インタビュー
カトリーヌ・ドヌーヴ/『ルージュの手紙』

カトリーヌ・ドヌーヴ (女優)
公式インタビュー
映画『ルージュの手紙』について【1/2】

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2017年12月9日(土)、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー

フランスを代表する2大女優『シェルブールの雨傘』『8人の女たち』のカトリーヌ・ドヌーヴと、『大統領の料理人』のカトリーヌ・フロが初共演にして、息の合った“母・娘の掛け合い”で観る者を楽しませてくれる、可笑しくてほろ苦いバディムービー『ルージュの手紙』の日本公開に合わせて到着した、カトリーヌ・ドヌーヴの公式インタビューをお届けする。
カトリーヌ・ドヌーヴ 1943年生まれ。フランス・パリ出身。10代の頃から映画出演を重ね、60年の『Les portes claquent(原題)』(未)で本格的にデビュー。62年の『悪徳の栄え』で一躍注目を集め、『シェルブールの雨傘』(63)でその人気が決定的になる。67年の『昼顔』で英国アカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、『終電車』(80)ではセザール賞主演女優賞を受賞。92年の『インドシナ』で米国アカデミー賞主演女優賞にノミネート、セザール賞主演女優賞を受賞した。98年の『ヴァンドーム広場』では、ヴェネチア国際映画祭女優賞を獲得するなど、これまで数々の賞に輝き、今なお世界的大女優として映画ファンを魅了している。そのほかの出演作に『ロシュフォールの恋人たち』(66)、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)、『8人の女たち』(02)、『しあわせの雨傘』(10)、『神様メール』(15)など。
STORY 猫のように自由奔放に生きる、血のつながらない母とストイックで真面目過ぎる娘
母娘のやりとりが、笑いと感動を呼び起こす!!

パリ郊外、モント=ラ=ジョリーに住むクレール(カトリーヌ・フロ)の元に、何の痕跡もなく30年間姿を消していた血のつながらない母、ベアトリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)から電話があり、重要で急を要する知らせがあるので会いたいと言われる。クレールは今でも、大事な父を捨てた彼女のことは許せなかった。父はその後、自殺をしてしまったのだ。真面目すぎるクレールと自由で人生を謳歌しているベアトリス。性格が全く違う二人だが、互いを受け入れ、ベアトリスの古い秘密が明らかになることによって失われた年月が埋まっていく。いつしかクレールは、ベアトリスの生き方に影響され人生の扉を少しずつ開きはじめる。
カトリーヌ・ドヌーヴ1
――フランス映画祭の団長として来日されましたが、フランス映画の魅力や特色についてお聞かせください。

C・ドヌーヴ 今回のフランス映画祭のセレクションを見ていただいても分かるように、ジャンルも描かれている人物も幅広いですし、また監督も多様で、今回2人の女性監督の作品もあるし、とにかく多種多様でオリジナル性があるところが魅力だと思います。今回のセレクションにもその部分が上手く反映されていると思います。

――ベアトリスという女性に憧れる部分はありますか?

C・ドヌーヴ ぜんぜん憧れはないです(笑)。ベアトリスにはすごく愛着はありますけれど、結果を考えずにとにかく今を生きているという人なので、すごくエゴイストなんだけどなんかこう憎めない、そういう所がいいと思いますし、彼女の生き方というのは昨日は昨日、今日は今日といった感じでほんとにどうなるかわからない枝に止まっている鳥のようにその日を生きている感じで特に憧れるとかはないです。今回ベアトリスのセリフでシナリオを読んだとき私が非常に笑ってしまったのが、子供について話している時に彼女は強がっているのかもしれないのだけれども、「子供は欲しいと思ったことも無かったし、子供がいなければ自分の面倒だけみればいいので便利だし、でも年取ったら子供がいたら便利なこともあったかもしれないね」あのセリフは非常に面白かったです。

――本作で自由奔放に生きるベアトリスを演じるにあたって、彼女にどんな思いを込めて、演じられましたか?

C・ドヌーヴ ベアトリスは非常にエネルギーがある役柄で、彼女が好奇心旺盛でなんでもやってみるというところで、人生をとことん生きており、過去の愛してきた男性とか賭博とかタバコとかアルコールとか食欲とかとにかくあらゆることに全力でエネルギーを使うのでやっぱり私自身もエネルギーが必要な役柄だなと思いました。彼女はストーリーの中では余命が限られてきてしまったということが分かるのですけれど、今まで通りの生き方を貫いて一切後退しない、落ち込むということなしにどんどん進んでいく凄くエネルギッシュな役柄です。

――カトリーヌ・フロとW主演という形でストーリーは展開していきますが、彼女との共演はどうでした?

C・ドヌーヴ 今回だけに限らないけれども、映画を作るとなると撮影だったりリハーサルだったり、結構一緒に過ごすことになり近くなります。今回一緒に過ごしてみて、彼女は内に秘めたものを持っていて、役柄に集中していますので、現場では役柄に集中していましたね。

――カトリーヌ・フロ演じる助産婦のクレールは生を生むという存在で、ベアトリスはこれから死に向かっていくかもしれないという女性です。生と死を描いた作品でもあると思うのですが、どうでしょうか?

C・ドヌーヴ シナリオでは対照的な女性が描かれていて、そこが魅力でした。

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ルージュの手紙 (2017/フランス/フランス語/カラー/ビスタ/117分)
監督・脚本:マルタン・プロヴォ『ヴァイオレット-ある作家の肖像-』『セラフィーヌの庭』
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ『シェルブールの雨傘』『しあわせの雨傘』、カトリーヌ・フロ『大統領の料理人』、オリヴィエ・グルメ『少年と自転車』
日本語字幕:古田由紀子 <G> 配給:キノフィルムズ/木下グループ
© CURIOSA FILMS - VERSUS PRODUCTION - France 3 CINEMA
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2017年12月9日(土)、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー

2017/12/08/19:51 | トラックバック (0)
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