真利子 哲也監督/『ディストラクション・ベイビーズ』

真利子 哲也 (監督)
映画『ディストラクション・ベイビーズ』について【5/5】

2016年5月21日(土)よりテアトル新宿ほか全国公開

公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子)

真利子哲也監督3――タイトルもナンバーガールの「DESTRUCTION BABY」から取っているものですが、向井さんの音楽は作品と本当に渾然一体なんですね。本作の音楽を向井さんにお願いしようというのも、早い時期から考えていたことだったのですか?

真利子 いえ、畏れ多くてそんなに簡単に声をかけることはできませんでした。向井さんは『NINIFUNI』を気に入ってくださって、その映画の公開中に対談が実現したんです。そのときこの映画はまだ芽が出たぐらいのタイミングでしたが、「面白い映画になりそうだったら声をかけさせてください」ということを伝えていました。その後「これは面白いものになる」という確信が持てたときに、ようやく声をかけられました。クランクインする直前に電話でお願いしたんですが、脚本を見る前に「やるよ」と快諾してくれて、松山で撮影が終わって東京に戻ったときには2曲作ってくれていました。冒頭に使っている曲なんですけど、その時点では脚本しか読んでいなかったにも関わらずバッチリ過ぎて。そのあとも劇伴やエンディング曲を作っていただきましたが、尊敬するミュージシャンとお互い手ごたえを感じながら一緒に仕事ができたのがすごく嬉しいです。

――本当に素晴らしいコラボレーションでした。では最後に、初めての商業映画の公開を控えてのお気持ちを教えてください。

真利子 この作品が完成して、初号試写をキャストやスタッフのみなさんと観たのが昨年の12月半ばだったんです。そのときにすごく自分の中でホッとしたんですよね。役者さんに「この作品に出られてよかった」とか、スタッフから「関わることができてよかった」とか言っていただけて。自分が「これは面白い」と思って始めたことが完成して、それを観た人が喜んでくれている。それはなんと幸せなことなんだろうかと思いました。今までの作品では味わったことのない達成感です。キャストもスタッフも名だたる方々に集まってもらえましたが、自分が出会った人たちと、横の繋がりで作った映画だということを強く感じています。これから公開を迎えて、映画作りに関わっていないお客さんが観たときにも、同じように伝わっていくだろうか?というのが、また不安でもあり楽しみでもあります。

( 2016年3月13日 新宿・東京テアトルで 取材:深谷直子 )

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ディストラクション・ベイビーズ 2016年/日本/108分/5.1ch/ビスタ/カラー/デジタル/R15指定
監督・脚本:真利子哲也 脚本:喜安浩平 音楽:向井秀徳
出演:柳楽優弥 菅田将暉 小松菜奈 村上虹郎 池松壮亮 北村匠海 三浦誠己 でんでん
製作幹事:DLE 制作・配給・宣伝:東京テアトル 制作協力:キリシマ1945
© 2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会
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2016年5月21日(土)よりテアトル新宿ほか全国公開

2016/05/14/17:35 | トラックバック (0)
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