第63回カンヌ国際映画祭クロージング作品
パパの木
この繊細なドラマは、その美学(息をのむ景色、考え抜いた構図、ミニマルなスタイル)と、その象徴(ファンタジーの感触、自然のメタファー)によって深い印象を残す。愛、疑い、希望について多面的な解釈を私たちに教えてくれる。強くオススメ!
――Le Soir Magazine
2013年6月1日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
美しく雄大なイチジクの木を通して描かれる、
大切な人を失った家族の人生の物語。
2003年、初監督作『優しい嘘』でカンヌの批評家週間賞を受賞したジュリー・ベルトゥチェリが、息をのむほど美しく力強い映像で、ジュディ・パスコーの小説を映画化。カンヌ国際映画祭のクロージング作品として上映され、大喝采を受けた。
突然目の前で父親を亡くした家族。庭にある大きなイチジクの木に父親の存在を感じ、木に登り、話しかけるようになる8歳の娘(シモーン)。最愛の夫をなくし人生の目的を失う母親。そして、それぞれに違った思いを抱える息子たち。一本の大きな木を通して、彼らの心の奮闘が、時にユーモラスに、時に幻想的に、時に激しく描かれる。
母親役はアイコン的存在から今やフランスを代表する女優として活躍しているシャルロット・ゲンズブール。実生活でも3人の子どもの母である彼女が、少女っぽさを兼ね備えた等身大の母親像を演じ、本来の魅力を存分に発揮する。また娘役は、本作がデビューとなる若干7 歳のオーストラリアの新星モルガナ・デイヴィス。瑞々しく、あどけなさを持ちながらも時に大人のような表情をみせる彼女に世界中が魅了された。夫を亡くした母と父親を亡くした娘という母娘の関係を軸に、大切な人を失っても続いていく残された者たちの人生の物語を、ユーモアと優しさで包み込んだ感動作が遂に日本公開!
大切な人を失った時、あなたならどうしますか?
『ポネット』『蜂蜜』など、大好きな親を失った子供の葛藤を描いた名作はこれまでも作られてきたが、本作は、子どもだけでなく、残された妻がその悲しみをどう乗り越えていくのかをも描く。ドーンが喪失感から母親としての役割や責任を放棄する一方で、死というものをなかなか受け入れられないながらも、その悲しみに敢然と立ち向かおうとする娘のシモーン。そして他の子どもたち。彼らが葛藤しながら生きようとする姿は、観る者に元気を与えてくれる。
人には必ず大切な人との別れがある。そしてそれは、突然訪れることもある。監督自身が予期せぬ夫の死を乗り越えて完成させた本作は、全編温かな空気に満ち溢れており、生きることへの喜びが込められている。
C・ゲンズブール&7歳の新星モルガナ・デイヴィスの母娘にじんわりとした感動の涙が溢れ出る
主演の母親(ドーン)役には、『アンチクライスト』でおなじみの、シャルロット・ゲンズブール。前作とは全く異なり、等身大の母親像をナチュラルに演じ、彼女本来の魅力を開花させた。娘役には、本作がデビュー作となる若干7 歳のオーストラリアの新星モルダナ・デイビス。瑞々しく、あどけなさを持ちながらも時に大人のような表情をみせる彼女に、世界中が魅了されている。
監督・脚本: ジュリー・ベルトゥチェリ(『やさしい嘘』) 原作:ジュディ・パスコー(「パパの木」)
出演: シャルロット・ゲンズブール,マートン・ソーカス,モルガナ・デイヴィス,エイデン・ヤング
2010 年/仏・豪/英語/100 分/スコープサイズ/35 ㎜/カラー
©photo : Baruch Rafic – Les Films du Poisson/Taylor Media – tous droits réservés – 2010
配給・宣伝:エスパース・サロウ/提供:新日本映画社
http://papanoki.com/
2013年6月1日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
- 監督:ジュリー・ベルトゥチェリ
- 出演:エステール・ゴランタン, ニノ・ホマスリゼ, ディナーラ・ドルカーロワ
- 発売日:2005/03/11
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- 映画原作
- (著):ジュディ パスコー
- 発売日:2002/10
- おすすめ度:
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