今月の注目作

05年4月特集/真夜中の弥次さん喜多さん

真夜中の弥次さん喜多さん

2005年 日本
監督 宮藤官九郎
脚本 宮藤官九郎
出演 長瀬智也
    中村七之助
    小池栄子
    阿部サダヲ
    柄本佑
    生瀬勝久
    寺島進
    竹内力
    森下愛子
    岩松了
    板尾創路
    皆川猿時
    古田新太
    松本まりか
    あじゃ
    前田綾花
    山口智充
    清水ゆみ
    しりあがり寿
    松尾スズキ
    楳図かずお
    中村勘九郎
    毒蝮三太夫
    研ナオコ
    ARATA
    麻生久美子
    妻夫木聡
    荒川良々 他

( Illustrated by中川 泰典 )

<< 作品概要 >>
商家の若旦那、弥次さんとヤク中の旅役者、喜多さんは、 ディープに愛し合う二人。ある日ヤク中の喜多さんを救う為、「何でも願いが叶う」 というお伊勢様を目指して二人は旅立つ。江戸と現代、リアルと幻想、 生と死が入りみだれる切なく可笑しい道中が今、今始まる!


公式サイト

2005/05/01/13:19 | トラックバック (0) | 中川泰典 ,今月の注目作 ,真夜中の弥次さん喜多さん

真夜中の弥次さん喜多さん

(2005 / 日本 / 宮藤官九郎) 古くて退屈なクリシェを否定するためのスピード。 小林 泰賢(ビデオアーティスト)  1950年代の半ば過ぎに、中平康や増村保造らは当時の通常の映画に比べ2倍以上もあるセリフを詰め込み、古い情緒と戦った。 1940年代のビ・バップの演奏家たちは四分音符300ps近いスピードで演奏し、前世代の演奏家を寄せ付けなかった。 彼らは古い価値観の持つ権威をドラスティックに失墜させようとした。     時間芸術としての映画の縛りに比べ、漫画は読むスピードが読者にゆだねられているため、 慣れれば簡単に小説でも得られないスピード感を体得することが出来る。そのスピードの前には「理解」し味わうという余裕は、 一見するとありえないようだが、駅売りされるメジャー少年漫画の世界観は、シンプルなドラマのクリシェによって、 スピード 続きを読む

2005/05/01/13:17 | トラックバック (2) | 小林泰賢 ,今月の注目作 ,真夜中の弥次さん喜多さん

真夜中の弥次さん喜多さん

(2005 / 日本 / 宮藤官九郎) ノーミッソ、ピャ-ン! 百恵 紳之助  先日タケシと志村ケンがテレビでコントをしておりました。 あの二人だからこそ許されるコントが多かったように感じるのですが、それはそれで面白いとかつまらないを通り越して、 呆れるくらいクダラナイことやムダなことを「この時間に電波使ってこんなの垂れ流したいならここまで来いや」 みたいなある種の凄みを感じたものです。この映画にもそんな凄みを感じました。  もはや飛ぶ鳥を落とす勢いなんて言葉を通り越し、その鳥を焼き鳥にしたあげく再び大空へ返してあげるくらい、 芝居の出番と出番の合間にできちゃいますよってな感じのクドカンでありますからな。  この映画はタケシの「みんな~やってるか!?」以来の「お笑い映画」とでも言いましょうか。  「みんな~」を観たときに、こんな「ひょうきん 続きを読む

2005/05/01/13:16 | トラックバック (4) | 今月の注目作 ,百恵紳之助 ,真夜中の弥次さん喜多さん

真夜中の弥次さん喜多さん

(2005 / 日本 / 宮藤官九郎) 人間不在のお笑いを如何にして笑うか 仙道 勇人  恥を忍んで最初に断っておきたいのだが、筆者は本作の原作を読んだことがないし、 連載当時に手塚治虫文化賞のマンガ優秀賞を獲得していたことも知らなかった。原作者のしりあがり寿の描く世界と言えば、 現在朝日新聞夕刊で連載されている「地球防衛家のヒトビト」くらいしか知らない。イラストはちょくちょく見かけるけれど。当然、 本作の桜を背景に弥次喜多コンビがハーレーに跨っているポスターを見た時は、ぶっ飛んだ。まさしくぶっ飛んだのである。「あの『弥次喜多』 がハーレーに跨ってるってどういうことだ?!」と。このありえない世界観を当然のように描く作品とは如何なるものなのか、 観てみたいが観たくもないような……。  そんな複雑な思いを胸に秘め、スクリーンと対峙して数十分。愛 続きを読む

2005/05/01/13:14 | トラックバック (0) | 仙道勇人 ,今月の注目作 ,真夜中の弥次さん喜多さん

真夜中の弥次さん喜多さん

(2005 / 日本 / 宮藤官九郎) 宴会芸を突き抜ける力ワザを! 鮫島 サメ子  困ったなあ。  『池袋ウエストゲートパーク』も『ピンポン』も『GO』も、そして『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』も大喜びで見ていた筆者としては、 クドカン作品との相性がそんなに悪いとは思えないのだけど。今回は最初から最後まで、何だかなあという溜め息に終始。  「リヤルと幻想、生と死が入り乱れた切なくも可笑しい"魂の五十三次"」とは本作公式サイトの惹句だが、そう、 独特のドライな疾走感と卓抜したコラージュセンスの下に繰り出されるギャグの数々を素直に愉しめば、「5点満点で3.7点」(Yahoo! ムービーのユーザー採点)は付けられたのかも。  が、見栄を張っても仕方がない。主人公二人の額の血管がブチ切れそうな「てやんでい!」「べらんめえ!」の掛け合いを始め、 続きを読む

2005/05/01/13:13 | トラックバック (0) | 鮫島サメ子 ,今月の注目作 ,真夜中の弥次さん喜多さん

真夜中の弥次さん喜多さん

(2005 / 日本 / 宮藤官九郎) 落とし前はまだ―― 佐藤 洋笑  笑い――特にパロディという形で示される笑いには、その対象や状況に対するメランコリーというか、 ニヒルというかの感情が根底にある――と思う。絶望を目の前に笑うしかない。対象を笑い飛ばすことでなんとか事態を乗り切る(つもりになる) 。――筆者自身にも覚えのある感情だ。プチ左翼の元ヤク中や、シベリアで列車の映画でも作ってろ!と言いたくなるホモの肥満児に、 ほんの一時期とはいえ……雇われて賃金をもらっていた屈辱的な日々に代表される恥の多い人生を何とか生き延びてこられたのは、 この種の笑いが身に染み付いていたおかげだと思います。   1980年代から90年代初頭にかけて、そうした笑いを表現しえた多くの傑作パロディ・マンガがあったが、 しりあがり寿はその流れから登場した才能の中で 続きを読む

2005/04/30/09:15 | トラックバック (0) | 佐藤洋笑 ,今月の注目作 ,真夜中の弥次さん喜多さん

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