映画祭情報&レポート

第23回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭

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2014年7月12日(土)~21日(月祝)まで
ユーロスペース/スパイラルホールにて開催

今年で23回目を迎える「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」が、7月12日(土)より渋谷・ユーロスペースと青山・スパイラルホールにて開催される。「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」は、国内外から選出されたセクシュアル・マイノリティをテーマにした最新作を上映する映画祭で、上映作品の多くが日本初公開作品となるなるだけでなく、期間中には豪華DJ/パフォーマーを迎えたパーティーや朗読劇など、コラボイベントが満載の賑やかな映画祭となっている。
今年のプログラムでは、昨年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞し、「カイエ・デュ・シネマ」誌で年間1位に輝いた「湖の見知らぬ男」に注目したい。更に、トランスジェンダー、親子問題、思春期の性についての葛藤を描き、サンダンス映画祭監督賞を獲得した「52 チューズデイ」など、世界的に高い評価を得ている作品も目白押しだ。また、日本からは田尻裕司監督の『こっぱみじん』が全国公開に先駆けて上映される。なお、「ヴァギナ・ウルフなんかこわくない」のアナ・マルガリータ・アルベロ監督の来日も決定している。
レズビアン・ゲイ映画に馴染みがない人もこの機会に是非会場に足を運んでみて欲しい。

上映タイトル一覧
★上映日時:7月12日(土)21:10/7月19日(土)11:30~

『ハワイ』( 監督:マルコ・ベルヘール/2013年/アルゼンチン/102分 )

『ハワイ』身寄りを亡くしたマルティンは、幼い頃を過ごした街で偶然幼なじみのエウヘニオと出会い、家の修理を手伝うことになる。夏を共に過ごしながら、まるで子供に戻ったかのように射的や川での水遊びに興じる二人。マルティンが野宿していることを知ったエウヘニオは部屋を貸すことになり、二人はさらに互いを意識するようになる。輝く太陽の下で徐々に変化する幼なじみ同士の関係を、濃密かつ丁寧に描き出したエロティックな一作。
★上映日時:7月13日(日)21:10/7月19日(土)18:40

『アビーと秘密の部屋』( 監督:ステイシー・パッソン/2013年/アメリカ/96分 )

『アビーと秘密の部屋』アビーはニューヨーク郊外で裕福に暮らす主婦。家事と子育てに追われ、多忙な弁護士の妻とは夜の営みもおろそか。そんな刺激のない毎日に嫌気がさしたアビーは、マンハッタンにセカンドハウスを購入し、女性相手の高級娼婦の仕事を始める。新しい自分に目覚めた彼女は、危険なダブルライフにのめり込んでいくが…。『GO fish』の監督ローズ・トローシュがプロデュースを手がけた、セクシーで挑発的なドラマ。
★上映日時:7月14日(月)21:10/7月18日(金)20:00

『G.B.F.』( 監督:ダレン・スタイン/2013年/アメリカ/98分 )

『G.B.F.』タナーとブレントはクローゼット・ゲイの冴えない高校生。ブレントはカミングアウトして学校の女王たちのG.B.F.(ゲイ友)になることを企むが、タナーが先にアウティングされてしまい、女王たちによるタナー争奪戦が勃発!突然スポットライトを浴びたタナーにブレントは嫉妬を隠しきれず、二人の仲は険悪に…。タナーは人気と友情どちらを選ぶのか?『ハード・キャンディ』のダレン・スタイン監督が贈る、とびきりポップな学園コメディ。
★上映日時:7月16日(水)21:10/7月20日(日)21:00

『フリー・フォール』( 監督:ステファン・ラカント/2013年/ドイツ/100分 )

『フリー・フォール』警官としてのキャリアは有望、長年の恋人ベッティーナは妊娠中、マークの人生は順調そのものだった。警察のトレーニング・キャンプでカイに出会うまでは…。ジョギングをしながらカイと友情を育むうちに、自らの抑えきれない欲望に気づくマーク。やがて彼はベッティーナに隠れてカイと密会するようになり、コントロールを失っていく。ドイツ版『ブロークバック・マウンテン』の呼び声も高い、激しくはかない愛の物語。
★上映日時:7月17日(木)21:00/7月21日(月祝)13:55

『湖の見知らぬ男』( 監督:アラン・ギロディー/2013年/フランス/100分 )

『湖の見知らぬ男』男たちが集う湖のほとりのハッテン場で、フランクはミシェルと出会う。魅惑的なミシェルに惹かれていくフランク。そんな時、フランクはある殺人事件を目撃する。ミシェルが犯人なのでは…という不安を抱えながらも、フランクは自らの欲望を抑えられなくなっていく。2013年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞受賞。フランスの権威ある映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」の2013年映画ベスト10 で第1 位に輝いた。
★上映日時:7月18日(金)21:10

『こっぱみじん』( 監督:田尻裕司/2013年/日本/88分 )

『こっぱみじん』©冒険王20歳の美容師・楓は目標もなく、彼氏とも惰性で付き合っている。ある日、初恋の相手で幼なじみの拓也が6年ぶりに街に帰ってきた。あたたかく励ましてくれる拓也に、楓は再び惹かれていく。楓の兄・隆太とその婚約者・有希と、4 人での楽しい日々が続く。しかし有希の妊娠が別の男性の子供だとわかり、我を忘れて怒る拓也。楓は拓也の兄への想いを知ってしまい…。一途な“好き”がストレートにぶつかり合う物語。
7月26日より、新宿K's cinema ほか全国順次ロードショー
★上映日時:7月19日(土)13:50/7月20日(日)18:45

『ヴァギナ・ウルフなんかこわくない』( 監督:アナ・マルガリータ・アルベロ/2013年/アメリカ/85分 )

『ヴァギナ・ウルフなんかこわくない』仕事も恋人もなく友人のガレージに居候している映画監督のアナ。うだつの上がらない人生にウンザリした彼女は、40歳の誕生日を機にエドワード・オールビーのカルト古典『バージニア・ウルフなんかこわくない』のレズビアン版映画を作ることを決意する。ドラマ『L の世界』でおなじみのグィネヴィア・ターナーとジャニナ・ガヴァンカーの出演も見どころ。アナ・マルガリータ・アルベロ監督の半自伝的なロマンティック・コメディ。
★上映日時:7月19日(土)16:10/7月20日(日)13:55

『アゲンスト8』( 監督:ベン・コトナー&ライアン・ホワイト/2013年/アメリカ/112分 )

『アゲンスト8』2008年11月、カリフォルニア州で結婚を男女間に限定する州憲法修正案「提案8 号」が通過し、一度は合法とされた同性婚が再び禁止されることに。この「提案8 号」が人権侵害であるとして州を提訴したのが二組の同性カップル。ブッシュ対ゴアの大統領選では敵同士だった弁護士テッド・オルソンとデヴィッド・ボイスを味方につけ、彼らはかつてない闘いに挑む。2014年サンダンス映画祭監督賞(米国ドキュメンタリー部門)受賞。
★上映日時:7月19日(土)20:50/7月21日(月祝)11:30

『52 チューズデイ』( 監督:ソフィー・ハイド/2014年/オーストラリア/109分 )

『52 チューズデイ』16歳のビリーはちょっとマセた高校生。ある日、ビリーは一緒に暮らしていた母親から「男性になりたい」と告げられる。母親のホルモン治療の間、ビリーは父親と暮らし、毎週火曜日に母親を訪ねることに。しかし、治療中の母親が不安定になるにつれ、ビリーは自分の性とも向き合うことになる。本作は実際に1年をかけて毎週火曜日に撮影された。2014年サンダンス映画祭監督賞(ワールドシネマ部門)受賞。
★上映日時:7月20日(日)16:25

『カミングアウト』( 監督:犬童一利/2014年/日本/98分 )

『カミングアウト』陽はゲイの大学生。サークルの同級生で親友の昇に片想いをしているが、大学のサークル仲間にも、一緒に暮らす家族にも、カミングアウトする勇気はない。以前に比べれば、セクシュアルマイノリティも少しずつ生きやすい時代になってきた。しかし仲間たちとの友情や恋愛の他にも、就職や結婚など将来への不安もある。葛藤の末に陽が進む道とは…。大学を舞台に、両親やきょうだいにカミングアウトするまでの等身大ストーリー。
★上映日時:7月20日(日)11:30/7月21日(月祝)19:40

『アニタのラスト・チャチャ』( 監督:シーグリッド・アーンドレア・P・ベルナード/2013年/フィリピン/112分 )

『アニタのラスト・チャチャ』軍人のアニタは父の形見のハーモニカを吹きながら、少女時代を回想する。口うるさい母やデキ婚をする従兄と共に田舎で暮らす12歳のアニタ。ある日、10年前に村を出ていったピラルが絶世の美女となって戻ってくる。ピラルにひと目ボレしたアニタは「あの人と結婚する!」と友達の前で宣言するが、ピラルには忘れられない昔の恋人が…。大人の女性と少女の恋というユニークな物語をコメディタッチで描く。
★上映日時:7月15日(火)21:10

海外短編集

ミュリエルの妊活奮闘記』(監督:ミリアム・ドナシス/2012年/フランス/25分)
再会の夏休み』(監督:タル・グラニット&シャロン・メイモン/2012年/イスラエル/22分)
パフォーミング・ガール』(監督:クレセント・ダイアモンド/2013年/アメリカ/25分)
ロニーと僕』(監督:ガイ・シャレム/2013年/アメリカ/21分)
★上映日時:7月21日(月祝)16:20

レインボー・リール・コンペディション
日本国内で製作された短編作品を上映し、観客による投票形式でグランプリ作品を決定するプログラム。

キユミの詩集 サユルの刺繍』(監督:杉田愉/2010年/日本/30分)
エソラ』(監督:田中昭全/2013年/日本/25分)
Keepsake(青い鶴)』(監督:デビッド・チェスター/2013年/日本/15分)
笑顔の向こう側』(監督:佐島由昭/2013年/日本/43分)
EVENT
映画祭公式パーティー『Le Grand Bal(ル・グラン・バル)』
スパイラルホール上映初日の夜、豪華DJ/パフォーマーたちを迎え、パーティーを開催します。ドラマチックな夜をお楽しみください。
日時:7月18日(金)21:00~
出演:エスムラルダ、あけみママ、エルナ・フェラガ~モ、ソワレ、東京椿油LEOCANDYCANE、MONDO、UnoFumi、アイハラミホ。
会場:東京サロン(ラスチカスB1F)〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-47-6
料金:当日券 3,000円 予約/前売り券・フライヤー持参/映画祭半券提示:2,500円 いずれも1ドリンク付
予約:東京サロン 03-3407-5028(18:00~23:30)
映画祭公式コラボイベント 朗読劇『8 -エイト-』
2009 年、二組の同性カップルが『Proposition 8(提案8 号)』への抗議から、カリフォルニア州を提訴しました。この歴史的裁判を、映画『ミルク』でアカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞したダスティン・ランス・ブラックが脚本化。2011 年の初演以来、世界各地で上演されてきた本作を、西尾佳織[鳥公園]を演出、岸本佳子[空(utsubo)]を翻訳/ドラマトゥルクとして迎えリクリエイションします。
日時:7月11日(金)19:00、12日(土)14:00/19:00、13日(日)14:00/19:00
会場:アツコバルー arts drinks talk(〒150-0046 東京都渋谷区松濤1-29-1 クロスロードビル5F)
料金:前売 2,000円/当日 2,200円
予約:『8-エイト-』公式サイトよりご確認ください。
読書会『8 -エイト-』
~「Forcing the Spring」で明かされる真実~ Presented by Kimi’s G-Spot
昨年に続き、Kimi’s G-Spot 編集長・菅野紀美さんによるコラボ読書会の開催が決定!今回は、朗読劇『8 -エイト-』およびドキュメンタリー映画『アゲンスト8』の元になったカリフォルニア州における同性婚を巡る裁判の内幕を追った、ジョー・ベッカー著「Forcing the Spring」を読み解きます。
日時:7月6日(日)13:00~15:00
会場:東京ビジネスホテル(〒160-0022 東京都新宿区新宿6 丁目3-2)
料金:一般 2,000円/学生 1,000円(※学生証の提示が必要です)
予約:http://goo.gl/iqTOdf もしくは kimis.g.spot@gmail.com まで、名前、参加人数、メールアドレスを記入の上、お申し込み下さい。
TILGFF×2CHOPO『にじいろ☆シアター』スペシャルトークショー!
今年で3年目を迎えたLGBT ポータルサイト『2CHOPO』と映画祭が、初コラボレーション!多彩なゲストをお迎えし、編集長のバブリーナさんのMC で、たっぷり2時間"にじいろ”に溢れた映画トークを繰り広げます!七夕の夜は、二丁目のAiSOTOPE に集合!
日時:7月7日(月)20:00~22:00 (開場は19:00)
出演:よしひろまさみち、田亀源五郎、ブルボンヌ、バブリーナ(MC)
会場:AiSOTOPE LOUNGE(〒160-0022 東京都新宿区新宿2-12-16 セントフォービル1F)
料金:2,000円(※事前予約なし

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2014年7月12日(土)~21日(月祝)まで
ユーロスペース/スパイラルホールにて開催

2014/06/30/14:41 | トラックバック (0)
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