岩瀬 亮 (俳優) 映画『ひと夏のファンタジア』について【6/6】
2016年6月25日(土)よりユーロスペース(東京)にてレイトショー、
7月2日(土)よりシネ・ヌーヴォ(大阪)、シネマスコーレ(名古屋)、
7月9日(土)より横浜シネマリン(神奈川)にてロードショー!
以降、全国順次公開予定(群馬・シネマテークたかさき他)
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――国際的に活動の場を広げたいというお気持ちはありますか?
岩瀬 特に日本にこだわるとか海外にこだわるとかはなくて、逆にどっちでも等しくやりたいなと思います。でも今回の『ひと夏のファンタジア』によって外国での仕事が現実味を帯びたというか、「普通にできることなんだな」と認識できたので、そういう意味では前よりも視野が広がりました。
――『イエローキッド』のときから海外の映画祭にはご縁があったと思いますけど、この作品ももうかなり多くの国際映画祭で上映されているんですね。岩瀬さんもどこかに行かれましたか?
岩瀬 韓国と、あと台湾の南台湾映画祭にも行きました。
――日本の映画界と、韓国だとかの海外の映画界とで違いは感じますか?
岩瀬 海外のことはよく分からないですけど、韓国に行くたびに思うのは、国の政策としての文化の保護の仕方が日本よりも考えられているなということですね。保護というか、戦略として外に出していこうということを感じます。
――『ひと夏のファンタジア』は韓国では公開1ヵ月で3万人以上の動員を記録しました。ミニシアター文化が栄えているということでしょうか?
岩瀬 韓国では「多様性映画」と呼ばれるアート系の作品の公開を支援する動きがあって、シネコンの中にアート系作品専用の劇場を開設すると助成金が出る制度があるそうなんです。だから全部のシネコンがそうというわけではないけど、ミニシアター系の作品がシネコンでかけられるシステムになっていて、それはすごくいいなと思います。
――ああ、それはいいですね。日本だと本当に単館ですけど、シネコンだとあちこちで上映できて。だからこういう小さい作品でもそこまでの大ヒットができるんですね。羨ましいです。
岩瀬 そうですね。そういうところは日本よりももうちょっと土壌がある気がします。
――でもこの映画の独自で自由な感じが日本でもとても新鮮に受け止められそうな気がしています。岩瀬さんは出演を通してどんなことを感じましたか?
岩瀬 いよいよ世界が広がったなというか、自分をすごく成長させてくれたというか。外国の方と仕事をしたのも初めてだし、撮り方も独特だし、いろいろ感じることの多い現場でしたね。
――俳優のお仕事はこれからどんなふうにやっていきたいですか?
岩瀬 去年いっぱいで所属していた事務所を辞めて、今はフリーで活動しているんです。フリーになってあらためて思うのは、人との繋がりを大事にすることがいろんな方面に広がっていくのに必要なことなんだなということです。だからひとつひとつの出会いを大切にして、もちろん今までもひとつひとつの仕事に最大限の力を注いできましたけど、より一層そういう気持ちを持っていけば、結果に繋がっていくのかなと思います。
――最後にお客さんへのメッセージをお願いします。
岩瀬 あんまりいろいろ考えずに、浴びるように観ていただければと思います。いろんな感想が出ていい作品だと思うので、自由な楽しみ方を見付けて観ていただけたら嬉しいです。
( 2016年6月4日 表参道・ショコラで 取材:深谷直子 )
監督・脚本:チャン・ゴンジェ プロデューサー:河瀨 直美、チャン・ゴンジェ
出演:キム・セビョク、岩瀬 亮、イム・ヒョングク、康 すおん
製作:NPO法人なら国際映画祭実行委員会・MOCUSHURA
配給:「ひと夏のファンタジア」プロジェクト2014-2016 © Nara International Film Festival+MOCUSHURA
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