春日 弘 (俳優)& 嶋本 信明 (俳優)
映画『ハクソー・リッジ』について【1/3】
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2017年6月24日(土)TOHOシネマズスカラ座ほか全国ロードショー
メル・ギブソンの「アポカリプト」以来の10年ぶりの監督作「ハクソー・リッジ」が日本で公開される。オーストラリア在住の映画人の友人たちが関わっているのもありインタビューを行いました。春日さん、嶋本さんは共に今作でキーになるシーンに出ています(上記の日本兵の方々の集合画像で春日さんはメル・ギブソンに肩を組まれた画像で向かって左側の帽子を被っていない方、嶋本さんは国旗の画像で向かって右で国旗の下を手で掴んでいる方です。これから映画を観る方の楽しみ/驚きを奪うことになるので、そのシーンは伏せておきます)。(取材:わたなべりんたろう )
嶋本 信明
春日 弘「ウルヴァリン:SAMURAI」への出演をきっかけに映画産業へ足を踏み入れる。シドニーのオペラハウス「蝶々夫人」への舞台出演なども含め、活動の幅を広げながら現在は映画製作へ軸足を移している。短編「RICEBALLS」は世界の映画祭で受賞を重ねている。現在は在住のオーストラリアを基点に飛び回っている。 imdb
嶋本 信明 1972年12月24日生まれ。15歳で家出をし、仕事も見つからずホームレス生活をしていたときに中華料理店に住み込みで拾ってもらいそこで3年働いた後に建物解体業者の社長に拾ってもらい10年程働かせていただき、その会社が廃業するのと同時に当時の仲間と新しい会社を設立。会社が軌道に乗ってきた3年後に意を決してオーストラリアへ2003年に渡る。すぐに偶然短編映画の主役をするという経験をし、それがきっかけで役者の世界へ。以降、演技のレッスンに通いながらインディペンデント映画を中心に出演を重ねる。映画の中で演じるという事に魅了され、その世界の中で演じられることだけで満足していたのだが、2012年に撮影された「ウルヴァリン:SAMURAI」に関わったことを期に役者として生きていくという決心をし、現在に至る。 imdb
STORY 第2次世界大戦の過酷な沖縄戦で75人の命を救った米軍衛生兵デズモンド・ドスの知られざる実話を映画化した戦争ドラマ。「人を殺してはならない」という宗教的信念を持つデズモンドは軍隊でもその意志を貫こうとして上官や同僚たちから疎まれ、ついには軍法会議にかけられてしまう。父や妻に助けられ、武器を持たずに戦場へ行くことを特別に許可されたデズモンドは激戦地の沖縄のハクソー・リッジでの戦闘に衛生兵として赴任。命を顧みない日本兵たちの捨て身の必死の攻撃に一時撤退を余儀なくされるが負傷した仲間たちが取り残されるのを見たデズモンドは、たったひとりで戦場に留まり、敵味方の分け隔てなく治療を施していく……。
――出演が決まった経緯とその時の気持ちを聞かせてください。
春日 撮影が決まるまでは毎日噂とオーディション情報の詮索で、日本人の役者仲間ではかなり繊細な空気が流れていました。お陰様で「ウルヴァリン:SAMURAI」、「アンブロークン 不屈の男」に続き、配役をいただいた際は正直ほっとしたというか、落とせない僕らなりの局地戦が終わった気がしました。本音では「米国側から見る戦場としての日本だからデタラメな表現の片棒を担ぐのかな」との危惧もありましたが「どうせ誰かがやるなら僕らがやってきちんと現場で修正していこう」くらいに思ってました。でも、軍事アドバイザーのユキ長嶋さんがしっかりとやってくれたので日本の表現もかなり本格的に仕上がっています。
嶋本 自分自身が「マッドマックス世代」なので子供の頃からメル・ギブソンの大ファンだったんです。だから、役が決まった時は飛び上がるくらい嬉しかったです。まさか彼の元で仕事をする日がくるとは思いもしませんでした。この作品が決まるまで、デズモンド・ドスという人についても存じ上げなかったので撮影まで毎日のように沖縄戦の資料を読みあさって勉強しました。沖縄戦について勉強したことで、今まで大まかなことしか知らなかった沖縄戦という歴史の詳細というものを知ることができました。そして、デズモンドという人を知っていくうちに、彼の強い信念、“信じて前に進む”という気持ちというのは彼だけのものではなくて、あの極限の状況にいた全ての兵士たちが、一人一人の形は違えど、自分たちの信じて前に進むという気持ちを持ってあの場所にいたんだろうと思えるようになってきました。自分の演じた日本軍将校の役を演じるにあたっても、あの時あの場所にいた全ての日本兵、アメリカ兵と同じように、彼という一人の人間にも家族がいて、友達がいて、住む場所があり、守りたい国がある。あの過酷な状況の中でそれらを守る為に、何とかしなければならないという覚悟、そしてそれを信じて前に進むという気持ちというものを、少しでも表現できたらと思い頑張りました。
出演:アンドリュー・ガーフィールド、サム・ワーシントン、ルーク・ブレイシー、テリーサ・パーマー、ヒューゴ・ウィーヴィング、レイチェル・グリフィス、ヴィンス・ヴォーン
監督:メル・ギブソン 製作:ビル・メカニック 日本語字幕:齋藤敦子 PG12
配給:キノフィルムズ © Cosmos Filmed Entertainment Pty Ltd 2016
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