・エディション

おすすめ度:おすすめ度3.5
出演:田畑智子
隠し剣 鬼の爪
隠し剣 鬼の爪
おすすめ度:おすすめ度4.0
出演:田畑智子
轟轟戦隊ボウケンジャー THE MOVIE 最強のプレシャス 特別限定版
轟轟戦隊ボウケンジャー THE MOVIE
最強のプレシャス 特別限定版

おすすめ度:おすすめ度4.0
出演:出合正幸

「血と骨」クロスレビュー(鮫島サメ子・膳場岳人・百恵紳之・仙道勇人)

2008/02/29/20:04 | トラックバック (0)
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