インタビュー
坂本欣弘監督/『もみの家』

坂本 欣弘 (監督)
映画『もみの家』について【1/3】

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新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国大ヒット上映中!

『真白の恋』で鮮烈なデビューを果たした坂本欣弘監督の第2作『もみの家』が、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開中だ。『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』で数々の新人賞を獲得し、映画やドラマへの出演が続く南沙良が主演を務め、富山県の自立支援施設「もみの家」を舞台に、不登校の少女・彩花が農作業や人々とのふれあいを通して少しずつ成長していく様子を丁寧に描く。緒形直人、田中美里、中村蒼、渡辺真起子、佐々木すみ江ら実力派俳優が脇を固め、富山の雄大な自然とともに主人公をあたたかく見守っていく。そんな本作の公開を前に、富山在住の坂本欣弘監督にSkype取材を行い、作品について語っていただいた。 (取材:深谷直子)
坂本 欣弘 1986年生まれ、富山県出身。大学在学中に、映画監督の岩井俊二が主宰するplay worksにシナリオの陪審員として参加。その後、冨樫森や呉美保らのもとで助監督として活動。11年より映像制作会社を立ち上げ、富山と東京を拠点にCM、PV、VP、テレビ番組などの制作を行う。デビュー作『真白の恋』(17)で、主人公・真白のつたない恋心の機微を自身の出身地・富山県の美しい風景と共に丹念に映し出し、第32回高崎 映画祭新進監督グランプリ、なら国際映画祭や福井映画祭で観客賞を受賞など、国内映画祭、映画ファンの心を鷲掴みにした。本作もまた、富山県でのオールロケを敢行し実際に1年をかけて撮影、少女の心の成 長を描く物語を作り上げた。
STORY 心に不安を抱えた若者を受け入れる[もみの家]に16歳の彩花がやってきた。不登校になって半年、心配する母親に促され俯きながらやってきた彩花を、もみの家を主宰する泰利は笑顔で招き入れる。慣れない環境に戸惑いながらも、周囲に暮らす人々との出会いや豊かな自然、日々過ごす穏やかな時間が、彩花の心を少しずつ満たしてゆく――。
『もみの家』画像 『もみの家』場面画像1 『もみの家』場面画像2
――『真白の恋』(17)に続く坂本監督の第2作『もみの家』は、富山県を舞台に1年をかけて少女の成長を追う、オリジナル脚本の力作になりました。どういういきさつで作ったものなんですか?

坂本 前作を撮ったあと、「次に何を撮ろうかな?」と富山が舞台の本を探している中で、乃南アサさんの『ドラマチック チルドレンamazonリンク:『ドラマチック チルドレン(新潮文庫)  Kindle版 』』というドキュメンタリーを手に取って読みました。それは民間自立支援施設の話なんですが、90年代の設定で、登場人物が金髪のヤンキーで、シンナーをやっていて……というもので、このままの内容では現代の物語としては映画にできないなと思い、舞台となった施設に行ってみました。そこで現代の引きこもりの子たちと会って、施設を運営する人たちに話を聞いていくうちに、その取り組みをいいなと感じ、これだったら映画になるんじゃないか?と企画をしたのがいきさつです。

――「もみの家」のモデルとなった「はぐれ雲」という施設も、農作業を通して子供たちの自立支援をしているんですか?

坂本 そうです。それこそ土を改良して田んぼを作ることからやっていて、農業にしっかり向き合い、映画の中のもみの家よりもずっと専門的なことをしているイメージです。土に触れて穀物を採って……、土に触れることの大事さを取材してますますいいなあと思い、どうしても映画に撮りたいなと思いました。

――脚本は前作に引き続き北川亜矢子さんが手がけていますが、どんなやり取りをしましたか?

坂本 春夏秋冬、田植えから収穫までを撮りたいということ、土を通していろんな人と会っていく話にしたいという話をしました。3部構成の話がいいんじゃないかと考えていて、最初は南沙良さん演じる主人公の彩花と中村蒼くん演じる寮生とのドラマ、次に佐々木すみ江さん演じるご近所さんとの話があって、最後にもみの家の話を、その共通点として彩花の家族の話をからめながら描くというザックリとした構成案を北川さんに投げて書いてもらいました。

――主人公を16歳の女の子にするというのも監督の案ですか?

坂本 そうですね。中学生は違うなと思って、高校1年生がちょうどいいんじゃないかと。女の子にしたのは、今回の話は男の子だと難しい部分が出てくるなと思ったので。僕がはぐれ雲を取材してきた中で、男の子の場合は家庭内暴力をしていたとか尖った子が多かったんです。これを映画とするともみの家の話ではなくなるなと思い、少しマイルドに描きやすい方法を取ったところがありますね。

――南沙良さんの彩花になりきった演技が素晴らしかったです。最初心をかたくなに閉ざしたようなところから、徐々に解けていく様子を繊細に演じていました。

坂本 16歳の女の子を主人公とすることが決まったとき、同じ年齢の女優がいいなと思って、16歳、もしくは15歳で探しました。三島有紀子監督の『幼な子われらに生まれ amazonリンク:『【Amazon.co.jp限定】幼な子われらに生まれ DVD(L盤ビジュアルシート付き) 』』(17)が、僕はその年のベスト5に入れるぐらい大好きだったんですけど、その作品で「すごくいい女優さんがいるな」と思って見ていたのが南さんでした。彩花という役にピッタリで、オファーを出した感じですね。そのあと『志乃ちゃんは自分の名前が言えない amazonリンク:『志乃ちゃんは自分の名前が言えない [Blu-ray] 』』(17)を観て、あらためていいなと思いました。この映画は1年かけて撮影するので、青春真っ只中のすごく大事な1年を映画のために使ってもらうことになるんですが、南さんとマネージャーさんに「悪いようにはしません」と言って出てもらいました(笑)。

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もみの家 (2020年/日本/105分/5.1ch/シネスコサイズ/カラー/デジタル)
出演:南 沙良,緒形直人,田中美里,中村 蒼,渡辺真起子,二階堂 智,菅原大吉,佐々木すみ江
監督:坂本欣弘 脚本:北川亜矢子 音楽:未知瑠 主題歌:羊毛とおはな 「明日は、」(LD&K)
製作:映画「もみの家」製作委員会 制作プロダクション:コトリ 配給:ビターズ・エンド
© 「もみの家」製作委員会
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2020/03/24/13:51 | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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