吉岡宿にしぴりかの映画祭2024
2024年11月30日(土)・12月1日(日)、
宮城県にしぴりかの美術館にて開催
「見渡せば知らないことばかりのこの世界。まずはゆっくり近づいてみよう」というコンセプトで2016年から続いてきた同映画祭。
今年で8回目を迎えるが、会場となるにしぴりかの美術館は普段は障害のある人たちの作品作りや展示の場、暮らしの場としても利用されている。障害・難病・性といった難しいテーマと向き合い映画を通して地域を盛り上げている地域密着型の映画祭だが、聴覚障害者も安心して映画祭に参加し鑑賞できる様に手話通訳を配置し、字幕付の上映などバリアフリーな映画祭としての側面にも注目したい。
今年も厳選されたドキュメンタリー作品がラインナップ、上映される作品は都心で上映されても遜色のない高いクオリティの作品ばかり。あえてこれらの作品を観るために現地を訪れる価値はある。他地域の方でも、是非会場に足を運んでいただきたい。
なお、最終日のトリは今週情報解禁となったばかりで来年2月に新宿シネマカリテ他で上映される「恋脳Experiment」の配給・宣伝も手掛けるストロール(株)(湯川靖代 代表)の「アフター・ミー・トゥー」の上映が決定。世界的に社会問題にもなった「#Me Too」のその後を4つの異なるテーマから鋭く描いた名作が映画祭のフィナーレを飾る。2021年ソウル国際女性映画祭招待作品にも選出された同作がスクリーンで鑑賞できるこの希少な機会をお見逃しなく!
チケット
入場料等:予約1,300円、当日1,500、特別料金1,000(小中高大学生、障害者)、未就学児および介助者は無料(定員50名)
チケットの予約方法➀:オンラインチケット(Livepocket)
チケットの予約方法②:
メール予約→info@nisipirica.com / FAX予約→022-343-7077
2024年11月30日(土)・12月1日(日)、
宮城県にしぴりかの美術館にて開催
11月30日 10:50~
『アリランラプソディ〜海を越えたハルモニたち〜』
( 2023年製作/ 124分/ 日本/ バリアフリー字幕 )
監督:金聖雄 配給:Kimoon Film 公式サイト
©Kimoon Film日本は1910(明治43) 年に朝鮮半島を植民地支配し、「日本国籍」に移され、歴史も言語教育も日本語で行われることになりました。その後1947年に外国人登録令が出され、朝鮮人、台湾人は、戦後補償を受ける ことなく日本籍を外されることになりました。こうした歴史的事実さえ、ほとんど の日本人が知りません。なぜ日本に「在日韓国・朝鮮人」が暮らしているのか。彼、 彼女たちが日本社会の、どんな抑圧のなかで生きてきたのか。同じ日本に暮らす、 在日1世、2世たちの“ラブソディ”が紐解かれます。
11月30日 14:50~『杳かなる(はるかなる) 』
( 2024年製作/ 124分/ 日本/ バリアフリー日本語字幕 )
監督:宍戸大祐 配給:「杳(はる)かなる」製作委員会
©「杳(はる)かなる」上映委員会ALS という難病と向き合う当事者4人の姿を通じて、生きる 意味を深く考えさせられるドキュメンタリー作品。徐々に身体機能と意思の 伝達手段を失いながらも人間としての尊厳を守るための表現と行動を続ける姿や、近くで見守り支える人々との絆を温かな眼差しで描いています。
その一方で病の進行によって「沈黙する人」にも焦点を当ており、他者に自分という存在をどこまで委ねられるのかという根源的な問いを私たちに投げかけてい ます。
12月1日 10:50~『生きて、生きて、生きろ。』
( 2024年製作/ 113分/ 日本/ バリアフリー日本語字幕)
監督:島田陽磨 配給:日本電波ニュース社 公式サイト
©Nihon Denpa News Co.,LTD.地震と津波、原発事故から13年経った今、福島県では遅発性 PTSDが増え続けている。遅発性PTSD は沖縄戦でも見られたという蟻塚医師は、福島で患者たちと向き合いその声に耳を傾ける。 戦争と原発事故。いつも犠牲になるのは市民。そんな中でも献身的に支えようとする人々をカメラは映す。
絶望の果てに……人は人でしか再生できないのかもしれない。
12月1日 13:30~『かずゑ的』( 2023年製作/ 119分/ 日本/ バリアフリー日本語字幕 )
監督:熊谷博子 配給:オフィス熊谷 公式サイト
©Office Kumagai 2023自分の体を撮って欲しい。かづゑさんは言いました。
ここは瀬戸内海の長島にある国立ハンセン病療養施設。10歳からここで過ごし たかづゑさんは、島の至る所で思い出を語り始めました。かつて畑を耕した土地で、お花見をする桜の木の下で、伴侶の孝行さんと暮らす家で。この島の思い出を精力的に本に表し、魅力的な人柄でみんなを笑顔にするかづゑさん。その姿を温かく見つめた作品です。
12月1日 16:00~『アフター・ミー・トゥー』
(2020年製作/ 85分/ 韓国/ 日本語字幕)
監督:パク・ソヒョン、イ・ソミ、カン・ユ・ガラム、ソラム 配給:ストロール 公式サイト
©GRAMFILMS. ALL RIGHTS RESERVED性暴力の被害体験を #Me Too というハッシュタグとともに SNSに投稿する運動は、韓国でも大きく盛り上がった。これらは構造的に繰 り返される性暴力なのだと #MeToo は気づかせてくれた。私も。と声が聞こえ、 向き合うことができた。「被害者」が世間や自分と対峙する痛みは尽きない。 かつての熱気が落ち着いた #Me Too のその後を映すこれらの作品を観て、 被害者が自分への信頼を取り戻すこと、性暴力をなくすこと、「性的同意」を考え 続けることを、後押ししたい。
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