新作情報
冷たい熱帯魚

http://coldfish.jp/

2011年1月29日(土)より、テアトル新宿ほか全国順次ロードショー

INTRODUCTION

ヴェネチアが沸いた!
園子温、最高傑作にして金字塔的作品 誕生!

『冷たい熱帯魚』場内に轟く割れんばかりの笑いと歓声。ワールドプレミアとなったヴェネチア映画祭はその夜、熱狂に包まれた。その後、続々と世界の映画祭でも熱狂的な支持で迎えられ、今や北野武、三池崇史等に続く世界の映画ファンが注目している日本人監督のひとりとなった、園子温。
新作『冷たい熱帯魚』はいままでの園作品で脈々と受け継がれ、創造されてきた圧倒的な映像と世界観が、更に昇華を遂げた作品である。国内外で高い評価の『愛のむきだし』を園子温の世界の<陽>とするならば『冷たい熱帯魚』はまさに<陰>。この2作品を観て初めて園ワールドの完成形が堪能できるといってもよい作品といえるだろう。

本作は監督の実体験と、1993年の埼玉の愛犬家殺人事件や他の猟奇殺人事件からインスパイアされて生み出された物語。家庭不和を抱えつつ、小さな熱帯魚屋を営む主人公・社本が、同業者で人の良さそうな村田と出会ったことで、想像を絶する破滅の世界へ導かれていく衝撃の作品である。しかし本作は単なる猟奇殺人事件を映画化している作品ではない。誰しもが出来るだけ触れずに生きていきたいと願う<死>や<暴力>に対する恐れ。しかし遅かれ早かれ<死>は平等に訪れ、残念ながらこの世界はそういう<死>と<暴力>に満ちているというメッセージを、ダーク・ファンタジーの世界で形成させながら、これでもかと我々に突き付けてくる。映し出されるその世界は観る者によって悲劇とも、喜劇とも映る。

想像を絶する世界を体験する主人公・社本を、数多くのテレビや映画に出演し、ソロパフォーマーとしても活躍している吹越満が、現代の病んだ人間の苦悩を全身余すなきエネルギーで熱演。
『冷たい熱帯魚』2そして社本を絶望へと引きずり込む<モンスター>村田を演じるは、テレビ・映画と幅広いフィールドで活躍し、普段は人の良い役を多く演じてきたでんでんが、『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクター、『ノーカントリー』のアントン・シガー、『ダークナイト』のジョーカーなどの数多ある鮮烈な殺人鬼と引けを取らない新たな<ジャパニーズ・モンスター>村田を怪演。村田の妻・愛子を演じるのは『六月の蛇』で数多くの賞に輝き、本作でもその存在を如何となく発揮している黒沢あすか。社本の妻・妙子にグラビア等で活躍した後、近年本格的に女優として活動している神楽坂恵が妖艶にして危うげな女性を演じている。また、社本の娘・美津子を『パークアンドラブホテル』の新星・梶原ひかり、村田の顧問弁護士・筒井を名バイプレーヤー、渡辺哲が演じ、本作を不穏な緊張感で取り囲んでいる。スタッフも美術の松塚隆史、編集の伊藤潤一、音楽の原田智英など園子温の世界に必要不可欠な人材が結集。共同脚本に映画雑誌「映画秘宝」のアートディレクターやライターとして活躍し、本作品の宣伝デザインも担当している高橋ヨシキが参加している。

本作はその衝撃度からR-18指定ではあるが、逆に18歳以上だからこそ観ることが出来る「真の大人の映画」であり、久しく日本映画が忘れかけていた映画愛がここにある。監督自ら 最高傑作と称しているこの猛毒エンターテインメント。

観る者がどのように受け止めるか? 是か非か?

本作は鬼才・園子温の金字塔作品であると同時に、間違いなく2011年最初にして№.1の問題作である。

Story

『冷たい熱帯魚』32009年1月14日水曜日 午後9時11分——どしゃぶりの雨の中を一台の車が走っていた。車内には、小さな熱帯魚屋を経営する社本信行(吹越満)とその妻、妙子(神楽坂恵)の2人。
娘の美津子(梶原ひかり)がスーパーマーケットで万引きしたため、店に呼び出されたのだ。
その場を救ってくれたのは、スーパーの店長と知り合いの男、村田幸雄(でんでん)。村田は同業の巨大熱帯魚屋、アマゾンゴールドのオーナーだった。帰り道、強引に誘われ、村田の店へと寄る3人。そこには村田の妻・愛子(黒沢あすか)がいた。
村田は言った。

「ひとつ、どうです。美津子ちゃんがここで働くってアイデアは?」

翌朝、アマゾンゴールドには女子従業員たちに交じっている美津子の姿があった。継母である妙子が嫌いだった美津子は、素直に住み込みで働く“新生活”を受け入れていた。無力なのは社本だ。恩人である村田の、強引さに引っ張られるばかりで、為す術がない。
そして彼はアマゾンゴールドの裏側で、恐るべき事態が進行していることを、まだ知らなかった。

数日後、村田に“儲け話”をもちかけられ、呼び出された社本。そこには顧問弁護士だという筒井(渡辺哲)と、投資者のひとり、吉田(諏訪太朗)がいた。門外漢の高級魚のビジネス話に、大金融資を逡巡していた吉田だったが、堅実そうな社本の存在も手伝い、契約書に押印——。
直後、吉田は殺される。愛子が飲ませたビタミン剤には毒が入っていたのだ。

『冷たい熱帯魚』4「見ろ!俺に逆らった奴は、みんなこうなっちまうんだよ!」

社本を前に、吠える村田。

「こいつは58人目か?ふん、どっちみちバレたら死刑だ。だがな、俺は完璧主義者だ!俺はシロウトまがいのオロオロ小僧とは違う。年季もテクニックも違う!」

豹変した村田と愛子に命じられるまま、社本は遺体を乗せた車を運転した。辿り着いたの山奥にある怪しげな古小屋。その風呂場に運んだ死体の解体作業を慣れた手つきでやってのけたのは、村田と愛子だ。細切れにされた肉と内蔵が詰め込まれたビニール袋と、骨の灰。何も知らない妙子と美津子を人質に取られた社本は、それらの処分に加担することになる。

「ボディーが透明になっちまえば何も分かりゃしねぇ…俺は常に勝つ!」

村田の暴走と共に、地獄を体験してゆく社本。しかし、追いつめられた社本がついに、思いも寄らぬ反撃に出る!

C R E D I T

監督・脚本:園子温
主演:吹越満 出演:でんでん 黒沢あすか 神楽坂恵 梶原ひかり 渡辺哲
共同脚本:高橋ヨシキ
製作:杉原晃史 プロデューサー:千葉善紀、木村俊樹 音楽:原田智英 ラインプロデューサー:姫田伸也
撮影:木村信也 照明:尾下栄治 美術:松塚隆史 衣裳:荒木里江 ヘアメイク:杵渕陽子 録音:小宮元
編集:伊藤潤一 助監督:吉田聡 制作担当:宮田幸太郎
VFX:鹿角剛史 特殊造型:西村喜廣 アクションデザイン:坂口拓
製作・配給・宣伝:日活 英題:COLD FISH
2010/日本/カラー/35mm/146min/アメリカンビスタ/DTS-SR 【R-18】 (C)NIKKATSU
http://coldfish.jp/

2011年1月29日(土)より、テアトル新宿ほか全国順次ロードショー

県警対組織暴力 [DVD]
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  • 監督:深作欣二
  • 出演:菅原文太, 梅宮辰夫, 松方弘樹, 金子信雄
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  • 園子温監督のバイブル映画の一つで、『冷たい熱帯魚』は本作のティストを目指して作られたという。
秘密 DVD-BOX
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  • 出演:志田未来, 佐々木蔵之介, 本仮屋ユイカ, 吹越満, 石田ひかり
  • 発売日:2011-04-20
  • おすすめ度:おすすめ度5.0
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2011/01/04/20:19 | トラックバック (0)
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