新作情報

掌の小説

第22回東京国際映画祭 日本映画・ある視点部門正式出品作品
山形国際ムービーフェスティバル2009招待作品

3月27日(土)より、ユーロスペースにて
モーニング&レイトショー他全国順次公開!!

INTRODUCTION

日本文学の最高峰!!
川端康成原作「掌の小説」より短編6作品を映像化!

世界に誇る川端文学を、新進気鋭の四人の監督が綴る、
美しくもエロティシズム溢れる崇高な映像詩集

『掌の小説/第4話「不死」』
第4話『不死』
宰治、松本清張が昨年生誕 100年を迎え、太宰治作品の「人間失格」や松本清張作品の「ゼロの焦点」などの映画化が相次いでいる。まさに文芸ブームとも言える今年、このブームの中誰も手掛けていない、世界中で愛される日本文学作家、川端康成原作作品を映画化!
世界中で翻訳され、日本人初のノーベル文学賞を受賞した今も読みつがれる日本文学の最高峰“川端康成”。40年余りにわたり書き記し、川端文学の集大成ともいえる、122篇もの珠玉の作品が収められた「掌の小説」より「笑わぬ男」、「死面(デスマスク)」、「有難う」、「朝の爪」、「日本人アンナ」、「不死」をトリノ国際映画祭での受賞経歴を持つ坪川拓史、オースティン映画祭での受賞経歴を持つ三宅伸行、初の劇場長編作品『アコークロー』で話題を呼んだ岸本司、川嶋あいのライブドキュメンタリーを手がけた高橋雄弥といった、世界各国より評価の高い新進気鋭の四人の監督が日本を彩る【桜】を共通テーマとしてオムニバス形式で綴る。「風景」「風土」といった古来より伝えられてきた日本の美、懐かしさや居心地の良さ、におい立つようなフェティシズム。女性描写を美しく繊細に描く川端康成の妖艶なまでに美しい日本純文学の世界を映し出している。映画版『掌の小説』の特筆すべき大きな特徴は、“ただ短編を並べただけのオムニバス映画”ではなく、“それぞれの短編作品がすこしずつリンクしあい、一本の映画のように語られていく”というスタイルをとっていることが挙げられる。多くのオムニバス映画が陥る“短編の寄せ集め”にならぬよう、4人の監督達は綿密な打ち合わせを行いながらシナリオを執筆。その結果、オムニバスでありながら、一つの世界を創り出すことに成功している。
映画全体を貫くテーマとして据えた【桜】という共通のモチーフを軸に、ただ形だけの面白さでリンクさせるのではなく、何度見ても新たな発見がある楽しさと、人と人との心のつながりを感じさせる深さを持った作品に仕上げられている。
出演は、映画・ドラマ等で幅広い演技に定評のある吹越満、映画『リンダ リンダ リンダ』で第29回山路ふみ子新人女優賞を受賞した香椎由宇、NHK連続テレビ小説「純情きらり」で注目を集め、幅広い世代から人気を得ている福士誠治に加え、長谷川朝晴、中村麻美、菜葉菜、小松政夫、森下哲夫など豪華絢爛。残念ながら昨年 12月24日に他界した、いぶし銀のベテラン俳優・奥村公延の遺作となった。和を基調としたサウンドを得意とする5人組バンドKagrra,が本作品のために書き下ろした主題歌「四季」が本作品に華を添えている。

Story

第1話『笑わぬ男』『掌の小説/第1話「笑わぬ男」』 ( 原作:「笑わぬ男」「死面(デスマスク)」
出演:吹越満,夏生ゆうな,コージー冨田 )

路地裏のアパートにある若い夫婦が暮らしていた。夫は売れない作家。病の床に臥している妻は自分の死期が近いとを感じているのか、 夜毎「足が淋しい」と呟きその細くなった白い足を擦らせていた。 「桜が見たい」という妻のために男は桜が咲き誇る裏山へと向かう。

監督:岸本 司
1968年生まれ。東京映像芸術学院在学中に映画『パイナップル・ツアーズ』 (92)の助監督に就く。93年『エイジリズム』が林海象カップでグランプリを受賞。95年には第 4回日本新人シナリオ新人賞で『空に想う』が奨励賞を受賞。06年に『忘却の楽園』 (脚本・監督・編集)を発表。07年の夏には、初の劇場長編作品『アコークロー』が全国で公開され、沖縄では動員記録を塗り替えるなど、各地で話題に。現在は山田優樹が原作・脚本の劇場映画の2 作目を準備中。

第2話『有難う』『掌の小説/第2話「有難う」』 ( 原作:「有難う」「朝の爪」 出演:寉岡萌希,中村麻美,星ようこ )

私婦として生きている菊子は毎晩違う男と枕を並べながら、いつも故郷で出会った、今はもう逢う事の無いある青年の事を思いかえす。青年は、乗り合いのバスの運転手で、(ありがとさん)と呼ばれている青年だった。道すがら、バスの中から、馬車にも大八車にも馬にでも「ありがとう」と声をかける(ありがとさん)。菊子はまだ幼い時分、この(ありがとさん)のバスに揺られ町へ売られて来たのだった。ちょうど、桜の咲きほこる季節に。

監督:三宅伸行
同志社大学卒業後、広告代理店勤務を経て、映画監督を志し渡米。ニューヨーク市立大学院映画学科にて2年間映画制作を学ぶ。卒業制作の『ASLEEP』ではシティービジョンズニューヨークにて優秀賞を受賞。卒業後カメラマンとして仕事を続けながら監督した『116』は、パームスプリング映画祭などで入賞。
2006年の短編『遺影』は、小津安二郎記念蓼科高原映画祭や、山形国際ムービーフェスティバル(YMF)で受賞。YMFからスカラシップを受けて制作した初の長編作品『Lost& Found』は、オースティン映画祭にてグランプリに輝いた。

第3話『日本人アンナ』『掌の小説/第3話「日本人アンナ」』 ( 原作: 「日本人アンナ」 出演:福士誠治,清宮リザ,菜葉菜 )

ある寒い日、ロシア人の少女・アンナに財布を掏られてしまう。アンナは毎晩街の映画館でロシアの歌を歌っている。
可憐なアンナに魅せられた私は、彼女の暮らす木賃宿をつきとめ、隣の部屋へ通い、夜な夜な襖の奥からアンナの姿を覗いていた。そんな夜が幾日か続いたある朝、アンナは町から忽然と姿を消す。翌年の春、満開の桜の下でアンナに良く似た美しい少女と出会い..

監督 :坪川拓史
1972年北海道生まれ。監督、俳優、アコーディオン奏者
舞台俳優やアコーディオン奏者として活動するかたわら、1995年に 8mm映画『12月の三輪車』を制作。1996年に、長編第1 作目『美式天然』(吉田日出子・高木均)の制作を開始。9年という長い歳月をかけ、2005年に完成したこの作品で、「第 23 回トリノ国際映画祭」の長編コンペティション部門に招かれ、「グランプリ(最優秀作品賞)」と「ベストオーディエンス賞(最優秀観客賞)」をW受賞という日本人初の快挙を成し遂げる。その後も世界各国の国際映画祭に招かれ高い評価を得る。2007年、自身の脚本による長編第2 作目『アリア』が完成。世界各国 15 か所を超す国際映画祭に招待され、フランスKINOTAYO映画祭において「Grand Prix du Public(最優秀観客賞)」を受賞。カザフスタンでは「中央アジア映画連盟」より最優秀作品に選出される。新作が期待されるアジアの新人監督の一人として、今後の活躍が期待されている。本作『掌の小説』では、初となるプロデュースも兼ねる。

第4話『不死』『掌の小説/第4話「不死」』 ( 原作:「不死」 出演:奥村公延,香椎由宇 )

来る日も来る日も同じ木の下で凧をあげ続ける新太郎。
ある日、街の雑踏の中に今は亡きかつての恋人・みさ子の姿を見つける。二人は手を取り合い桜の木へと歩き始める。そこはかつてみさ子が亡くなった場所だった。ようやく恋人に再会することが出来た新太郎は、満開の桜の木の下で凧をあげる。

監督:高橋雄弥
1978年宮城県生まれ。映像専門学校在学中から、映画、テレビ、PV、CM など様々な制作を経験その後、テレビマンユニオンにてドキュメンタリー特番に3年ほど関わる。2003年からフリーのディレクターとして様々な作品を制作しつつ、助監督として多くの映画制作に参加。
2004年に歌手・川嶋あいと出合い、以後オフィシャルカメラマンとして全国各地で行われた 1000 回ライブを追いかける。2005年、その映像をもとに初劇場公開作品となる長編ドキュメンタリー映画『最後の言葉 dear beloved』を発表。 歌手・川嶋あいの活躍と 1000 回以上に渡るライブ活動を収めるため、使用したテープの本数は数百本。細かい取材により貴重な映像を作り上げると、全国 15か所で上映され、多くの話題を集めた。ドキュメンタリー出身ならではのリアリズムのある映像は多岐に渡る活動にも生かされ、現在も映画制作だけでなく、様々な分野の映像を精力的に制作している。

C R E D I T

【キャスト】
吹越満 夏生ゆうな/寉岡萌希 中村麻美 長谷川朝晴/福士誠治 清宮リザ 菜葉菜/香椎由宇 奥村公延
小松政夫 コージー冨田 星ようこ 森下哲夫 内田春菊 内田紳一郎 有川マコト 三浦佳子

【スタッフ】
原作:川端康成(新潮文庫) 監督:坪川拓史,三宅伸行,岸本司,高橋雄弥
プロデューサー:浅野博貴,坪川拓史,小林洋一 撮影:板垣幸秀,八重樫肇春 照明:田中利夫
録音:山方浩 美術:太田喜久夫,井上心平 衣装:宮本まさ江 メイク:清水ちえこ 特機:枡井正美
音楽:関島岳郎 制作:T-artist 主題歌:「四季」Kagrra,(KINGRECOREDS)

2010年/日本/80 分/カラー&モノクロ/35mm/ステレオ
製作:「掌の小説」製作委員会 配給:エースデュース 配給協力:グアパ・グアポ
(C)「掌の小説」製作委員会
http://www.tenohira-kawabata.com/

3月27日(土)より、ユーロスペースにて
モーニング&レイトショー他全国順次公開!!

掌の小説 (新潮文庫) (文庫) 掌の小説 (文庫)
2010/03/06/20:58 | トラックバック (0)
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