ミラノ国際映画祭 2023 外国語長編映画最優秀作品賞&
外国語長編映画主演女優賞 W受賞
映画『ひとくず』『西成ゴローの四億円』上西雄大監督の劇場最新作
うさぎのおやこ
2024年3月22日(金)よりシネ・リーブル池袋、
4月5日(金)よりシネ・リーブル梅田、UPLINK京都にて公開
軽度の知的障害者の 22 歳の女性・来栖玲。生まれつき、小柄なためよく子供と見間違われ、自分が“障害者”扱いされることに対しての葛藤を常に持っていた。大好きな父を亡くし、また母・来栖梨加も精神障害者となりネグレクト状態に。一時は母と離れ施設で過ごしていたが、現在は同居している。施設で玲の最大の理解者となる精神科医の柊早苗と出会うも急死しにより再び心を閉ざしてしまう。
柊の後任に来た若い医師を受け入れられず通院を拒み続けていたある日、その医師の後任に新たな医師、恵比寿丈が着任する。梨加はまともに家賃を払えず、遂には退去を求められ、母に見捨てられそうになった玲は、デリヘルのバイトに応募してしまう。良く分からぬまま契約書にサインをしてしまい、お金を受取ってしまう玲。娘から渡されたそのお金に母、梨加は不安を感じる。
デリヘルで撮影することになった玲は、そこに所属するカナと共に逃亡する。荷物を取りにマンションへ戻った玲に梨加は「あんたのせいでパパは死んだ」と言ってしまう。
決して口にしてはいけないコトバへの後悔と自分のふがいなさに涙し崩れる母、梨加。一方、部屋を飛び出した玲を恵比寿が追うのだが……。
「ミラノ国際映画祭 2023(Milan IFF2023)」にて、外国語長編映画最優秀作品賞、外国語長編映画主演女優賞(徳竹未夏・清水裕芽)を受賞して話題となった本作は、知的障害や発達障害、精神疾患者の心の姿とその周囲に巣くう闇や悪意、そんな世界の中でもその障害者達を守り救おうとする善意の存在、そして救われる道は必ず存在することを描いた心ゆさぶる感動作だ。
軽度の知的障害を持ち、小学生にも間違えられる小柄な自分にコンプレックスを抱いている娘と、夫に先立たれるもしっかり娘を育てようと努めてきたが上手くいかず、娘との生活に限界を感じ精神障害者になってしまった母。母子共に障害者であり、心を開くことのできる者が居なくなり、スレ違いながら荒れた生活を送るなか、新たな出会いにより暗闇の中に光が差し始める――。
監督は、 『ひとくず 』『西成ゴローの四億円 』『ヌーのコインロッカーは使用禁止 』はじめ、国内外にて高い評価を受ける上西雄大。
主演は、『ひとくず』ではカネマサの母を演じるなど 10ANTS 作品には無くてはならない女優、徳竹未夏、そして上西雄大監督主宰の劇団・映像劇団テンアンツから大抜擢の清水裕芽の W 主演。共演として、上西雄大は勿論、『ひとくず』『ヌーのコインロッカーは使用禁止』での迫真の演技が注目された古川藍のほか、華村あすか、青木玄徳、そして萩野崇らが重要な役どころを担っている。
上西雄大 監督コメント
映画『うさぎのおやこ』は、『ひとくず』『ヌーのコインロッカーは使用禁止』と共に社会問題の傍で人の心を描いた作品です。
主演の徳竹未夏・清水裕芽は劇団発足当初より共に活動して来た仲間です。
社会の片隅で生きる事に苦しむ親子の心を作品の核としましたが、二人は素晴らしい演技で表現してくれています。
今回の受賞は正にこの二人にとって大きな喜びでありますが、僕やそしてその親子を支える本作品で大きな意味を担う役を演じた古川藍、そして作品に携わった者にとっても大きな喜びであります。
そしてこの作品が授かった素晴らしい賞はその皆とともに分かちあいたいと思います。
この作品がまた一人でも多くの方々にご覧頂ける事へと繋げていきたいと願います。
監督/脚本/プロデューサー︓上⻄雄⼤
撮影︓前⽥智広 編集︓⻄⼭秀明,⽬⾒⽥健 照明︓齋藤正貴 ⾳楽︓川⼈千慧
主題歌『アキラ』 作詞︓上⻄雄⼤ 作曲︓川⼈千慧 唄︓⼭本莉那
挿⼊歌『うさぎのおやこ』 作詞︓上⻄雄⼤ 作曲/唄︓saika 編曲︓康⼠郎 ピアノアレンジ︓あさお
「うさぎのおやこ」製作委員会︓
株式会社 10ANTS Northern country 株式会社 ⾝元保証ドットコム株式会社 株式会社⼤信 SE
配給︓ニチホランド 制作︓10ANTS
2024 年/⽇本/カラー/87 分
©「うさぎのおやこ」製作委員会