リアリーライクフィルムズ開設のオンラインシアター
《リビングルームシアター》
《架空映画館》
『凱里ブルース』『ロングデイズ・ジャーニー』
『黒四角』他を上映
『凱里ブルース』
『ロングデイズ・ジャーニー』
シアター・イメージフォーラムで公開を予定していた中国映画『凱里ブルース』(ビー・ガン監督)が、緊急事態宣言発令の影響により公開延期を余儀なくされている配給元のリアリーライクフィルムズが、6月6日(土)の劇場公開と併せて、独自にオンラインシアター「リビングルームシアター Living Room Theater」と、そのリピングルームシアター内に期間限定のオンラインシアター「架空映画館 Imaginaly Thater」を開設する。
米オレゴン州ポートランドで2006年にオープン以来、地元に密着して個人の貸し切りにも対応、併設したレストランから気軽に飲食を持ち込めるなど、まるで自宅のリビングルームで映画と接するような自由さを信条とするミニシアター「Living Room Theaters」にその名を借りた「リビングルームシアター」は《架空映画館 Imaginaly Theater》《プレミア・ロードショー》《シネマテーク》《ショーケース》の4つのカテゴリーで構成されている。
《架空映画館 Imaginaly Theater》は、外的影響から劇場公開が困難になった非常時にのみオープンするオンラインシアターで、映画館と配給・原権利者の利益を最低限保護する目的のために設営し、先行の臨時的オンラインシアター同様、プラットフォーム使用料、クレジット会社手数料などを引いた視聴料を、映画館と配給で50%ずつ配分する。視聴料は24時間限定で1800円。
今回は『凱里ブルース』(配信期間:6月6日(土)11:00AM〜7月3日(金) ※延長もあり)、及び全国縦断公開中だった『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』(ビー・ガン監督/配信期間:5月23日(土)11:00AM〜6月21日(日))の2作品が上映対象作品となる。
(賛同劇場:東京/シアター・イメージフォーラム(凱里のみ)、大阪/シネ・ヌーヴォ(凱里のみ)、京都/みなみ会館、神戸/元町映画館(凱里のみ)、札幌/シアターキノ、青森/シネマヴィレッジ8・イオン柏、東京/ユジク阿佐ヶ谷 横浜/シネマリン 横浜/ジャック&ベティ 神奈川/あつぎのえいがかんkiki、愛知/名古屋シネマスコーレ 静岡/シネギャラリー、新潟/ガシマシネマ、広島/シネマ尾道、福岡/KBCシネマ、佐賀/シアター・シエマ、熊本/Denkikan、宮崎/キネマ館(ロングデイズのみ)、桜坂劇場 他)
《プレミア・ロードショー》は、基本的に現在劇場公開されている作品か、リバイバル作品、劇場未公開の作品を中心としたラインナップで、こちらも《架空映画館》同様、プラットフォーム使用料、クレジット会社手数料などを引いた視聴料を、映画館と配給で50%ずつ配分する。視聴料24時間から48時間限定で、1000円~2000円と幅を持たせた設定にする予定とのこと。
主な上映予定作品は、アルミード配給作品の集めたアルミードコレクション:『血筋』(角田龍一監督/賛同劇場:ポレポレ東中野、横浜シネマリン、新潟シネウインド、第七藝術劇場、京都シネマ、元町映画館、名古屋シネマスコーレ、山口情報芸術センター、松本CINEMAセレクト)、『ネクタイを締めた百姓一揆』(河野ジベ太監督/賛同劇場:フォーラム盛岡)、『フェイクプラスティックプラネット』(宗野賢一監督/賛同劇場:アップリンク渋谷、シネ・ヌーヴォ、京都みなみ会館、名古屋シネマスコーレ)、『あの群青の向こうへ』(廣賢一郎監督/賛同劇場:アップリンク渋谷、シネ・ヌーヴォ、京都みなみ会館、松本CINEMAセレクト)、『歌ってみた恋してみた』(西荻ミナミ監督/賛同劇場:横浜シネマリン、大阪シアターセブン、名古屋シネマスコーレ) 、さらにリバイバル作品として2013年公開以降上映される機会が余りなかった『黒四角』(奥原浩志監督)が5月23日〜6月21日限定で配信される。
《シネマテーク》は、既に劇場公開を終えているアーカイブ作品を中心としたラインナップで、視聴料は48時間で500円〜1000円を想定し、100%配給会社がその収益を得、各作品の契約に基づいて原権利者へ印税として支払われる。
上映予定作品は、『あさがくるまえに』(カテル・キレヴェレ監督)『シーヴァス 少年と闘犬(劇場公開時のタイトル『シーヴァス 王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語』)』(カアン・ミュジデジ監督)『海抜』(高橋賢成監督)『キュクロプス』(大庭功睦監督)『オーファンズ・ブルース』(工藤梨穂監督)『ガーデンアパート』(石原海監督)『アイニ向カッテ』(高山康平監督)。
最後に今秋の開設を目指して現在準備中の《ショーケース》は、《Living Room Theaters》の理念に賛同して設置した特別なカテゴリーで、将来の才能を発掘すべく短編作品を含む劇場未公開作品を国内外から広く募り配信していくそうだ。作品の公募は8月から開始予定とのことなので、今後の展開を楽しみにしてお待ちいただきたい。