岩瀬 亮 (俳優) 映画『ひと夏のファンタジア』について【4/6】
2016年6月25日(土)よりユーロスペース(東京)にてレイトショー、
7月2日(土)よりシネ・ヌーヴォ(大阪)、シネマスコーレ(名古屋)、
7月9日(土)より横浜シネマリン(神奈川)にてロードショー!
以降、全国順次公開予定(群馬・シネマテークたかさき他)
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――完成した映画を観たときはどう思いましたか?
岩瀬 撮影がとにかく長回しで、特に第2章は毎回30分ぐらい平気で撮っていたんですよ。だからこのままだと“休憩あり6時間”の『ハッピーアワー』(15)のような長い映画になるんじゃないか?と思っていたんです(笑)。でも観たら「ああ、あれだけ撮ってここを切り取るんだ」という驚きというか、発見がありましたね。で、こうやってちゃんと繋がっていくんだなあと思いました。
――この作り方で1時間半ぐらいの尺にまとまっているのは本当にすごいですね。長回しの密度の濃さもしっかり感じられますが、演じる俳優さんはやはり大変だったのでは?
岩瀬 時間に追われながら同じことを何回も繰り返してというやり方よりも、だいぶ集中して演じられたので、いい体験でしたね。ワンテイクワンテイクに対する集中度合いが本当に高かったと思います。
――30分のお芝居をもう1回頭からやり直すということはあったんですか?
岩瀬 ありましたね。ご飯を食べるシーンを3回ぐらいやり直して食べられなくなったり(笑)。しかも「ガツガツ食べてくれ」みたいに言われて。
――(笑)。五條の町もゆっくりと味わえたかと思いますが、印象はいかがでしたか?
岩瀬 町の中の通りとかがとてもきれいでした。あとはとにかく田舎なんで、僕も出身が茨城県の田舎で、山も川もあるところだったから懐かしい感じもしましたね。
――お気に入りの場所はどこですか?
岩瀬 吉野川がすごく気持ちよかったですね。第1章と第2章の撮影の間に何日間か撮影が休みの準備期間があって、その間に僕は第2章のために日焼けをしたんですよ。吉野川のほとりでずっとほぼ裸で焼いていました(笑)。風が吹き抜けてすごく気持ちよかったです。
――そうなんですか。でもすごく暑そうですね。第2章は映像がカラーになり、登場した友助のTシャツが汗で濡れていたりするので、暑さもよりリアルに感じられました。
岩瀬 あれは普通に自分の汗です(笑)。むちゃくちゃ暑かったですね。
――ビールを飲むシーンがたくさんあって、すごくおいしそうでした。チャン監督と日本や韓国で会うときにはよく飲みに行かれたりするんですか?
岩瀬 行きます。チャン監督はビールとチキンが好きですね。何かの打ち上げっていうたびにチキンのお店に連れていってもらいます。
――この映画は韓国ですごくヒットして、去年の夏は五條をツアーなどで訪れる方も多かったということですよね。
岩瀬 そうですね。監督はこの映画を撮る前に「観光PRのようなものにはしない」とすごく言っていたんですけど、結果的にそれに貢献しているという。この映画を観たときに「旅したいな」って思わせる何かがあるんだろうなという気がしますね。
――本当にユニークな作品ですね。岩瀬さんご自身も尖ったような作品への出演が続いていますね。真利子監督にしろチャン監督にしろインディーズの雄という方々で。
岩瀬 嬉しいですね。尊敬できる人や「素敵だな」と思う方と割と一緒に仕事できることが多いので、幸運だなと思います。
監督・脚本:チャン・ゴンジェ プロデューサー:河瀨 直美、チャン・ゴンジェ
出演:キム・セビョク、岩瀬 亮、イム・ヒョングク、康 すおん
製作:NPO法人なら国際映画祭実行委員会・MOCUSHURA
配給:「ひと夏のファンタジア」プロジェクト2014-2016 © Nara International Film Festival+MOCUSHURA
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