遠藤ミチロウ監督/『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』

遠藤 ミチロウ (監督・ミュージシャン)
映画『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』について【3/9】

2016年1月23日(土)より、新宿K's cinemaにて公開、
以降、全国劇場および上映機会にて順次公開

公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子)

『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』場面4 『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』場面5――そういうふうに家庭を嫌いながらも、ご両親からはすごく影響を受けていらっしゃいますよね。特にお父様から。映画でも語られていますが、お父様は第二次世界大戦のときにフィリピンなどの激戦地に衛生兵として行かれていたそうですね。だからミチロウさんの中でも、戦争への思いというのはとても大きいものなんですよね。

遠藤 父の影響はでかいですね。父親っ子だったんで。父のやることをみんな真似していました。

――しかもお父様はX線技師をされていたので、ミチロウさんも戦争だけではなく、放射能への恐怖を元々強く持たれていて。

遠藤 そうです、子供のときから放射能のことにものすごく関心があったというか、いろいろ知っていました。それもあるんでしょうね、僕が広島に関わったりするのには。

――映画を観ていて、ちょっとハッとしたところがあって。ミチロウさんがインタビューに答えて、ネイティヴ・アメリカンのホピ族の「予言」について語るシーンがありますが、これは震災前に撮ったものですよね?

遠藤 ええ。

――それも放射能の話なので、原発事故が起こる前から、いつもミチロウさんはそういうことを危惧していたんだなあ……と思いました。

遠藤 そうですね。アリゾナのホピの集落でライブをやったことがあるんですけど、ホピ族がそういう部族だということは、現地に行って知りました。ホピ族とナバホ族が住んでいた土地からウランが採掘されて、それが原爆となって広島、長崎に落とされた。そしてホピ族とナバホ族はウラン採掘で被曝して何千人も死んでいるし、ホピの大地も放射能に汚染されて荒廃しているという。そこでライブをやったんですけど、そういうことを知っていたから行ったんじゃなくて、たまたま行ったら「そういうことがあったのか」と。

――なんだか繋がっていたという感じですよね。

遠藤 ええ。……そうそう、そのときに、ホピの人に「ここに来てライブをやったのはお前で2人目だ」って言われたんですが、その僕の前にやったっていうのがレゲエのあの人で……。ほら~、いちばん有名な人ですよ。

――え? ボブ・マーリーですか?

遠藤 そう、ボブ・マーリーが来たって言われて、「ええ~!」と思って。

――え~っ!? すごいですね。

遠藤 そしたら違ったんですよ。ボブ・マーリーの息子だったんですよね(笑)。

――え? あはははは。

遠藤 すごくビックリしたんですけどね。「へーっ、ボブ・マーリーってずいぶん行動範囲が広かったんだなあ」って。ふふふふふ。

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お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました
監督:遠藤ミチロウ
プロデューサー:志摩敏樹 撮影:高木風太 録音・整音:松野泉 制作進行:酒井力
編集:志摩敏樹、松野泉 撮影協力:柴田剛 宣伝美術:境隆太 配給担当:田中誠一
出演:遠藤ミチロウ、THE STALIN Z(中田圭吾、澄田健、岡本雅彦)、THE STALIN 246(クハラカズユキ、山本久土、KenKen)、NOTALIN’S(石塚俊明、坂本弘道)、三角みづ紀、竹原ピストル、盛島貴男、AZUMI、山下利広(BIG MOON Cafe)、麓憲吾(ASIVI)、伊東哲男(APIA40)、中川澄夫(TE-TSU)、中川ミサ子(TE-TSU)、佐伯雅啓(OTIS!)、大友良英、和合亮一、二階堂和美、オーケストラFUKUSHIMA!、遠藤チエ
2015年/日本/カラー/DCP/5.1ch/102分
製作・配給:シマフィルム株式会社 ©2015 SHIMAFILMS
公式サイト 公式twitter 公式Facebook

2016年1月23日(土)より、新宿K's cinemaにて公開、
以降、全国劇場および上映機会にて順次公開

2016/01/21/19:13 | トラックバック (0)
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