国内外で高い評価を得ている渡辺紘文監督の劇場公開最新作で、「MOOSIC LAB 2018」にて審査員特別賞を受賞した映画『普通は走り出す』は、渡辺監督自身が演じる映画監督が映画製作に苦しみ、毒を吐き続けながら、やがて現実とも虚構ともつかない世界に足を踏み入れていく様を描いた渡辺紘文版の『8 1/2』ともいえる怪作だ。映画『普通は走り出す』及び、本作公開と同時に開催される特集上映「大田原愚豚舎の世界」の各作品で使用可能な3回鑑賞券を3名様にプレゼントします。
◆会場:アップリンク吉祥寺 ( 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-5-1 パルコ地下 2階 )
◆『普通は走り出す 鑑賞券』(メールでご応募の場合は件名)と、「お名前・ご住所・電話番号 ・年齢」を明記の上、こちらのアドレスか、メールフォームからご応募下さい。
◆応募締め切り:10月17日(木)応募受付分 ※応募者多数の場合は抽選となります。
◆公式サイト:http://spotted.jp/2019/08/foolishpiggiesfilms/
註)ご提供いただいた個人情報は、本プレゼント以外の目的では一切使用いたしません。また、個人情報そのものも招待状発送後3ヶ月で破棄します。当選者の発表は招待状の発送をもってかえさせていただきます。なお、当選に関するお問合せへの回答はいたしかねます。予めご了承下さい。
最新作「普通は走り出す」+
【異能・渡辺紘文監督特集上映】
大田原愚豚舎の世界
2019年10月25日(金)より、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開!
これまで東京国際映画祭・日本映画スプラッシュ部門(旧:日本映画・ある視点部門)に4度の入選を果たし、海外映画祭にも多数招待されてきた渡辺紘文監督の最新作『普通は走り出す』。主題歌・劇中歌に奇才・吉田靖直率いるトリプルファイヤーを迎え、松本まりか、萩原みのり、古賀哉子、ほのか、加藤才紀子、永井ちひろといった女優陣と渡辺監督本人が、「映画を観る意味、作る意味とは?」を問いながら、現実と虚構の世界を行き来する大田原愚豚舎版「8 1/2」とも言える傑作!特集上映の1本として堂々の公開だ!
映画制作集団「大田原愚豚舎」は2013年、日本映画界の巨匠 今村昌平監督の長男 天願大介氏が命名し、映画監督の渡辺紘文と映画音楽家 渡辺雄司兄弟によって旗揚げされた映画制作団体。渡辺兄弟の故郷、栃木県大田原市を拠点に独自の映画創作活動を展開し、精力的に作品を製作・発表・上映し続けている。
長編映画『そして泥船はゆく』『七日』『プールサイドマン』『地球はお祭り騒ぎ』が4作連続で東京国際映画祭への正式出品。『プールサイドマン』は東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門・作品賞を受賞。さらにドイツのニッポンコネクションにおいて、ニッポン・ヴィジョンズ審査員賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けている。この度、2018年にMOOSIC LAB出品用に制作されたロックバンド・トリプルファイヤーとコラボレーションした最新作『普通は走り出す』が海外の映画祭を経て劇場公開! …さらには大田原愚豚舎の過去作品を世界初の特集上映が開催となる。
『普通は走り出す』(2018|モノクロ|STEREO|16:9|107min)
ニッポン・コネクション2019(ドイツ)|EASTASIA 2019(イタリア)正式出品作品|MOOSIC LAB 2018 審査員特別賞
出演:渡辺紘文、萩原みのり、古賀哉子、加藤才紀子、ほのか、黒崎宇則、永井ちひろ、久次璃子、平山ミサオ/松本まりか
監督・脚本:渡辺紘文 劇中歌・主題歌:トリプルファイヤー 撮影監督:方又玹 音楽監督:渡辺雄司 企画:直井卓俊 ©2018 FOOLISH PIGGIES FILMS
栃木県大田原市在住の映画監督、渡辺は「直井さん」なる人物と、ロックバンド「トリプルファイヤー」の楽曲を基にした映画を企画中。しかし、企画は一向に進まず、渡辺は図書館や映画館を徘徊しつつ、友人に映画界の愚痴をこぼし続ける無為な日々を送っている。次第に映画製作へのフラストレーションを募らせていく渡辺。やがて彼は現実とも、虚構ともつかない世界に足を踏み入れて行く……
『八月の軽い豚』(2007|カラー|スタンダードサイズ|41分)
TAMA NEW WAVE 2017 ある視点部門正式出品作品
出演:完山京洪、松浦祐也、伊澤恵美子、山下葉子、柴田義之
監督・脚本:渡辺紘文 撮影:バン・ウヒョン 音楽:渡辺雄司
セックスと暴力の無軌道な青春――。藤田敏八の伝説的な名作『八月の濡れた砂』の舞台は夏の湘南だが、ここは豚小屋とスナックしかねえクソ田舎だ! 日本映画学校(現・日本映画大学)の卒業制作として撮られた鮮烈な「愚豚」の青春。出口なしの閉塞感を切り裂こうと、16mmのカラー映像に叩きつけられる荒ぶる魂。まだ独自の渡辺紘文スタイルが完成する前ながら「処女作に作家のすべてがある」との有名なテーゼを証明する必見作。主人公の親友役、のちに『岬の兄妹』の主演で映画界を震撼させることになる松浦祐也の狂気の爆演を見よ!(森直人)
『そして泥船はゆく』(2013|モノクロ・パートカラー|STEREO|16:9|88分)
26回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門|アメリカ ジャパンカッツ 2015|イギリス レインダンス映画祭 ほか正式出品作品
出演:渋川清彦、高橋綾沙、飯田芳、武田美奈、鈴木仁、羽石諭、戸田古道、平山ミサオ
製作・脚本・監督・渡辺紘文 製作・音楽監督・渡辺雄司 撮影監督・方又玹
大田原愚豚舎の記念すべき第一回作品は、渋川清彦の記念すべき主演第1作でもある。得体の知れない男と老婆の二人暮らし、シャープなモノクロ映像にシュールな物語世界、重要な役割を果たす音楽など、大田原映画の原型が全て込められており、終盤の仰天的展開を愛せるか否かで大田原世界の住人たりえるかが決まる踏み絵的な重要作である。第26回 TIFFでプレミア上映されて観客の度肝を抜き、その後世界の映画祭を駆け巡った。(矢田部吉彦)
『七日』(2015|モノクロ|STEREO|16:9|110分)
第28回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門 正式出品作品
出演:渡辺紘文、平山ミサオ
製作/脚本/編集/監督:渡辺紘文 製作/音楽監督:渡辺雄司 撮影監督:方又玹 制作: 渡辺秀樹 制作:渡辺あけみ タイトルデザイン:方在基 特別協力:金信德 特別協力:高久克寿 特別協力:高久誠 特別協力:高久欣子 特別協力:高久フサ
祖母と2人暮らしで職場の牛舎と家を往復し続けるだけの、絶望的な田舎町に生きる男の全く何も起こらない7日間。その哀愁すら感じる男の背中に渡辺雄司の音楽が悲しく寄り添い、変わらずループし続ける日常の残酷さがボディブローのように効いてくる。さながら”大田原愚豚舎版「ニーチェの馬」”とでも言うべき、世界屈指のミニマリズム映画の傑作。他作品を数本観てから挑んでほしい渡辺紘文ワールドの究極形態がここに。(直井卓俊)
『プールサイドマン』(2016|モノクロ|STEREO|16:9|117分)
第52回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭(チェコ)|第29回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門・作品賞受賞|ドイツ・ニッポンコネクション・NIPPON VISIONS JURY AWARD 2017&ニッポン・ヴィジョンズ審査員賞受賞|第13回ユーラ
シア国際映画祭(カザフスタン)|第13回Cinemalaya(フィリピン) 正式出品作品
出演:今村 樂、渡辺紘文、平山ミサオ、黒崎宇則、戸田古道、鈴木 仁、武田美奈、かりん
製作総指揮/脚本/編集/監督:渡辺紘文 製作総指揮/音楽監督:渡辺雄司 撮影監督:方又玹 製作:渡辺秀樹 製作:渡辺あけみ 特別協力:今村幸治郎 特別協力:今村京子
『七日』で極められた日常の反復の、その先に屹立するのが本作である。無口なプール監視員が欠員の出た隣町のプールに派遣されるという、大田原が外部に広がるドラマチックな物語を持つ。単調な日常はラジオによって世界と結ばれ、そのコロンブスの卵的発想や特異な登場人物が作品のスケールを広げている。TIFF「日本映画スプラッシュ」部門で審査員満場一致の作品賞に見事に輝き、愚豚舎世界のひとつの到達点となった(…が、そこから先がまだあることを我々はすぐに知ることになる)(矢田部吉彦)
『地球はお祭り騒ぎ』(2017|モノクロ・パートカラー|STEREO|16:9|116分)
第41回ヨーテボリ国際映画祭(スウェーデン)|第23回ヴィリニュス国際映画祭(リトアニア)|第72回エディンバラ国際映画祭(イギリス・スコットランド)|第30回東京国際映画祭・日本映画スプラッシュ部門|第6回ヘルシンキ・シネア
アジア映画祭 正式出品作品
出演:今村 樂、リンゴ、渡辺紘文、井野勝美、井野亮子、渡辺あけみ、黒崎宇則、渡辺雄司、平山ミサオ
製作総指揮/脚本/編集/監督:渡辺紘文 製作総指揮/音楽監督:渡辺雄司 撮影監督:方又玹 製作 :渡辺秀樹 製作:渡辺あけみ 絵本:今村幸治
愛犬のリンゴと穏やかな生活を送り、小さな町工場で働く本田と同僚のビートルズマニア・平山が東京ドームで開催されるポール・マッカートニーの来日コンサートへ向かうまでの珍道中。大田原愚豚舎の十八番とも言える”車中で一方的に喋り続ける男”のシーンでの渡辺節(もちろんほぼ悪態)にはいよいよ磨きがかかり、カウリスマキと落語が合体したようなおかしみと悲しみが溢れる。撮影中に渡辺兄弟の祖母が100歳の米寿を迎えた記念碑的一作。(直井卓俊)