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映画『リベリアの白い血』
俳優・斎藤工×福永壮志監督トークイベントレポート

『リベリアの白い血』俳優・斎藤工×福永壮志監督トークイベントレポート

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アップリンク渋谷にて大好評上映中!ほか全国順次公開

さる8月19日(土)、アップリンク渋谷にて映画『リベリアの白い血』21時の回上映後に、俳優の斎藤工さんと福永壮志監督が登壇してトークショーをおこなった。その模様をお届けする。(文:植山 英美)
STORY 西アフリカ・リベリアからニューヨークへ、自由を求めて生きる男がいた。
リベリア共和国のゴム農園で働くシスコは過酷な労働の中で家族を養っていた。仲間たちと共に労働環境の改善に立ち上がるが、状況は変わらない。そんな時シスコは従兄弟のマーヴィンからニューヨークでの生活のことを聞き、より良い生活のために愛する家族の元を離れ、自由の国アメリカへ単身で渡ることを決意する。NYのリベリア人コミュニティに身を置き、タクシードライバーとして働き出したシスコ。移民の現実を目の当たりにしながらも、都会の喧噪や多種多様な人々が住むこの地に少しずつ順応していく。しかし、元兵士のジェイコブとの予期せぬ再会により、リベリアでの忌々しい過去がシスコに蘇ってくるのだった……。
アップリンク渋谷にて連日ゲストトークショー開催
8月23日(水) 21:00の回【上映後トークショー】登壇:瀬田なつき(映画監督)、福永壮志監督
8月24日(木) 21:00の回【上映後トークショー】登壇:横浜聡子(映画監督)、大西信満(俳優)、福永壮志監督

左:福永壮志監督、右:斎藤工さん左:福永壮志監督、右:斎藤工さん『リベリアの白い血』のトークイベントが東京・UPLINKにて8月19日に行われ、監督を務めた福永壮志とゲストの斎藤工が登壇した。米ニューヨークを拠点に活動する福永監督の長編第一作目となる本作をブログで絶賛、今回の登壇に繋がった。リベリアとニューヨークを舞台に移民の話を描いたストーリーに「海外の映画祭などに行くと、日本映画の作品のテーマの半径が非常に狭いことを痛感してしまうんですが、作品のスケールに驚きました」という斎藤。撮影中に急死した撮影監督の村上涼とも縁があった「点と線が繋がったんです」

わずか40席のスクリーンでの上映、数分でネット予約席が売り切れ、当日窓口販売席を前日の夜10時から徹夜で並ぶファンも出現した。「自分の出演した作品じゃないのに、自分の出演作の初日にお邪魔しました」と自身の出演作『蠱毒(こどく) ミートボールマシン』の初日に別作品のトークショーに参加したことを打ち明けると、会場から和やかな笑いが起こった。

斎藤は「地球上で起きている切実な現在進行形の問題を描いていて、自分が恥ずかしくなった、本当に。福永監督の存在をもっともっと深く認識して、日本で監督を目指している若いクリエーターたちに大きな光になる人だな、と感じているんです」と絶賛。福永監督は「移動映画館など、映画を通して何ができるかを普段から深く考えていらっしゃる方なので、共感していただけたのかなと思いました」と返した。

『リベリアの白い血』以前SMAP×SMAPに出演した時、SMAPからお勧めの映画を聞かれ、『ホドロフスキーのDUNE』を上げた。その当時上映館であるUPLINKに多くの視聴者が訪れたこともあり、「素敵なこの劇場には普段なかなか足を運ばないかもしれないし、きっかけがないと出会わない作品も多いと思うので、その橋渡しを、自分なりの角度からやるべきだとその時すごく思って」それが移動映画館の活動に繋がった。「人に届ける、いい作品を発掘する」一映画ファンとして「届ける、支援するのが自分の天分ではないかな」と悟ったという。また「良質な日本の作品を海外に届ける場所に立ち会えたら」とも考えている。

先日までシンガポールでの撮影に参加した斎藤、現地で監督がロケ先でチップを多く払うのを目撃した。何故かと問うと「シンガポールの映画界、映画の現場に憧れるような土壌を作っていかないと、若い人が将来映画界に来ない」と言われたという。「日本の現場ではクタクタになるのが当たり前で、製作部が数日眠れていなかったり、憧れられる業界に見えてない」翻って「10年後20年後を見据えたシンガポール映画界は懐が深い」と感じたという。「日本の過酷な状況の渦の中にいて、福永監督の映画を見て、霧が晴れたし、戦い方に感化されたし、個人的に応援させていただきたいなと思ったんです」。

「映画の奴隷じゃないですけど、映画に使われてきた人間ですので、命を賭けて映画を撮っている監督たちに、何かしていきたい」と斎藤、「もっともっと多くの、日本の特にクリエーターたちにこの作品を届けたい」と福永監督に熱い思いを打ち明けた。

(2017年8月19日21:00~ アップリンク渋谷にて 文:植山 英美)

アップリンク渋谷にて大好評上映中!
8月26日、27日 福永監督の地元・北海道伊達市
伊達信用金庫コスモスホールにてプレミア上映会(監督挨拶あり) 公式情報
9月2日よりディノスシネマ札幌劇場&室蘭(初日監督挨拶)、
9月9日より亡くなったカメラマン・村上涼さんの出身地、
香川県・高松ソレイユ2にて2週間限定上映(初日監督挨拶)
9月16日より宇都宮ヒカリ座、名古屋シネマスコーレ(初日監督挨拶)
9月23日より大阪シネ・ヌーヴォ(初日監督挨拶)、大分県シネマ5、フォーラム仙台
ほか全国順次公開

リベリアの白い血
(原題: Out of My Hand/2015年/米国/88分/リベリア語・英語/ビスタサイズ/5.1ch/カラー/DCP)
出演:ビショップ・ブレイ,ゼノビア・テイラー,デューク・マーフィー・デニス,
ロドニー・ロジャース・べックレー,ディヴィッド・ロバーツ,シェリー・モラド
監督:福永壮志 撮影:村上涼,オーウェン・ドノバン
音楽:タイヨンダイ・ブラクストン (元 BATTLES) 製作総指揮:ジョシュ・ウィック,マシュー・パーカー
製作:ドナリ・ブラクストン,マイク・フォックス 共同製作:早崎賢治,マーティー・ラング
脚本:福永壮志,ドナリ・ブラクストン 照明:ロイ・ノウリン,トム・チャベス 録音:マイク・ウルフ・シュナイダー 音響:アン・トルキネン,イーライ・コン 編集:ユージン・イー,福永壮志
美術:スティーブ・グリセ,イオアニス・ソコラキス 衣装:キャシディ・モシャー
配給・宣伝:ニコニコフィルム 協力:Uplink ,Normal Screen,松下印刷,蔦 哲一朗
後援:アフリカ日本協議会,アジア・アフリカ協会 © 2017 ニコニコフィルム

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2017/08/23/17:48 | トラックバック (0)
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