ヤン・スヴェラーク (監督) オンジェイ・スヴェラーク (主演)
映画『クーキー』について
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2015年8月22日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開!
(取材:岸 豊)
――次は、オンジェイ君にお訊きします。まず、お父さんにこの映画への出演についてお話されたとき、率直にどう思いましたか?
オンジェイ君 オファーを受けたときはちょうど7歳だったんですが、当時は全く映画に興味がなかったので断ったんです。父は「一緒に時間を過ごせるじゃないか」と言っていたんですが、とにかく、あまり興味がなかったんです。ただ、1年後、8歳か9歳の時にもう一度オファーを受けたときは、別にやってもいいかなという気分だったので、そう答えました。一緒に時間を過ごせるのも良いなと思ったんです。
――オンドラとクーキーを1人2役で演じる上で、難しかったところはありましたか?
オンジェイ君 特に難しくはなかったです。というのも、オンドラとクーキーを演じる時期がかなり離れていたので。まず実写の部分を最初に撮影して、人形のシーンを撮影する前に、台詞の収録をしたんです。そういった形で、演じる時期がかなり離れていたので、問題ではありませんでしたね。
――では本作で演技をしたことで、役者への興味・関心は沸きましたか?
オンジェイ君 正直に言うと……、興味は無くなってしまいました(笑) 本作は父が監督でしたし、楽しかったんですが、もういいかなという感じです。
――監督としては、オンジェイ君を起用した決定的な理由はなんだったのでしょう?
スヴェラーク監督 もともと、オンジェイをキャスティングするつもりは全く無かったんです。実際に、一時期は別の子役をキャスティングしていました。ただ、以前子役と一緒に仕事をしたことがあったんですが、やはり子役で有名になってしまうと、その後の人生において色々な重荷となってしまうんです。また、若い頃に色々なことを達成してしまうと、人生は下り坂になってしまうことが多いので、妻とは色々な相談をしていました。本作では撮影の前に台詞の音声だけ収録して、仮の音声を現場で流して人形の動きを合わせるという作業をしたんです。なので私の父(村長ヘルゴット役のズデ二ェク・スヴェラーク)と、あくまで仮の音声として、オンドラに「やってみて」と頼みました。その音声を実際に現場で流して、人形操作士にどういう事情かを説明して、その後にプロを雇って新たな音声を入れるつもりだったんです。でも現場がオンジェイの声に聞き慣れてしまって、親しみも沸きましたし、彼と一緒にいられるし、これは良いなと思ったんです。しかし幼いオンジェイをキャスティングするにあたっては、本作完成後のプレス関連には一切出さないことに決めました。映画スターのようにはしなかったんです。プレミア上映のときも、国内では単独インタビューは無しで、写真も無し。宣伝活動には一切関わらせないという条件で、本作に出演させたんです。チェコ国内では彼を巧く守ることができたので、結果的にはすごく良かったと思っています。今回は、公開から5年が経ちましたし、日本は国外なので、関係ないかなと思ったので連れてきました。
監督・脚本・製作:ヤン・スヴェラーク(『コーリャ 愛のプラハ』『ダーク・ブルー』)
撮影:ブラディミル・スマトニー グラフィック・アーティスト:ヤクブ・ドヴォルスキー
音楽:マイケル・ノビンスキー キャラクター・デザイン:アマニタ・デザイン
主演:オンジェイ・スヴェラーク
提供:メダリオンメディア 配給:アンプラグド
©2010 Biograf Jan Svêrák, Phoenix Film investments, Ceská televize a RWE.
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