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ロンドン国際映画祭 外国語部門最優秀作品賞(グランプリ)& 最優秀主演男優賞 受賞
ミラノ国際映画祭 最優秀作品賞(グランプリ)& 男優賞 受賞

ひとくず

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2020年3月14日(土)より 渋谷ユーロスペースほか全国順次公開

INTRODUCTION

少女を地獄から救ったのは人間のくずだった――。

『ひとくず』画像生まれてからずっと 虐待される日々が続く少女・鞠。食べる物もなく、電気もガスも止められている家に置き去りにされた鞠のもとへ、犯罪を重ねる破綻者の男・金田が空巣に入る。幼い頃に虐待を受けていた金田は、鞠の姿に、自分を重ね、社会からは外れた方法で彼女を救おうと動き出す。そして、鞠の母である凜の恋人から鞠が虐待を受けていることを知る。虐待されつつも母親を愛する鞠。鞠が虐待されていると確信した担任教諭は、児童相談所職員を連れてやって来るが、鞠は母の元を離れようとせず、保護する事ができずにいた。金田は鞠を救うため虐待をする凜の恋人を殺してしまう。凜を力ずくで、母親にさせようとする金田。しかし、凜もまた、虐待の過去を持ち、子供の愛し方が分からないでいた。そんな3人が不器用ながらも共に暮らし、「家族」の温かさを感じ本物の「家族」へと近付いていくが……。

映画『ひとくず』は、3歳まで戸籍がなく、実の父親が母親に日常的に手をあげているのを見て育った、「居場所のなさ」「弱者」を身をもって知っている監督・脚本・編集・プロデューサーの上西雄大が、30年以上児童相談所に勤務している児童精神科医師の楠部知子先生から「虐待してしまう大人もまた傷ついている」という実態を耳にし、傷ついた子供だけでなく、虐待をしてしまう大人にも眼を向けてあげてほしいと制作した感動のエンターテイメント。

2019年5月に行われたニース国際映画祭で、外国語長編映画部門主演男優賞(上西雄大)と助演女優賞(古川藍)をW受賞したのを皮切りに、同年6月には、国際的女優・映画監督の桃井かおりやイギリス人プロデューサーのアダム・トレルらが審査員を務めた熱海国際映画祭で、最優秀監督賞と最優秀俳優賞(小南希良梨)をW受賞。12月7日に閉幕したミラノ国際映画祭でも、最優秀作品賞と最優秀男優賞を受賞し、2020年2月15日に閉幕したロンドン国際映画祭では外国語部門最優秀作品賞(グランプリ)と最優秀主演男優賞を受賞しており、満を持しての日本での劇場公開となる。

『ひとくず』場面画像1 『ひとくず』場面画像2

COMMENT

主演・監督・脚本・編集・プロデューサー:上西雄大

『ひとくず』場面画像3/上西雄大、小南希良梨、古川藍虐待の実情をお聞きした夜、心が焼かれるような想いになりました。虐待被害に遭う子供達は何人もアイロンでの火傷の跡があり、性的な虐待にも。
怒りに胃が畝り、想像する光景に胸が裂かれる想いでした。
僕の父は毎夜のように母に暴力を振るっていましたが僕にはその暴力を向ける事はありませんでした。そこにはやはり父としての心があったのだと振り返ると感じます。が、僕は父を憎みました。
虐待の被害に遭う子供達は暴力を受け、更にそれ以上の恐怖に襲われる。それは想像すれば震える痛ましい事です。
実の父親の母親への暴力を見て育った上西雄大監督が児童虐待を描く映画『ひとくず』、ロンドン国際映画祭グランプリ&主演男優賞受賞!その夜、一晩でこの映画の脚本を救いを求めて書きました。そして作品に出来ればと願いました。 この作品が劇場で公開される日が来ます。一人でも多くの方にご覧頂きたいです。そこに僕と仲間達の想いはあります。
そして今回ロンドン国際映画祭においても名誉ある賞を賜り、その想いに更なる力を頂きました。心から感謝致します。

『ひとくず』場面画像4/古川藍、小南希良梨凜役:古川藍

育児放棄をする気持ち、我が子への愛情表現の仕方がわからない、駄目な男の側じゃないと不安になる…自分自身とかけ離れた凛を表現するのはとても難しかったです。凛の生きてきた世界を表せば表す程、ふと、こんな人が本当にいるのだろうか…と首を傾げる事が多かったです。難しい心の動きを表現する事を意識し、撮影に臨んでいました。
初共演だった鞠役の小南希良梨ちゃんは、お芝居する事が楽しいと言っていて、その真っ直ぐな気持ちをそばで見ていて私もとても刺激を受けました。
そして、主演、脚本、監督の上西さんにはこの『ひとくず』で凛役をさせて頂けた事をとても感謝しています。上西さんとは今までにも何作も共に映画を制作してきましたが、常に役者目線で難しい表現もわかりやすく伝えて下さり、カネマサと凛の芝居も丁寧に撮影してくださってリラックスした状態で挑む事が出来ました。上西さんがいなければ、『ひとくず』も生まれていないし、恵まれた環境でお芝居をする事が出来て幸せです。
この作品は虐待という重たいテーマを取り扱っていますが、辛く悲しいだけじゃなく、『ひとくず』の世界の中で生きる人の様々なドラマを描いているので、クスっと笑える場面もありますし、親子の愛を感じる場面もあり、温かい気持ちになって頂けたら…またこの作品を観て今増えている虐待に少しでも何かを感じてもらえたら…と願っております。

『ひとくず』場面画像5/徳武未夏佳代役:徳竹未夏

カネマサを作り上げる基盤の一つになった母、金田佳代。只の酷い母親ということだけではなく、彼女もまた、無意識下で葛藤の様なものを持っていることが表現できるよう気をつけました。何度か出てくるタバコを吸うシーンは、普段タバコを吸わないので、鏡の前で違和感がなくなるまで、気持ちを乗せてタバコを吸う仕草を、練習しました。
高校生になった匡郎(まさお)に殺人させてしまった時は、無意識下の葛藤に立ち向かえた所だと思います。だから、匡郎にとって、母親と感じられる一面になったのではないでしょうか。
映画製作時、10ANTSメンバーは、役者とスタッフを兼任して制作をします。
劇中に出てくる鞠と凛の部屋は、私の住まいなのですが、冒頭のゴミ屋敷を準備しているスタッフ(私を含め)に、鞠の生活を考えた上で、どんな風にゴミが散乱していくのかを考えて導線を作るよう指示がありました。今考えると、その行程は役者ならではな気もします。10ANTSは、監督が俳優であるお陰で、役者が演じやすい進め方になっているのではないかと感じます。お芝居に重点を置いているからこそ、観ている人をどんどん作品に引き込んで行くのだと思います。
「ひとくず」という作品を通して児童虐待に関心を持っていただき、少しでも、救われる命のあることを祈っております。

CREDIT
出演:上西雄大,小南希良梨,古川藍,徳竹未夏
城明男,税所篤彦,川合敏之,椿鮒子,空田浩志
中里ひろみ,谷しげる,星川桂,美咲,西川莉子,中谷昌代,上村ゆきえ
工藤俊作,堀田眞三,飯島大介,田中要次,木下ほうか
監督・脚本・編集・プロデューサー:上西雄大
エグゼクティブ・プロデューサー:平野剛,中田徹 監修:楠部知子 撮影・照明:前田智広,川路哲也
録音:仁山裕斗,中谷昌代 音楽プロデューサー: Na Seung Chul 主題歌:吉村ビソー「Hitokuzu」
制作:テンアンツ 配給・宣伝:渋谷プロダクション
協賛:㈱リゾートライフ,ドリームクロス㈱,串カツだるま,カンサイ建装工業㈱,高橋鋭一,
平野マタニティクリニック,㈱エフアンドエム,㈱中島食品,ALEMO㈱,㈱USK,㈱ラフト 2019/STEREO/JAPAN/DCP/117min © YUDAI UENISHI

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2020年3月14日(土)より 渋谷ユーロスペースほか全国順次公開

2020/02/23/20:55 | トラックバック (0)
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